低レバレッジで長期保有し複数通貨ペアに分散投資する〜/逆相関の通貨を組み合わせる...

ポジションとは?

ポジションというのは、まだ決済していない手持ちの外貨のことをいいます。

 

◆長期保有の場合の利益確定は?
基本的にはスワップ狙いの長期保有だとしても、為替相場がかなり円安に進んで、為替差益が大きくなってきたのであれば、いったん売って、利益を確定することも考えたいところです。

 

利益確定後にさらに円安に進むと考えるのであれば、また買いなおせばよいのです。

 

特に、チャートを見てそろそろ上昇に過熱感があるなと感じたら、売却して様子を見るというのもありだと思います。

低レバレッジで長期保有の場合の損切りはどうしたらよいですか?

ポジションを保有中は、為替差益が生じることもあれば、為替差損が生じることもあると思います。

 

しかしながら、低レバレッジで長期保有のスワップ狙いの場合には、一時的な少々の為替差損に神経質になる必要はないと思われます。

 

ただし、次のような場合には、損切りが必要になります。

 

■大きく下落した時
■利下げなどファンダメンタルが悪化した時
■これ以上の損は許容できないと、あらかじめ設定していた損切りのストップにかかった時...など

 

ちなみに、リスクを限定させるために、ストップ注文を入れておくことはよいことなのですが、そのストップ注文の位置には注意が必要です。

 

といいますのは、あまりに現在地と近すぎるところにストップ注文を入れてしまうと、約定しやすくなってしまし、長期保有することでスワップ金利を貯めるという目的から外れてしまうからです。

 

なので、損切りラインは近づけすぎず、余裕を持った位置に入れるようにします。

 

◆複数通貨ペアに分散投資するとはどういうことですか?
複数の通貨ペアに投資先を分散させるとリスクを軽減させることができます。

 

なので、投資先己資金に余裕がある場合には、1つの通貨ペアに分散させるのではなく、複数の通貨ペアに分散投資することをおすすめします。

 

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為替と株の違いは?

株の場合には、例えば、世界同時株安などが起きたときには、どの国の株も下がってしまうということがあり得ます。

 

なので、各国の株に分散投資していても、そういった場合は意味のないものとなってしまいます。しかしながら、通貨の場合には、基本的に資金は国から国へ移動します。

 

例えば、世界の投資家が米ドルはダメだと判断すれば、米ドルを売りますが、その代わりに他の国の通貨を買います。

 

つまり、どこかの国の通貨が下落しても、どこかの国の通貨は上昇するというわけです。なので、為替の場合は、分散投資をすることによって、リスクを軽減させることができるのです。

 

◆「同じかごに卵を盛るな」とは?
「同じかごに卵を盛るな」というのは、分散投資をすすめる時のたとえです。

 

例えば、卵が10個あるとします。1つのかごに卵10個全部入れてしまうと、そのかごを落とした時には卵は全滅です。

 

これがもし、卵を2〜3のかごに分けて入れていたとしたら、1つのかごを落としたとしても、その他のかごの卵は助かります。

 

このように、このたとえでは、リスク管理の基本は「分散」であるということをいっているのです。

分散投資に適した通貨ペアはありますか?

分散投資する際には、値動きの方向が異なる通貨ペアを選択するようにしてください。

 

というのは、例えば、豪ドルとNZドルのように、値動きの似ている通貨ペアに分散させた場合には、どちらかが下がればもう一方も下がるおそれが高いので、リスクの軽減にはならないからです。

 

よって、複数の通貨ペアに分散投資する場合には、チャートから過去の値動きを比較して、できるだけ値動きの方向が異なる通貨を組み合わせるようにします。

 

◆ドル/円とユーロ/円の組み合わせは?
米ドルとユーロは異なる動きをするケースが多いです。なので、ドル/円とユーロ/円を組み合わせて保有するのはベストといえます。

 

ちなみに、円に対してドルが下落した時に、円に対してユーロは上昇した時には、為替差損と為替差益を相殺しながら、両方のスワップを受け取ることが可能です。

 

なお、2つの通貨ペアが反対に動く傾向が明らかなときには、多少レバレッジを上げてみるのもよいかもしれません。

 

◆分散投資とは?
分散投資というのは、資金を価格変動特性の異なる多種多様な金融資産に振り分けることによって、リスクを低減させる手法のことをいいます。

 

なお、複数の通貨ペアに分散投資する場合には、過去の値動きを比べてみて、できるだけ逆相関※の通貨を組み合わせるようにします。

 

※値動きの方向が異なるもの同士のことです。

 

◆相関係数とは?
相関係数は、値が1に近いほど相関性が高いというものです。つまり、この場合は、同じ動きをする性質が強いということです。

 

反対に、値が−1に近いほど逆相関性が高いということでもあります。この場合は、正反対の動きをする性質が強いということです。

 

ちなみに、値が0の場合は、まったく無関係に変動している無相関ということです。なお、分散投資をする際には、逆相関性の強い通貨ペアを選択するのが理想的です。

為替差損の影響を受けないためにはどうしたらよいのですか?

スワップ金利を狙った投資の場合には、為替差損でスワップ分の利益がなくなってしまうのは避けたいところです。

 

それをできるだけ避けるためには、為替の変動をゼロにするような通貨の組み合わせを知っておくことが重要になります。

 

つまり、一方が5%下落したら、もう一方は5%上昇するような、反対の動きをする通貨ペアの組み合わせを買うということです。

 

そのようにすれば、為替変動による損益はゼロで、両方のスワップポイントのみを受け取れることになるからです。なお、これは逆相関の通貨を組み合わせることで可能になります。

 

◆逆相関の通貨を組み合わせるとは?
相関係数というものがあるのですが、これは、AとBの関係の強さ※を示す統計学的指標のことをいいます。

 

この相関係数は、2つがまったく同じ動きをする場合は「1」、まったく逆の動きをする場合には「−1」の値になります。

 

投資においては、分散投資が大切であると言われますが、通貨の分散投資をする場合には、通貨の特性だけでなく、この相関係数を知っておくことも重要です。

 

※類似性の度合いのことです。

 

◆相関の高い通貨ペアにはどのようなものがありますか?
相関の高い通貨ペアとしては、次のようなものがあります。

 

<オセアニア圏>
■豪ドル・NZドル ⇒ 豪ドルとNZドルの過去20年間の相関係数は、0.9以上です。

 

<ヨーロッパ圏>
■ユーロ/円・ポンド/円・スイスフラン/円 ⇒ ユーロ、ポンド、スイスフランというのは、すべてEU圏の通貨ですが、同じ大陸の通貨は似たような動きをします。

 

<北米圏>
■米ドル/円・カナダドル/円 ⇒ カナダは米国との地理的に結びつきが強く、米景気の動向に左右される側面を持ちます。

 

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豪ドルとNZドルの相関係数は?

豪ドルとNZドルの過去20年間の相関係数は、0.9以上です。

 

つまり、豪ドルとNZドルというのはかなり似ている動きをする、すなわち、非常に強い相関関係があるということがいえます。

 

よって、別の通貨だからといって、豪ドルとNZドルを分散投資の対象にしても、それはほとんど無意味です。

 

リスク軽減のための分散投資をする場合は、「逆相関」か「無相関※」の通貨を組み合わせるようにします。

 

※まったく関係のない動きをすることです。

 

◆豪ドルとNZドルの相関を利用した手法は?
豪ドルとNZドルについては、正の相関(かなり似ていること)であることを利用して、2つの通貨の動きに差が出たときに、上がっていない方の通貨を買って、上がりすぎの通貨を売るといった戦略も考えられます。

 

こうすると、そのうちまた2つの通貨の動きが似てきたところで、反対売買すると利益を得ることができます。

 

◆相関の低い通貨ペアとは?
相関の低い通貨ペアとしては、次のようなものがあります。

 

■ユーロ/円とNZドル/円
■米ドル/円と南アフリカランド/円
■豪ドル/円と米ドル/カナダドル
■NZドル/円と米ドル/スイスフラン...など

 

また、スワップ狙いの場合には、円高のリスクを減らすため、対円以外の通貨ペアを入れておいた方がよいと思います。

ポートフォリオ全体でボラティリティを小さくするには?

相関係数が「−1」に近い組み合わせの通貨を同時に持つと、一方が下落した時にもう一方が上昇するので、ポートフォリオ全体で見ると、ボラティリティを小さくすることができます。

 

例えば、米ドルとユーロは反対の動きをしますが、円に対して米ドルが下落すると、円に対してユーロが上昇することが多いので、米ドル/円とユーロ/円を同時に持つとリスク分散効果が高くなるのです。

 

つまり、もしドル安ユーロ高で、米ドルが円に対して10%下がったとしても、ユーロが円に対して10%上がったとしたら、このとき対円で両方の通貨を買っていれば、米ドルでは為替差損が出ていますが、ユーロでは為替差益が出ます。

 

そして、結果的にトータルでは、為替の損得を相殺しながら、両方の通貨を買い持ちしていることによって、スワップポイントのみを受け取ることができるのです。

 

そうはいっても、完全な負の相関というものは現実にはありませんので、できるだけ「−1」に近い組み合わせを選択するということになります。

 

◆負の相関とは?
負の相関というのは、一方が上がると一方が下がるという関係のことをいいます。ちなみに、まったく関係のない動きをするものは「無相関」といいます。

ほとんど値が動かない通貨ペアは?

次のような通貨ペアの組み合わせは、相関を考えた場合、ほとんど値が動かない組み合わせとなります。

 

■米ドル/円と豪ドル/円とユーロ/スイスフラン
■米ドル/円とユーロ/円と英ポンド/スイスフラン

 

◆1年間に為替レートはどのくらい変動するのですか?
1年間に為替レートはどのくらい変動するのががわかれば、どの程度のリスクをとればよいのかとか、レバレッジを何倍にしたらよいのかとかを、理論的に決めることができます。

 

とはいえ、単純に過去1年間の最高値と最安値を抽出して、おおよその変動幅を予想してもあまり意味がありません。

 

これは、過去の最高値や最安値というのは、何か特別な事情によって、一瞬だけつけた異常値だった可能性が高いからです。

 

なので、こういった場合には、標準偏差(σ)が役に立ちます。

標準偏差(σ)とは?

標準偏差(σ)というのは、データの分布の仕方を表すものです。この標準偏差(σ)の値動きのデータの分布を見ると、中心(平均値)付近は厚く、中心から上下に離れていくほど、分布は薄くなっています。

 

そして、中心から上下に範囲を広げていって、全体の値動きの68%が入る地点を1σ(1標準偏差)とすると、95%が入る地点は2σ(2標準偏差)となります。

 

つまり、このことから、次のようなことがわかります。

 

■過去1年間の値動きの68%は、平均値(中心)から上下1σ(1標準偏差)の中に入る
■過去1年間の値動きの95%は、平均値(中心)から上下2σ(2標準偏差)の中に入る

 

ちなみに、標準偏差は、過去1年間のデータから算出した数値ですが、この数値は、今後1年間にどの程度の値動きがあるのかというのを見るのに役に立ちます。

 

◆リスク許容度とは?
リスク許容度というのは、相場が不利に動いて、保有しているポジションの損失が発生した場合に、順調な状態に戻るまでに投資額が持ちこたえられる度合いのことをいいます。

 

◆標準偏差とボリンジャー・バンド
標準偏差の値を求めるためには、複雑な計算をしなくてはなりません。しかしながら、ボリンジャー・バンドというテクニカルを使えば、標準偏差を簡単に利用することが可能です。

 

ボリンジャー・バンドは、標準偏差をチャート化したもので、中心の移動平均線から上に1σ(1標準偏差)、2σ(2標準偏差)、下に−1σ(1標準偏差)、−2σ(2標準偏差)と4本の線が描かれています。

 

一般的なボリンジャー・バンドの期間としては20日を用いますが、これを365日に変更すると、直近365日の値動きのデータに基づいた1σの値が一目でわかります。

 

◆標準偏差とは?
標準偏差というのは、データの分布のばらつきを数値で表したものをいいます。詳しくいいますと、標準偏差は次のようなものをいいます。

 

■平均値から±1σ(標準偏差)間に、全データの68.27%が収まる。
■平均値から±2σ(標準偏差)間に、全データの94.45%が収まる。
■平均値から±3σ(標準偏差)間に、全データの99.73%が収まる。
■平均値から±6σ(標準偏差)間に、全データの99.9999%が収まる。

 

上記は正規分布の場合ですが、実際にグラフにすると、中央が膨らんだ左右対称の山形になります。

 

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