センチメント調査と消費・住宅関連に関する指標〜/米国の金融政策とFRB...

センチメント調査とは?

センチメント調査というのは、企業や消費者のマインドを計るためのアンケート調査のことです。

 

このセンチメント調査は、将来の消費や景気動向を探るうえで非常に有効な指標となります。

 

また、センチメント調査の結果がよいと、素直に株式相場が活況を呈するなどの傾向があり、そのため、その国の通貨が買われる動きになります。

 

ただし、その国の株価が高値を維持している時期には比較的高い数値が出やすいので、景気に対しては遅行するというデメリットもありますので注意が必要になります。

市場センチメントとは?

市場センチメントというのは、市場心理のことです。相場は材料は同じであっても、市場センチメントによりまったく異なった動きをすることがあります。

 

◆日本のセンチメント調査にはどのようなものがありますか?
日本のセンチメント調査には、次のようなものがあります。

 

日銀短観
・4月初旬、7月初旬、10月初旬、12月初旬に発表されます。
・日銀短観は、資本金10億円以上の上場企業などを対象に、アンケート形式で調査し、それを数値化した指標です。

 

景気動向調査(LO−BO調査/早期景気観測)
・毎月初旬に発表されます。
・景気動向調査は、全国の商工会議所が様々な業種の組合にヒアリングしたものです。
・「肌で感じる足元の景気感」を全国ベースで毎月調査しています。

 

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米国のセンチメント調査にはどのようなものがありますか?

米国のセンチメント調査には、次のようなものがあります。

 

ISM製造業景気指数
・毎月第1営業日に発表されます。
・ISM製造業景気指数は、ISM(供給管理公社)が発表する製造業における景気転換の先行指標です。
・ISM製造業景気指数では、50が良し悪しの判断基準となります。

 

ISM非製造業景気指数
・毎月第3営業日に発表されます。
・ISM非製造業景気指数は、ISM(供給管理公社)が発表する非製造業における景気転換の先行指標です。

 

消費者信頼感指数
・毎月25日〜月末に発表されます。
・ISM非製造業景気指数は、消費者に対するアンケート調査を基に消費者のマインドを指数化したものです。

 

ミシガン大消費者信頼感指数
・速報値は毎月10日前後の金曜日に、確報値は最終金曜日に発表されます。
・ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大のサーベイ・リサーチセンターが実施する消費者のマインドを指数化したものです。

 

フィラデルフィア連銀製造業景気指数(通称:フィリー指数)
・毎月第3木曜日に発表されます。
・フィリー指数は、フィラデルフィア連銀の管轄地域における製造業の景況感で、比較的ISMとの相関が高いです。

 

ニューヨーク連銀製造業景気指数(通称:エンパイア指数)
・毎月15日前後に発表されます。
・エンパイア指数は、NY連銀の管轄地域における製造業の景況感で、比較的ISMとの相関が高いです。

 

シカゴ購買部協会景気指数
・毎月月末に発表されます。
・シカゴ購買部協会景気指数は、シカゴ購買部協会が発表する景気指数で、フィリー指数やエンパイア指数と比較されます。

ユーロのセンチメント調査にはどのようなものがありますか?

ユーロのセンチメント調査には、次のようなものがあります。

 

企業信頼感指数
・月次で当月下旬に発表されます。
・企業信頼感指数は、欧州委員会が発表する景況指数です。

 

ドイツのIFO景況感指数
・月次で翌月中旬に発表されます。
・IFO景況感指数は、IFO研究所が数千社を対象に調査したもので、景気の先行指標としてはかなり注目度が高いです。

 

◆英国のセンチメント調査にはどのようなものがありますか?
英国のセンチメント調査には、次のようなものがあります。

 

GFK消費者信頼感指数
・月次で当月下旬に発表されます。
・GFK消費者信頼感指数は、ドイツの市場調査会社であるGFKが発表する景況指数です。

日銀短観とは?

日銀短観というのは、企業短期経済観測調査のことです。また、日銀短観は、日本銀行が年4回全国の企業動向を的確に把握することを目的に調査されるものです。

 

◆強材料とは?
強材料(つよざいりょう)というのは、相場が上昇すると予想される要因、あるいは上がった要因のことをいいます。

 

◆消費に関する指標とGDP
消費に関する経済指標というのは、GDP成長率との関わりが大きいといえます。

 

というのは、先進諸国の場合は、GDP総額の約70%を個人消費(家計)が占めているので、消費動向がGDPの行方に大きな影響を及ぼすからです。

 

なお、消費に関する経済指標としては、次のようなものがあります。

 

■小売売上高 ■住宅販売 ■個人支出
■企業在庫 ■卸売在庫...など

 

◆日本の消費に関する経済指標は?
日本の消費に関する経済指標には、次のようなものがあります。

 

■全世帯消費支出
・全世帯消費支出は、消費動向を見るうえで最も重要な指標のひとつといえます。

 

◆個人支出の注目点は?
個人支出が発表される際に、「PCEデフレーター」という物価指数も発表されるのですが、これと、PCEデフレーターの指数から食料品とエネルギーを除いた「コアPCEデフレーター」は、FRBがインフレの指標として注目していると言われていますので重要になります。

 

◆為替介入とは?
為替介入というのは、一般に通貨当局が外国為替市場で、外国為替相場に影響を与えることを目的として、外国為替の売買を行うことをいいます。

 

ちなみに、日本では、財務大臣が円相場の安定を実現するために用いる手段として位置づけられています。なお、この為替介入は、日本では財務大臣の権限で実施されます。

 

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住宅関連の指標は?

住宅関連の指標は、支出する金額も大きいので、消費活動の先行指標となります。

 

また、「住宅販売」は、「中古住宅」と「新築住宅」の販売に分けて発表されますが、米国では、圧倒的に中古住宅市場の方が大きいので、「中古住宅販売」の方がより注目されます。

 

◆企業在庫・卸売在庫の指標は?
企業在庫や卸売在庫の増加の原因には、次のような2つのケースがあるので注意が必要です。

 

■消費が伸び悩んでいる場合
■将来の消費の伸びを見越している場合

 

よって、企業在庫や卸売在庫の指標については、他の経済指標などとも合わせて総合的に判断する必要があります。

消費者信頼関数とは?

消費者信頼関数というのは、消費者に対してアンケート調査を行い、現在と将来(半年後)の次のようなものに対する消費者マインド(楽観 or 悲観)を数値化したものです。

 

■景況感 ■雇用状況
■所得...など

 

◆経済指標の重要度は?
経済指標の重要度というのは、その時々で変わっていきます。

 

また、マーケットの関心が高くなればなるほど、金融市場では指標発表の直前からフライング的な動きが多く見られるようになります。

 

こうした状況の場合、発表直後のマーケットは、かなりよい数値が出たとしても、材料で尽くしということで、反対方向に動いていくケースも多々ありますので注意が必要です。

 

ちなみに、経済指標の数値の見方ですが、結果の絶対的な数値よりも、あくまでも事前に出ている予想に対してどうだったのかという視点で見ていく必要があります。

 

◆米国の消費に関する経済指標は?
米国の消費に関する経済指標には、次のようなものがあります。

 

■個人所得・支出
・毎月月末に発表されます。
・個人所得は消費の最大の決定要因ですが、これは、社会保険料を控除した後の個人が実際に受け取った所得のことをいいます。

 

■小売売上高
・毎月第2週に発表されます。
・個人消費は米GDPの3分の2を占めますが、小売売上高では、そのトレンドが把握できます。
・小売売上高は、3〜4か月のトレンドを追った方がよいとされています。

 

■中古住宅販売
・毎月25日から月末に発表されます。
・中古住宅販売は、比較的景気変動に対する先行性が高いといわれています。

 

◆CPIとは?
CPI(Consumer Price Index)というのは、消費者物価指数のことです。このCPIは、家計の消費構造を一定のものとして固定し、これにかかる費用が物価の変動によって、どのように変化するのかというのを指数値で示したものです。

 

◆経済カレンダーとは?
経済カレンダーというのは、各国の経済指標の発表予定を示した表のことで、次のようなところで閲覧できます。

 

■投資情報を提供しているポータルサイト
■FX業者のホームページ
■一般のニュースサイト...など

 

ちなみに、発表される経済指標の名前や国、発表日時だけでなく、前回発表数値や予測数値なども掲載されているサイトもあります。

 

ただし、米国、ユーロ、日本などメジャー通貨に関するものについては充実しているものの、市場規模の小さいマイナー通貨に関する情報について掲載しているサイトはあまり多くはないようです。

金融政策とは?

金融政策というのは、国が発行している通貨の量やインフレの状態をコントロールし、生き物である経済を安定させるよう、各国の中央銀行が行うものです。

 

また、金融政策の中で最も重要なものが政策金利の変更ですが、これにより通貨の金利水準が決まることになります。

 

ちなみに、政策金利は、およそ月1回の割合で開かれている、各国の中央銀行の審議委員による会議で決定されます。

 

外国為替市場は、通貨そのものを売買する市場なので、特に各国の政策金利の動向には敏感に反応します。

 

◆政策金利の変更と声明文
中央銀行の政策決定の過程には、すでに発表されている経済指標や、それに基づく景気見通しなども大きく影響しています。

 

よって、市場は、決定内容そのものよりも、なぜその決定に至ったのかを示す「声明文」の方に反応するケースが多いようです。

 

というのは、後に、金融政策を決定した会議の議事録なども公表されますが、その決定過程などが注目を集め、さらに為替レートが動くというようなこともあるからです。

 

◆米国の金融政策は?
米国の金融政策の最高決定機関は、連邦準備制度理事会(FRB)が開く連邦公開市場委員会で、最低でも年8回は開催されます。

 

FOMCに対する信頼度は非常に大きいため、マーケットからの関心も非常に大きいものがあります。

 

つまり、米国の金融政策は、基軸通貨であるドルの価値を左右するので、マーケットでの注目度は高くなるのです。

FRBとは?

FRBは米国の中央銀行にあたりますが、この組織は、日本銀行のようにひとつの銀行の下に各地域の支店があるという組織ではありません。

 

FRBは、12のそれぞれ独立した地区連銀の上に、これを統括する組織として存在しています。

 

◆FOMCとは?
FOMCは、7人の理事と各地区連銀の総裁5人の計12人のメンバーで構成されています。

 

また、ニューヨーク連銀総裁以外は、残り11行の総裁の持ち回りとなっていることから、議決権のある地区連銀のトップの発言が注目されることになります。

G7・G20とは?

現在のように金融のグローバル化が進んでいると、一国だけの政策のみで問題解決を図ることは難しくなっています。

 

そういった問題を解決するために設けられたのが、G7に代表される国際会議です。

 

G7というのは、次の7か国の財務、金融当局のトップのほか、ECB(欧州中央銀行)総裁、IMF(国際通貨基金)の専務理事らが加わって、国際的な経済・金融問題について議論する場のことです。

 

■米国 ■イギリス ■ドイツ ■日本
■フランス ■イタリア ■カナダ

 

ちなみに、最近は、上記の7か国にロシアを加えた8か国や、経済発展が目覚しい新興国が参加するG20なども開催されています。なお、開催は不定期となっています。

 

◆コミュニケとは?
コミュニケというのは、G7などの国際会議で発表される声明文のことです。

 

この声明文は参加国の同意が必要になるので、意見調整のなされたあいまいなものとなりがちですが、その方向性については文面から読み取ることができます。

 

ちなみに、「適切な形で協力する」という文言の場合には、「市場に委ねる」という解釈になります。

 

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