インフレ・金利・通貨の関係〜/米国・日本・ユーロの経済指標...

インフレとは?

インフレ(=インフレーション)というのは、一般的にモノの値段が上がっていく状態のことをいいます。

 

モノの値段が上がるということは、相対的に通貨の価値が下がっていくことを意味します。

 

例えば、1つ100円のハンバーガーが、1つ200円に上がったら、値上げ前は200円で2つ買えたものが1つしか買えなくなってしまったわけですから、通貨価値が下がったということになります。

 

ちなみにモノの値段が下がっていく状態のことをデフレ(=デフレーション)といいます。

インフレ・金利・通貨の関係は?

為替相場は金利との関係が深いですから、その金利に影響を与えるインフレに関する経済指標は重要です。

 

インフレ率が上昇すると、金利が上昇し、その国は通貨高になる、つまり、その国の通貨が買われることになります。

 

また、GDP成長率が高くても、それ以上にインフレ率が高いと、国民生活は苦しくなってきます。

 

よって、過度なインフレはよくありませんので、中央銀行が政策金利によってコントロールすることになります。

 

◆公開市場操作とは?
公開市場操作というのは、中央銀行が、オープンマーケット(一般公開の市場)において、通貨量を調節する金融政策のことをいいます。

 

具体的には、次のような買いオペレーションと売りオペレーションがあります。

 

買いオペレーション
・市場での通貨供給が逼迫しているときには、市場における有価証券や手形を中央銀行が買い取ることによって、市場に資金を放出して金融の緩和を図ります。

 

売りオペレーション
・通貨量が余剰のときには、中央銀行が保有する有価証券や手形を売却して、通貨を市場から中央銀行に還流させて金融を引き締めます。

 

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米国のインフレに関する経済指標は?

インフレに関する経済指標としては、次のようなものがあります。

 

■消費者物価指数
■生産者物価指数

 

このなかで、エネルギーや食料品の価格は変動が激しいですので、この部分を除いた「コア」と呼ばれる数字が重視されています。

 

◆米国のインフレに関する経済指標の発表時期は?
米国のインフレに関する経済指標の発表時期は、次のようになっています。

 

<米国>
■消費者物価指数
・毎月15日前後に発表されます。
・消費者物価指数は、生産者物価よりもインフレが数字として現れるのは遅くなりますので、PPIと比較して遅行指標となります。

 

■生産者物価指数
・毎月15日前後の木・金曜日に発表されます。
・生産者物価指数のなかでは、加工段階別のうち、最終財の価格や商品・エネルギーを除いたコア・インフレ率が重要になります。

日本・ユーロのインフレに関する経済指標は?

日本・ユーロのインフレに関する経済指標には、次のようなものがあります。

 

<日本>
■消費者物価指数(全国、東京都)
・月次で全国ベースは翌月の26日を含む週の金曜日、東京都速報は当月の26日を含む週の金曜日に発表されます。

 

■企業向けサービス価格指数
・翌月の第18営業日に発表されます。
・企業向けサービス価格指数の特徴として、消費者物価指数に対して先行指標的な動きをすることがあげられます。

 

■卸売物価指数
・月次で毎旬発表されます。
・注目される内容として、国内卸売物価の動向があります。

 

<ユーロ>
■生産者物価指数(PPI)
・月次で翌々月の上旬に発表されます。
・欧州委員会統計局(Eurostat)から発表されます。

 

■消費者物価指数(HICP)
・月次で翌月中旬に発表されます。
・欧州委員会統計局(Eurostat)から発表されます。

 

■ドイツの消費者物価指数(CPI)
・月次で当月の下旬に発表されます。
・イツの消費者物価指数は、ユーロ基準にあわせた調和消費者物価指数が他国と比べやすいです。

雇用統計とは?

失業率など雇用統計というのは、国の雇用状況を表す経済指標のことです。

 

雇用の状態というのは、個人消費や企業の生産活動のすべてに関わることであり、また政治的な問題にもなりやすいことから、金融政策にとっても重要な要素となります。

 

なので、為替相場に与える影響も大きなものとなります。

 

特に米国では、建国以来「完全雇用」を国是としているため、失業率などの指標は、金融政策に大きな影響を及ぼすので、為替市場ではかなり重要視されています。

 

ちなみに、米国の雇用統計は、日本時間の毎月第1金曜日に発表されるのですが、その中でも日農業部門の雇用者数の変化には、世界中の投資家が注目しています。

 

◆米国の雇用統計が相場に与える影響は?
米国の雇用者数の増減により、相場は大きく動くことが多いです。

 

ただし、この場合の雇用者数の増減というのは、失業者の多寡ではなく、前回の雇用者数の増減※がその国の通貨の変動につながりますので、この点は頭に置いておいてください。

 

※雇用状況の改善・悪化

 

◆米国の雇用に関する経済指標は?
米国の雇用に関する経済指標には、次のようなものがあります。

 

<米国>
■非農業部門就業者数
・毎月第1金曜日に発表されます。
・この非農業部門就業者数というのは、非農業部門の事業所の給与支払い帳簿を基に集計されます。
・非農業部門就業者数は、経済政策変更のきっかけになることが多いです。

 

■失業率
・毎月第1金曜日に発表されます。
・失業率の定義は、「失業者÷労働人口×100」です。

 

■新規失業保険申請件数
・毎週木曜日に発表されます。
・この新規失業保険申請件数というのは、失業者が失業保険給付を初めて申請した件数を集計したもので、景気動向に敏感に反応します。

 

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日本の失業率とは?

日本の完全失業率というのは、15歳以上の働く意思のある人のうち、職に就いていない人の割合を示したもののことをいい、次のように計算します。

 

⇒ 完全失業者数÷(就業者数+完全失業者数)×100

 

なお、仕事を探していない人は、失業者には含まれません。

 

◆景気と失業率の相関関係は?
最近の日本では、派遣社員など非正規社員が増えていることなどから、一概に景気と失業率が相関関係にあるとはいえなくなってきています。

 

特に日本の場合には、不況の時には失業率が下がり、景気回復局面では転職希望者が増えることで失業率が増加するといった現象が見られることもあります。

 

よって、失業率は景気に対しては、遅行指標となるケースが多いです。

経済指標とは?

経済指標というのは、各国の経済状況を示す各種指標のことをいい、投資家が投資する通貨や、売買するタイミングを検討する材料になります。

 

ちなみに、重要な経済指標が発表される直前は、その結果を見定めるまで売買を控える投資家が増えることもあります。

 

指標の結果(数値)が、予測数値との差が大きければ大きいほど、相場への影響も大きくなります。

 

◆マネーサプライとは?
マネーサプライとは、通貨供給量のことです。日本銀行をはじめ、金融機関から経済全体に対して供給される通貨量をみる指標です。

 

◆日本・ユーロの雇用に関する経済指標は?
日本・ユーロの雇用に関する経済指標には、次のようなものがあります。

 

<日本> 
■失業率
・月次の速報は、翌月末、あるいは翌々月初めに発表されます。
・日本の失業率は、バブル期に日銀が、インフレ圧力の理由として労働需給の逼迫をあげたことにより、注目されるようになりました。

 

<ユーロ>
■失業率
・月次で翌々月の上旬に発表されます。
・欧州委員会統計局(Eurostat)から発表されます。

 

■ドイツの失業率・失業者数
・月次で翌々月の上旬に発表されます。また、季節調整値は翌月末に発表されます。
・15歳以上で職に就いておらず、3か月間・週20時間以上の労働を希望し、求職登録をした人が対象になります。

クロス通貨とは?

クロス通貨というのは、基軸通貨である米ドルを絡めない通貨ペアのことをいいます。ちなみに、外国為替市場で取引される通貨の量の上位3つは、次の順になっています。

 

■米ドル
■ユーロ
■円

 

よって、例えばユーロ円(EUR/JPY)というのは、クロス通貨の代表的な通貨ペアであるといえます。

収支とは?

収支というのは、わかりやすく言うと、お金の「入り」と「出」の状態を表したもののことです。この収支のうち、特に貿易収支関連の経済指標は、為替市場にとって重要です。

 

◆日本の貿易収支は?
貿易収支がプラスであるということは、輸出分が輸入分の総額より大きいことを意味しますが、日本やドイツの貿易収支はいつも大幅な黒字で、アメリカやイギリスなどはいつも赤字という状態が続いています。

 

◆なぜ貿易収支は為替市場に影響するのですか?
貿易黒字が続くと、超過分の外貨がそのまま蓄積され、いつかは自国通貨に交換されることになります。

 

なので、貿易黒字国の通貨は買われやすく、貿易赤字国の通貨は売られやすくなるのです。

 

◆常に貿易赤字の米国の場合は?
為替市場は、米国のようにいつも貿易赤字である場合には、単月ベースでの赤字幅の増減が注目されます。

 

ただし、最近では、赤字分を埋め合わせていれば問題がないという考え方から、「対米証券投資」の収支状況で、どれだけ米国が海外から資金を調達できているのかということが重要視されるようになってきています。

 

つまり、やや集計するタイミングにズレはあるものの、直近に発表された貿易赤字を投資資金の流入で埋めきれているのであれば、お金の調達はうまくいっているということになるのです。

 

◆財政収支とは?
財政収支というのは、国の収支を表す指標です。財政収支の悪化は国の信用力を低下させますが、さらに国の借金である国債残高がGDP比で増えることも好感されません。

 

なお、財政収支の悪化は、金利上昇をもたらすこともあるので、その国の通貨は売られやすくなります。

 

◆日本の財政収支は?
日本は先進諸国のなかでも、GDP比で膨大な国債残高を抱えています。

 

そのため、国債残高が大きく話題になるときや、日本国債の入札状況などが思わしくないようなニュースが流れるようなときは、円にとってはネガティブな要素となります。

 

◆国内総生産とは?
国内総生産(=GDP Gross Domestic Product)というのは、一定期間内に国内で生み出された付加価値の総額のことで、経済を総合的に把握する統計です。

 

国内総生産の伸び率が、すなわち経済成長率ということになります。

 

◆オフバランス取引とは?
オフバランス取引というのは、貸借対照表に載らない簿外取引のことをいいます。

 

◆ブルマーケットとは?
ブルマーケットというのは、極端な上げ方向にある市場のことをいいます。

 

◆ベアマーケットとは?
ベアマーケットというのは、極端な下げ方向にある市場のことをいいます。

米国・日本・ユーロの貿易収支にに関する経済指標は?

米国・日本・ユーロの貿易収支にに関する経済指標には、次のようなものがあります。

 

<米国>
■貿易収支
・毎月20日前後に発表されます。
・貿易収支は、ドルが中長期的に下落している局面では、特に注目が集まる傾向にあります。

 

<日本>
■国際収支(速報)
・月次で翌々月の下旬に発表されます。

 

<ユーロ>
■国際収支(四半期)
・3月、6月、9月、12月(上旬)
・国際収支(四半期)は、欧州委員会統計局(Eurostat)が、翌四半期の最終月に速報値を発表します。
・その後、月次で改定値が発表されます。

 

■国際収支(月次)
・月次で翌々月の下旬に発表されます。
・国際収支(月次)は、欧州中央銀行(ECB)が発表します。

 

■ドイツの貿易収支・国際収支
・月次で翌々月の上旬に発表されます。
・国際収支統計は、IMFの国際収支提要に準拠しています。
・原型数は翌々月上旬に、季節調整値はその翌月に発表されます。

 

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