シンガポールドル・香港ドルの特徴〜/ファンダメンタルズと経済指標、景気と金利の関係...

シンガポールの通貨バスケット制とは?

シンガポールには、通貨バスケット制が採用されています。

 

この通貨バスケット制というのは、複数の通貨を一つのバスケットとして、その中で各通貨の割合を決めて、為替レートに反映させるという方法のことです。

 

◆通貨バスケットに入れる通貨は?
どの通貨をバスケットに入れるのかについては、一般的には主要な貿易相手国や地域の通貨が採用されます。

 

ちなみに、この通貨バスケットの中身は、時流によって適宜見直しが行われます。ただし、シンガポールでは、その詳細については公表していません。

シンガポールの経済は?

シンガポールの経済は、SARSウィルスの問題があった2004年を底にして、力強く上昇しています。

 

ちなみに、対円レートでは、2004年の61円台から、2007年には81円台にまで上昇しています。

 

◆シンガポールドルの特徴は?
シンガポールドルは、自由に交換できる通貨ですが、中央政府の力も非常に強く、様々な制限が設けられています。

 

なので、FXでシンガポールドルに投資する際には、政局の行方などにも注意を払う必要があります。ちなみに、シンガポールドルは、流動性が低いので、価格変動率は高いです。

 

◆シンガポールに関する情報は?
シンガポールの人口・面積等は、次のとおりです。

 

■人口 ⇒ およそ448万人
■面積 ⇒ 699km2
■主要産業
・商業
・ビジネスサービス
・製造業

 

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香港ドルの特徴は?

香港ドルというのは、1974年から1983年まで、変動相場制を採用している通貨でした。

 

しかしながら、香港の英国統治を中国に返還する政治問題が表面化したあたりで大暴落し、その後は米ドルに完全に連動する固定相場制に変わっています。

 

なお、1997年の中国返還後においても、中国の人民元と同様、米ドルに対して一定の範囲内に収まるように管理されています。

 

◆香港に関する情報は?
香港の人口・面積等は、次のとおりです。

 

■人口 ⇒ およそ689万人(2004年)
■面積 ⇒ 1,103km2
■主要産業
・金融業
・不動産業
・観光業

 

◆香港の経済状況は?
香港の経済状況は、1990年代後半のアジア金融危機の影響もあり、5.5%のマイナス成長となっていましたが、2003年以降は中国本土の好景気に支えられ、高い成長率を遂げています。

 

◆香港ドルと人民元の関係は?
香港ドルは、人民元に近い通貨として脚光を浴びています。また、人民元の切り上げ※の時には、香港ドルも連動して切り上げるという可能性も高いといえます。

 

ちなみに、人民元の切り上げだけでなく、中国・人民元への思惑に、即連動して動きがちであることには注意が必要です。

 

※人民元高ということです。

ファンダメンタルズとは?

ファンダメンタルズは、金融マーケットそのものに影響を及ぼす最も重要な要素です。

 

ファンダメンタルズというのは、マーケットそのものの土台となるものをいいますが、これにはマーケットの前提になっている、各国の次のようなものすべてが含まれます。

 

■金融政策
■経済状態
■国際的な貿易や資本の収支関係
■政治・軍事のパワーバランス...など

 

そして、為替相場は、このファンダメンタルズをいち早く取り込もうとするので、経済指標や関係する要人の発言などに対しては、特に強い反応を示します。

 

よって、ファンダメンタルズを映し出す、経済指標や要人発言などには常に関心を払っておく必要があります。

 

◆外国為替相場の値動きに重要な要素は?
政治や軍事のパワーバランスというのは、すぐに変わるものではなく、また変わったとしてもその影響が出てくるのには時間がかかります。

 

なので、外国為替相場の値動きにとってより重要になるのは、すぐに経済活動に影響を及ぼす要素である、景気や金利といったものになります。

 

景気には必ず、好況と不況という短期から中長期までの波があります。

 

そして、景気と金利は相関関係にあります。一般に、景気がよくなると資金が不足気味になりますので金利は上がります。一方、景気が悪くなると資金が余るので金利は下がります。

日本の景気と金利の関係は?

景気と金利は相関関係にあります。一般に、景気がよくなると資金が不足気味になりますので金利は上がります。一方、景気が悪くなると資金が余るので金利は下がります。

 

日本では、1950年代〜1970年代半ばまでの高度成長期には、企業の設備投資に対する意欲が非常に強かったので、常に資金不足の状態にあり、かつ、借りても次から次へと現れたので、日本の政策金利は5〜10%前後でした。

 

つまり、景気がよかったときは金利が高かったということです。

 

しかしながら、1990年代の不動産バブルの崩壊以降に、多数の企業が廃業や倒産に追い込まれる事態になると、1993年には金利は2.5%にまで下げられ、1995年以降はゼロ%台で推移することとなりました。

 

つまり、景気が悪くなったので金利が低くなったということです。ちなみに、今現在も日本は超低金利ですが、これは、まだ景気がよくなったわけではないということを示しているのです。

 

◆景気がよいと金利が高い?
為替相場というのは、その国の金利変動に大きな影響を受けるとともに、その金利変動の前提となるその国の景気にも大きく左右されます。

 

景気がよくなると、経済的な力が増加するので、その国の通貨は強くなります。

 

一方、景気が悪くなると、その国の通貨は弱くなります。といっても、必ずしも「景気がよい=金利が高い」ではありません。

 

これは、政治的に不安定であったり、経済的な信用力がないために、調達金利が高くなるケースもあるからです。

 

なので、このケースの場合は、その国の通貨が高くなるとは限らないわけです。

 

ちなみに、アルゼンチンは、金利を高くして、通貨の価値を支えようとしてましたが、その矛盾に耐え切れなくて2001年に債務不履行(デフォルト)を起こしています。

 

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経済指標とは?

金融政策というのは、経済が熱くなり過ぎず、また、冷えすぎないように、バランスを保つ役割を担っています。

 

また、各国の中央銀行は、この金融政策を通じて、市場の金利を調整しています。

 

そして、この金利を決定するための手掛かりとなるのが、行政や民間から発表される経済指標になります。

 

この景気や金利に関わってくる経済指標は、その発表の前後で為替相場が大きく動くケースも多いため、非常に重要なものとなっており、常に確認しておきたいところです。

 

◆経済指標で注目するのは?
経済指標というのは、次の3つから構成されています。

 

■前回値
■今回の予想
■今回の結果

 

これらのうち、重要なものとして注目すべきなのは、結果として発表される数値の大小ではなく、予想と結果との比較になります。

 

これは、市場では起きている変化をいち早く織り込もうとするためで、前回からどのくらい変わったのかというよりも、予想に対してどれくらい変化したのかが重要とされ、それによって相場が動くからです。

 

特に、米国は基軸通貨であるドルを発行していることや、世界経済の3分の1の規模を占めていることなどから、米国の経済指標は世界中で注目されています。

 

◆経済成長率とは?
経済成長率というのは、GDP(国内総生産)の伸び率のことをいいます。また、経済成長率は、次のように計算します。

 

⇒ 前期の経済成長率=(前期のGDP−前々期のGDP)÷前期のGDP×100

GDPの構成要素は?

生産に関する指標の中で、最も代表的な指標がGDP(国内総生産)統計です。

 

このGDPというのは、一定期間に国内で生産された財貨・サービスの価値額の合計であり、国民総生産から海外で純所得を控除して求められるものです。

 

GDPの構成要素としては、次のようなものが大きなウェートを占めています。

 

■個人消費(家計)
■設備投資(企業)
■政府支出(国家)
■輸出入(外需)

 

◆GDP以外の生産に関する指標は?
GDP以外の生産に関する指標としては、次のようなものがあります。

 

■鉱工業生産 ■設備稼働率 ■住宅着工件数
■耐久財受注 ■建設支出...など

 

これらの指標も、経済活動が活発であるかどうかを判断する材料になりますので、予想比や前回比が為替相場を動かす要因となります。

 

◆為替相場に影響を与えるGDP数値は?
GDP統計は、年4回、四半期ごとに作成され、次の3つの数値が公表されます。

 

■速報値 ■改定値 ■確報値

 

このうち、為替相場の動きに影響を与えるのは、速報値になります。

 

◆経済成長とは?
一般的に経済成長といった場合には、どの程度GDPが伸びたのかを示すGDP成長率を指します。

 

また、このGDP成長率は、景気がよいかどうかの判断基準としても使用され、GDP成長率がプラスになれば、景気がよいという判断になり、その国の通貨は強くなります。

 

反対に、GDP成長率がマイナスになれば、景気が悪いという判断になり、その国の通貨は弱くなります。

米国とユーロの生産に関する経済指標の発表時期は?

米国とユーロの生産に関する経済指標の発表時期は、次のようになっています。

 

<米国>
GDP
・毎月21〜30日に発表されます。
・発表されるのは四半期ベースで、速報値(1、4、7、10月)、暫定値(2、5、8、11月)、確定値(3、6、9、12月)の3種類が発表されます。
・米国のGDPは世界中の投資家から注目されていますが、その中でも特に速報値は必ず確認するようにしましょう。

 

耐久財受注
・毎月20〜30日に発表されます。
・耐久財新規受注は、速報として先に発表されます。特に非国防資本財受注は、設備投資の先行指標として注目されています。

 

<ユーロ>
GDP
・3月、6月、9月、12月(中旬)に発表されます。
・欧州委員会統計局(Euro-stat)が、翌四半期の最終月に速報値を発表します。そして、その後、月次で改定値が発表されます。

英国と日本の生産に関する経済指標の発表時期は?

英国と日本の生産に関する経済指標の発表時期は、次のようになっています。

 

<英国>
GDP
・1月、4月、7月、10月(下旬)に発表されます。
・速報値発表後、月次で2回改定値が発表されます。
・英国の景気動向というのは、米国に先行する傾向がありますので、世界経済の先行きを予測するうえで注目されます。

 

<日本>
GDP
・速報は、3月、6月、9月、12月の四半期ごとに発表されます。なお、2次速報は4か月半後になります。
・発表時期が遅いため、他国のGDPよりも市場への直接の影響も限定されるケースが多いです。
・海外からの投資収益の季節変動が大きいことなどから、日本の場合はかなりブレが生じます。

 

鉱工業生産
・月次/速報は翌月下旬で、確報は翌々月に発表されます。
・鉱工業生産は、景気判断の際に最も重要な指標のひとつで、速報が注目されています。ただし、かなりブレが大きい指標でもありますので注意も必要です。

 

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