NZドルとカナダドル、スイスフラン、南アフリカランドの値動きとリスク要因は?

NZドルの特徴は?

ニュージーランドは、オーストラリアと同様、旧イギリス植民地であった国々で構成する英連邦の1つです。

 

ニュージーランドの通貨は、ニュージーランドドル(NZドル)ですが、「キーウィ」という通称で呼ばれることもあります。また、NZドルの特徴としては、次のようなことがあげられます。

 

■NZドルは、突出した高金利通貨ですが、流動性は低いです。
■NZドルは、資源国の1つとされていますが、貿易赤字は拡大していています。

NZドルは資源国通貨なのですか?

NZドルは、オーストラリアやカナダなどと同様に、資源国通貨といわれています。

 

しかしながら、ニュージーランドには、天然ガスなどの多少の資源はあるものの、貿易を牽引するほどのものではありません。

 

実際に貿易の中心となっているのは、農産物や木材の輸出にとどまっています。

 

◆ニュージーランドの経済規模は?
ニュージーランドの経済規模は、オーストラリアの5分の1ほどで、貿易収支も赤字となっています。

 

◆ニュージーランドの人口・面積等は?
ニュージーランドの人口・面積等は、次のとおりです。

 

■人口 ⇒ 415万人(2006年)
■面積 ⇒ 27.5万km2
■首都 ⇒ ウェリントン
■主要産業
⇒ 畜産を中心とする農業と農作物
⇒ バイオ分野
⇒ 映画産業

 

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NZドルの金利は?

ニュージーランドの金利は、豪ドルと同様で、高い水準となっているため、投資の対象としても人気が高いです。

 

しかしながら、国内経済に投資資金が集中しすぎるという問題もありますので、注意が必要です。

 

◆豪ドルやNZドルが高金利なのはなぜですか?
豪ドルやNZドルの金利が高めに設定されているのは、国の経済規模が小さいため、短期資金が常に足りないからだといわれています。

 

特に、NZドルは流動性が低いですが、高金利通貨ということで機関投資家などに好まれる傾向があり、貿易赤字などの問題によって、値動きが激しくなるおそれもあります。

 

◆ニュージーランドの経済状態・金融政策は?
ニュージーランドでは、豪ドル同様、高金利政策が維持されています。

 

また、ニュージーランドの貿易の大半がオーストラリア向けで、同じ経済圏を形成しているので、経済状態や金融政策の傾向についても、ほぼオーストラリアと同様と考えてよいといえます。

 

ただし、政策金利については、豪ドルより若干高めに設定されていることが多いです。

 

◆NZドルの値動きは?
ニュージーランドは、政治的にも経済的にもオーストラリアとの関係が深いので、オーストラリアの経済状態に左右されやすいです。

 

そのため、為替市場においては、豪ドルもNZドルも同一視されており、NZの為替レートは豪ドルとほぼ同様に動くという特徴があります。

 

◆NZドルの下落要因は?
NZドルは、豪ドルと同様に高金利通貨なので、機関投資家などからの人気も高いです。そのため、政策金利の引下げは、NZドルの下落要因となります。

 

また、NZドルは豪ドルと比べてもさらに流通する通貨の量が少ないので、荒い値動きを見せることもあります。

 

なお、ニュージーランドは、投資資金による外貨で資本収支を支えたい一方で、輸出国として、通貨高そのものが経済を低迷させる要因になるというジレンマも抱えています。

 

◆ニュージーランド準備銀行(RBNZ)とは?
ニュージーランド準備銀行(RBNZ)というのは、ニュージーランドの中央銀行のことです。また、ニュージーランドの政策金利は、オフィシャル・キャッシュ・レートです。

カナダの特徴は?

カナダは、オーストラリア、ニュージーランドと同様に英連邦に属していますが、隣接する米国との経済的な結びつきが非常に強い国です。

 

ちなみに、カナダの人口・面積等は次のとおりです。

 

■人口 ⇒ 3,161人(2006年)
■面積 ⇒ 997.1万km2
■首都 ⇒ オタワ
■主要産業
・金融・保険
・製造業
・不動産業
・商業
・鉱業

 

◆カナダの経済は?
カナダ経済の中心となっているのは貿易ですが、その全輸出量のおよそ80%が米国向けとなっています。

 

また、米国からの投資額も非常に多いので、米国経済の動向にも影響を受けやすくなります。

 

◆カナダの政策金利は?
カナダは、世界最大のエネルギー消費国である米国に対する資源供給国です。

 

そして、カナダは原油高や米国景気の上昇にあわせて経済成長しているので、2004年以降金利は引き上げられています。

 

また、カナダの財政は比較的健全で、インフレも抑制されているので、2008年には米金利の引下げとともに金利を引き下げています。

 

◆カナダドルの安定性は?
カナダの貿易収支は黒字が続いていて、また、政治的・経済的にも安定していますので、カナダドルの安定性については、他通貨と比べると非常に安定しています。

 

◆カナダドルのリスク要因は?
原油価格の高騰やサブプライムローン問題に端を発した米国経済の失速などは、カナダドルの下落要因になる可能性があります。

 

特に、米国経済とは緊密な関係にあるので、米国からの資金流出が続くと、カナダドルにも大きな影響を及ぼします。

 

◆カナダドルは資源国通貨?
カナダは豊富な天然資源に恵まれていますので、カナダドルは代表的な資源国通貨の1つといえます。

 

具体的には、カナダは、次のような原油・ウラン・金など優良な資源を保有してます。

 

原油
・原油の埋蔵量は、オイルサンド※も含めると、サウジアラビアに次ぐ埋蔵量を誇っています。
※原油を含んだ砂岩のことです。

 

ウラン
・原子力に使用されるウラン鉱石は、世界一の産出国です。

 

◆カナダドルの値動きは?
カナダ円(CAD/JPY)は、1999年の68円台から、2007年には125円台にまで上昇しています。

 

この間、金価格は200ドル台から700ドル台へ、また、原油価格は1バレル20ドル前後から100ドルにまで上昇しています。

 

また、ドルカナダ(USD/CAD)についても、カナダドル高が続いているので、典型的な資源輸出国のカナダにとってはマイナス要因になっています。

 

さらに、米国企業の資金引き上げなど大きな動きがあると、カナダ円に与える影響も大きなものとなります。

 

◆カナダドルのリスク要因は?
ドルカナダ(USD/CAD)の為替レートというのは、米国企業のカナダへの投資が多いために、その資金需要などで動くことがあります。

 

また、金価格や原油価格の影響も受けやすいです。カナダは、輸出に大きく依存する経済なので、カナダドル高になると、経済成長にはマイナス要因となります。

 

さらに、政治的には、経済的に豊かなケベック州のカナダからの分離独立という問題も抱えています。

 

ドルカナダ(USD/CAD)は、カナダ円(CAD/JPY)に影響を与えますので注意したいところです。

スイスフランの特徴は?

スイスフランというのは、スイス連邦が発行する通貨です。

 

19世紀以来の永世中立国であるスイスには、その特異な体制のために、世界でも有力な金融機関が多数存在し、世界の金融市場に絶大な影響を及ぼしています。

 

ちなみに、スイスの人口・面積等は次のとおりです。

 

■人口 ⇒ 746万人(2006年)
■面積 ⇒ 4.1万km2
■首都 ⇒ ベルン
■主要産業
・機械・機器
・金融
・観光

 

◆スイスフランが逃避通貨な理由は?
米ドルは、第二次世界大戦以後に基軸通貨となったので、以前でしたら世界のどこかで紛争などが勃発した際には、有事のドル買いとして買われていました。

 

しかしながら、2001年の米同時多発テロ以降は、有事の際にはその避難先として、スイスフランが買われることが多くなっています。

 

なので、世界的な有事の際には注意が必要になります。

 

◆逃避通貨・避難通貨とは?
有事の際に買われる通貨のことを「逃避通貨」とか「避難通貨」と呼びます。

 

◆スイスフランの保険としての側面とは?
スイスは、永世中立国の強みを生かした絶大な信頼感を持っていますが、このような政治性を背景にして、スイスフランは高い安定性を誇っています。

 

また、スイスフランは「金(ゴールド)よりも堅い」と言われるように、為替市場においては保険的な意味合いで買われることもあります。

 

ただし、国際的な金融犯罪やマネーロンダリングなどの問題もあり、近年ではかつてほどの金融リゾート地としての地位はなくなりつつあります。

 

◆スイスの政策金利は?
スイスは景気の低迷により、2003年にはマイナス成長という時期もあり、2004年までは日本と同様に実質的なゼロ金利政策がとられていました。

 

しかし、その後は経済が回復基調にあったため、2007年には2.75%まで政策金利を引き上げています。

 

ちなみに、スイスフランは日本円と同様、政策金利が低いので、キャリートレードの対象として取引されることも多いです。

 

◆スイスフランの値動きは?
スイスフランは、円に対しては、他の欧州通貨であるユーロやポンドなどと似たような値動きをします。

 

ちなみに、スイス円は2000年の58円台を底にして、2007年には100円台まで上昇しています。

 

また、スイスの経済規模は小さいため、平時に為替市場で注目されるということはほとんどありません。

 

なお、ドルに対しては、ユーロと似たような値動きになりやすいといえます。

 

◆スイスフランとファンディング通貨
スイスは伝統的に政策金利が低めに維持されています。

 

このため、スイスフランは、超低金利の円とともに、金利差を利用したキャリートレード※のためのファンディング通貨として重用されるケースが多くなっています。

 

ちなみに、スイスフランは、将来的にも急激な政策金利の引き上げの可能性は低いと思われます。

 

※金利の低い通貨によって資金調達をし、より高利回りが見込めるものに投資するという取引形態のことをいいます。

 

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南アフリカ共和国の特徴は?

南アフリカ共和国というのは、英連邦に属している鉱物資源の豊かな国です。特に金やダイヤモンドは世界的な産出国で、埋蔵量・生産量ともに世界第1位となっています。

 

ちなみに、南アフリカ共和国の人口・面積などは、次のとおりです。

 

■人口 ⇒ 4,740万人(2006年)
■面積 ⇒ 122万km2
■首都 ⇒ プレトリア
■主要産業
・鉱業(金、ダイヤモンドなど)
・製鉄
・畜産
・農作物
・化学
・繊維

 

◆南アフリカ共和国の経済成長率は?
近年、南アフリカ共和国は、欧米の自動車工場などの生産拠点になるなど、高い経済成長を遂げています。

 

また、南アフリカ共和国は、欧州との経済的な結びつきも強いですから、近年の急発展は欧州経済によるところも大きいといえます。

 

◆南アフリカランドの金利は?
南アフリカ共和国の通貨が南アフリカランドです。南アフリカ共和国の政策金利は高いので、南アフリカランドは、高金利通貨といえます。

 

また、高金利通貨なので、日本では南アフリカランド建ての債券が人気となっています。ちなみに、ランド円は、2002年の10円台から、2006年には19円台にまで上昇しています。

 

◆南アフリカランドと金価格の関係
南アフリカ共和国は、金の産出量が突出しているので、金価格が上昇すると為替レートも上昇します。

 

◆南アフリカランドのリスク要因は?
南アフリカランドのリスク要因としては、次のようなことがあげられます。

 

■高いインフレ率 ⇒ 高い経済成長を遂げた半面、インフレ率も高いです。
■アパルトヘイト問題 ⇒ 長年のアパルトヘイト(人種隔離政策)に端を発する様々な問題があります。
■格差問題 ⇒ 民主化政策実施後も、白人と黒人の格差は簡単には埋まらず、社会問題化しています。しかしながら、政府主導による格差是正措置もわずかながらではありますが効果を発揮しつつあるようです。
■政治的・社会的リスク ⇒ 犯罪率、失業率が高く、様々な政治的・社会的なリスクが存在しています。
■政策金利の変動 ⇒ 政策金利は過去の例にもあるように、激しく変動することがありますので、その動向には注意が必要になります。

 

FXで南アフリカランドに投資する際には、こうしたリスク要因については、しっかり認識しておく必要があります。

 

◆南アフリカ共和国の政策金利は?
南アフリカ共和国の政策金利については、2002年にはランド高と高金利により経済成長が落ち込んだので、翌年にはマイナス5.5%にもなる大規模な金利の引下げが行われました。

 

しかしながら、その結果として、経済は成長軌道に乗ったのですが、今度はインフレ率の上昇に悩まされることとなり、2007年までには再び政策金利を11%まで引き上げています。

 

◆南アフリカランドの特徴は?
南アフリカランドの特徴としては、金などの貴金属の価格が上昇すると、為替レートにも影響が及ぶということがあげられます。

 

過去、金や原油などの商品価格が上昇してきたことから、為替レートも上昇していました。

 

ただし、南アフリカランドは、資源国通貨であり高金利通貨でもあるのですが、流動性が低く、乱高下しやすく、国内に様々な問題を抱えています。

 

よって、FX投資をする際には、細心の注意を払う必要があるといえます。

 

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