ユーロとポンド、豪ドルのトレンドと政策金利・経済政策は?

ユーロの参加国は?

ユーロというのは、欧州をひとつに統合するという理念の下、EU(欧州連合)に加盟している中の12か国で、それぞれ発行していた通貨を統一するために創設された通貨です。

 

また、ユーロは、その前身となるECU(エキュ)という通貨が、10年以上にわたりテストされ、1999年に正式にスタートしています。

 

ユーロの参加国は、当初11か国だったのですが、2001年にはギリシャが、2007年にはスロベニアが、2008年にはキプロスとマルタが、ユーロを導入し、現在では15か国となっています。

 

なお、将来的には、ユーロ加盟国は増加すると思われます。

EU(欧州連合)の加盟国は?

EU(欧州連合)の加盟国は、次のとおりです。

 

■英国 ■スウェーデン ■フィンランド ■スロバキア ■スロベニア
■ルーマニア ■ポルトガル ■ポーランド ■オーストリア ■オランダ
■マルタ ■ハンガリー ■ルクセンブルク ■リトアニア ■ラトビア
■キプロス ■イタリア ■フランス ■スペイン ■ギリシャ
■アイルランド ■エストニア ■ドイツ ■デンマーク ■チェコ
■ブルガリア ■ベルギー

 

◆ユーロ圏の金融政策は?
ユーロ圏の金融政策は、欧州中央銀行(ECB)で一元的に管理されています。

 

◆ユーロ加盟国の主要産業は?
ユーロ加盟国の主要産業については、工業、農業、金融、保険などがありますが、加盟国によって異なります。

 

◆ユーロ圏の面積と人口は?
EU全体の面積は、およそ434万km2で、人口は米国のおよそ2倍の4億9,000万人となっています。

 

これにより、ユーロは、第二次世界大戦以後世界の基軸通貨としての役割を果たしてきた米ドルに次いで、第二の基軸通貨として期待されています。

 

事実、各国中央銀行の外貨準備の対象として組み込まれたり、国際的な資金の決済を行う際に、ユーロを使用する動きもみられます。

 

これは、米国が政治的に偏っているという見方があるため、このリスクを回避したいという各国中央銀行や投資家の思惑があるものと思われます。

 

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ユーロの懸念材料は?

ユーロ圏の金融政策は、欧州中央銀行(ECB)によって管理されているのですが、加盟国によっては、その財政規模やインフレ状況などの実情が異なります。

 

なので、政治的な統合プロセスや各国の内情の違いなどで、不協和音が生じることもあり、これがユーロの懸念材料といえます。

 

◆ユーロ圏の様子をつかむには?
ユーロ圏全体のおおよその様子をつかむには、ドイツの状況を見るとよいです。

 

といいますのは、ユーロ圏の経済規模のうち、ドイツ、フランス、スペイン、イタリアの4か国のみで、ユーロ圏全体のおよそ80%を占めているからです。

 

そして、ドイツはこの中で、中心的な地位を占めているからです。

 

◆ユーロの政策金利の推移は?
ユーロ圏も2001年の米同時多発テロの影響を受けたことで、段階的に2.00%まで政策金利は引き下げられました。

 

しかしながら、2005年からは経済成長率が上向いたため、4.00%まで引き上げられています。

 

なお、ユーロは、インフレ目標は導入していませんが、インフレ阻止を目的に掲げているので、金利引下げには慎重になっています。

 

◆欧州連合(EU European Union)とは?
欧州連合(EU European Union)というのは、1993年11月1日に、欧州連合条約(マーストリヒト条約)の発効によって、欧州共同体(EC)加盟12か国を母体に発足したものです。

 

その後、加盟国を加えて、現在では、27か国の連合となっています。

ユーロ円のトレンドは?

2001年以降、ユーロ円は、長期的にユーロ高の傾向にあります。この間、円は米ドルに対しては円高傾向にありましたので、ユーロ自体が強い通貨であったことがわかります。

 

◆ユーロ円を取引する場合は?
ユーロ円の値段というのは、米ドルに対する円の価値と、ユーロに対する米ドルの価値で決まります。

 

なので、ユーロ円の値動きを考える場合には、ドル円の値段とユーロドルの値段の両方を見る必要があります。

 

例えば、1ユーロ=150円というレートは、ドル円=112円とユーロドル=1.3390を掛け合わせて算出されます。

 

⇒ 112円×1.3390=150円

 

ちなみに、米ドルが円に対して5%安くなったとしても、ユーロが米ドルに対して5%高くなるのであれば、ユーロ円のレートは変わらないことになります。

 

◆ユーロドルのトレンドは?
ユーロドルは、発足当初はパリティ(1ユーロ=1.00)を下回って売られたこともあったのですが、2001年以降は常にユーロ高で推移しています。

 

◆ユーロドルの取引量は?
ユーロは、第二の基軸通貨になりつつあるといわれていますが、外国為替の全取引量のおよそ3分の2を占めます。

 

つまり、ユーロドル(EUR/USD)の動きというのは、すべての通貨の動きに関わってくるといっても過言ではありません。

 

◆ユーロドルの表記は?
ユーロドルというのは、1ユーロに対して米ドルがいくらかで表記されます。なので、EUR=1.5200という為替レートであれば、1ユーロを1.52米ドルと交換できるということを表します。

 

つまり、数字が小さくなればユーロ安、数字が大きくなればユーロ高ということになります。

英ポンドの特徴は?

現在の基軸通貨は米ドルですが、それ以前は、英ポンドが基軸通貨でした。

 

このため、現在でも首都ロンドンには、世界中の金融機関が集まり、世界の金融センターとしての役割を担っています。

 

◆ロンドン市場の外国為替の取扱高はどれくらいですか?
英国は、次のような理由から、外国為替の取扱高は世界一を誇っています。

 

■地理的に米国と欧州大陸との間にあること
■中東やアフリカなどとの結びつきが強いこと...など

 

◆英国の面積・人口はどうなっていますか?
英国の国土面積は、24.3万km2と日本の3分の2ほどの大きさです。また、英国の人口は、2006年現在では6,059万人となっています。

 

◆英国は資源国なのですか?
英国は、北海油田の採掘量が1億1,000万トンと、世界シェアの3.2%を誇っています。また、天然ガスも世界シェアの4.3%を占めるなど、資源の豊富な国です。

 

◆英国の主要産業は何ですか?
英国の主要産業は、次のようなものです。

 

■電気機器 ■航空機 ■化学 ■エレクトロニクス
■石油 ■ガス ■金属 ■金融

 

また、英国は、農業では大麦、菜種が、畜産では羊毛、牛乳などの生産が、世界の10位以内に入る農畜産国となっています。

 

◆英国の経済政策はどのようになっているのですか?
英国の経済は、かつては長期の停滞から「イギリス病」と言われたりしていました。

 

しかしながら、1980年代のサッチャー首相の規制緩和をスローガンにした構造改革によって、その後回復基調をみせるようになりました。

 

そして、ブレア前首相の時代には、英国経済の復活を果たしています。

 

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英国のユーロ導入はあるのですか?

英国は、ユーロ圏とは一線を画した独自の経済体制をとっています。現在のところでは、英国のユーロ導入には否定的な見解の方が多いようです。

 

しかしながら、英国もEU(欧州連合)には加盟していますので、統一通貨であるユーロを導入するかどうかというのは、今後も議論されていくことになると思われます。

 

◆英国の懸念材料は?
英国には、次のような地学的リスクがありますので注意したいところです。

 

■長いこと抗争が続いている北アイルランド問題
■大英帝国時代の旧植民地であった地域とのトラブルに巻き込まれやすいこと
■テロの対象になりやすいこと

 

◆英国の政策金利はどうなっているのですか?
英国は「イギリス病」といわれるほど、長期にわたり経済が低迷していたことから、10%前後の高い金利を続けていました。

 

その後、1992年のポンドの通貨危機を乗り越え、構造改革も功を奏するなどして、1990年代にはおよそ200年ぶりといわれるほどの好景気となり、金利も歴史的にみれば低いところで推移しています。

 

◆メジャー・カレンシーとは?
メジャー・カレンシーというのは、主要通貨のことをいいます。つまり、外国為替市場において、多くの市場参加者が頻繁にかつ大量に取引している通貨です。

 

メジャー・カレンシーには、例えば、米ドル、ユーロ、日本円、英国ポンドなどがあります。

 

◆ポンド円のレートは?
ポンド円はクロス通貨なので、インターバンク市場で、ポンド円が直接取引きされているわけではありません。

 

なので、例えば、ポンド円210円というレートの場合は、ポンドドル(GBP/USD)=1.9450とドル円(USD/JPY)=107.97を掛け合わせて算出されています。

 

◆ポンドドルの動きはどうなっているのですか?
ユーロが創設されてからは、ユーロの存在感の方が大きくなっていますが、英ポンドは、現在でも欧州を代表する通貨のひとつであることは違いありません。

 

また、ポンドドルの動きですが、こちらは基本的には、ユーロドルと似たような値動きをします。

 

ただし、英国の中央銀行(BOE)とユーロの欧州中央銀行(ECB)とでは、金融政策のスタンスが異なりますので、全く同様の値動きとなるわけではないということには注意が必要です。

 

◆英ポンドの値動きはどのようなものですか?
ポンドはユーロと比較して流通量が少ない通貨です。

 

なので、値動きもダイナミックで荒くなりがちで、悪魔の通貨と呼ばれたりしています。こうしたポンドの特徴から、投機対象になりやすい通貨ともいわれます。

 

◆英ポンドが買われる要因にはどのようなものがありますか?
英国は、北海油田を保有しているので、原油の国内自給率も高い国です。なので、原油相場が上昇している時などには、ポンドも買われやすくなるという一面があります。

オーストラリアの人口・面積・首都はどうなっていますか?

オーストラリアの人口・面積・首都は、次のとおりです。

 

■人口 ⇒ 2006年現在、2,063万人
■面積 ⇒ 769.2万km2
■首都 ⇒ キャンベラ

 

◆オーストラリアとアジア経済との関連性は?
オーストラリアは、アジア地域との経済的な結びつきが非常に強いです。こうしたことから、1997年のアジア通貨危機の際には、アジア通貨が売られるのと同様に売られました。

 

なので、アジア地域の成長鈍化、特に中国の成長鈍化については、豪ドルの売り要因になる可能性が高いといえます。

 

◆オーストラリアの主要産業は?
オーストラリアの主要産業は、次のようなものです。
■流通 ■不動産 ■建設
■金融・保険 ■通信

 

◆オーストラリアの政策金利はどうなっていますか?
オーストラリアというのは、旧イギリスの植民地だった国々で構成される英連邦の1つです。このため、英国と同様に高金利政策を維持しています。

 

ちなみに、豪ドルは、「オージー」とも呼ばれ、高金利通過として人気の高い通貨です。

 

◆オーストラリア経済はどうなっていますか?
2002年の日豪首脳会談において、共同で「日豪の創造的パートナーシップ」を発表し、2国間の関係強化が図られているように、日本はオーストラリアの主要な貿易相手国です。

 

また、日本だけでなく、中国などアジア太平洋地域との経済的な結びつきも非常に強いです。

 

このため、中国やASEAN(東アジア諸国連合)各国の経済成長の伸びとともに、高い経済成長を遂げています。

 

◆オーストラリアの金利政策はどうなっているのですか?
オーストラリアでは、国内の短期資金が不足していることから、伝統的に高金利政策がとられています。

 

2003年以降、穀物価格の急騰や原油高により、経済成長率が上向き、豪ドル高となりましたが、それにもかかわらず、輸出も好調となっています。

 

なお、高くなっているインフレを抑制するため、政策金利は段階的に引き上げられています。

豪ドルは資源国通貨?

オーストラリア経済の高い成長を維持してきたものの一つが、豊富な天然資源です。この天然資源の代表的なものとしては、次のようなものがありそれぞれを輸出しています。

 

■金 ⇒ 毎年200トン以上の金生産を誇っていますが、その世界シェアは10%以上です。
■鉄鉱石 ■石炭 ■銅 ■天然ガス...など

 

◆豪ドルを動かす要因は?
オーストラリアは、天然資源が豊富なだけでなく、牛肉や乳製品などの酪農品、小麦などの農産物の輸出国という面もあります。

 

なので、今後も資源や農産品の需要というのは、世界的に見ても拡大傾向にありますが、商品市場の価格高騰を背景に、為替市場でも豪ドルの価値が上昇することが予想されます。

 

つまり、豪ドルは、一次産品の価格にも左右される通貨であるということがいえます。

 

ちなみに、オーストラリアでは、自動車などの工業製品については、輸入に頼っているのが現状です。

 

なお、干ばつなどの自然環境が、為替市場に影響を与えることもありますので注意が必要です。

豪ドル円のレートは?

豪ドル円というのは、クロス円の通貨ペアなので、豪ドル円が直接インターバンク市場で取引されているわけではありません。

 

よって、豪ドル円は、ドル円(USD/JPY)と豪ドル(AUD/USD)の両方を見なければなりません。

 

◆豪ドルの流通量は?
オーストラリアの経済規模というのは、カナダのおよそ2分の1ほどなので、通貨の流通量もどちらかといえば少ないといえます。

 

なので、例えば、日本の証券会社が豪ドル建ての債権を発行するだけでも、為替レートが動いてしまうことがあります。

豪ドルの下落要因は?

豪ドルは、世界中の投資家から人気を集めている高金利通貨です。そのため、政策金利が引き下げられるような場合には、豪ドルの下落要因となります。

 

好調な経済成長が続くようであれば問題ありませんが、この経済成長が鈍化するようなことになると、政策金利に影響を与える可能性があるでしょう。

 

一般的に、高金利通貨の場合は、政策金利の動向がすぐに為替レートに影響を与えることが多いですので注意が必要になります。

 

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