雇用統計・FOMCの為替市場への影響〜/ローソク足とテクニカル分析による売買...

米国経済で最も注目される指標は?

米ドル/円の取引において、為替市場の参加者が注目しているのは、日本の経済指標よりも米国の指標です。

 

そして、米国経済の状態を判断する材料として、為替市場で最も注目されている指標が、月次の雇用統計になります。

 

◆雇用統計はいつ発表?
米国の雇用統計は、労働省が当月分を翌月最初の金曜日、ニューヨーク時間の午前8時30分に発表するものです。

雇用統計の中で為替市場への影響が大きい項目は?

雇用統計というのは、10数項目で構成されています。その中でも為替市場への影響が大きいのは、次のようなものです。

 

■失業率
■非農業就業者数

 

◆経済指標と為替レートへの影響は?
経済指標や為替に関する要人の発言は、しばしば相場を動かします。

 

その際に、経済指標の為替レートへの影響で注意しなければならないのは、実際の数値よりも「事前の予想との差」が重視されるということです。

 

つまり、雇用統計であれば、非農業就業者数が事前予想よりも増えた場合には、ドル高の要因になるということです。

 

◆米貿易収支の為替レートへの影響は?
最近は、米国の経常・貿易赤字という「双子の赤字」への懸念が強まっているので、商務省発表の月次の貿易収支にも市場の関心が集まっています。

 

ちなみに、この貿易収支の場合、予想よりも赤字が少ないときは、ドル高要因となります。

 

◆米国景気と消費動向
米国の景気を見るうえでは、雇用と同様に消費動向も注目されます。消費大国の米国では、雇用の動きが消費に強く影響するからです。

 

◆消費に関する指標とは?
消費の代表的な指標として、月次の小売売上高があります。ちなみに、この小売売上高の伸び率が、事前の予想よりも高い場合には、ドルが買われる要因となります。

 

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FOMCの為替レートへの影響は?

経済指標ではありませんが、米国の金融政策を決定するFOMC(米連邦公開市場委員会)の動きも相場に影響を与えます。

 

◆FOMCとは?
FOMCというのは、連邦公開市場委員会のことをいいます。また、このFOMCは、米国の連邦準備制度の金融政策に基づく公開市場操作※の方針を決定するための会議です。

 

※マネーサプライの調節、金利や為替水準の誘導等のことです。

 

◆米ドルの変動要因は?
米ドルに投資する際に注意しておきたい為替変動要因としては、次のようなものがあります。

 

■金融政策
■経済指標
■要人発言...など

テクニカル分析とは?

テクニカル分析というのは、チャート分析ともいい、過去の値動きを示すチャートを分析して、将来の値動きを予測する方法のことをいいます。

 

このテクニカル分析は、株式相場などでは古くから使用されてきました。

 

◆テクニカル分析の前提は?
テクニカル分析の前提として、相場というのは、共通の感情や心理を持つ人間が動かしているのであるから、相場の動きには一定の法則があるはずである、という考えがあります。

 

これはつまり、過去の値動きから将来を予測できる法則が見つけられるという考え方になります。

ローソク足とは?

ローソク足というのは、チャートの代表的なものです。このローソク足という名称は、値動きの姿がローソクそっくりの形で表現されるところからきています。

 

◆ローソク足の4本値とは?
ローソク足を書くために必要な値段は、4本値といわれる、始値(はじめね)、終値(おわりね)、高値(たかね)、安値(やすね)になります。

 

例えば、1日の値動きを対象にすると、外国為替の場合には、次の2つがあります。

 

■ウェリントン市場の始まりからニューヨーク市場の終わりとする
■東京市場が開いている午前9時から午後5時までとする

 

始値よりも終値が高い場合には、長方形を白(陽線)、反対の場合には、黒(陰線)で表します。

 

また、高値と安値は細い線で結び、長方形から上に突き出た部分を「上ひげ」、反対に下に出た部分を「下ひげ」といいます。

 

◆ローソク足とは?
ローソク足というのは、始値、終値、高値、安値の4本値をもとに書かれるチャートです。始値より終値が高ければ白(陽線)、始値より終値が安いと黒(陰線)で表します。

 

◆ローソク足の見方は?
ローソク足は、次のように判断します。

 

■陽線 ⇒ 陽線は、買い勢力が売り勢力よりも強いことを表しています。
■陰線 ⇒ 陰線は、売り勢力が買い勢力よりも強いことを表しています。
■陽線と陰線の長さ ⇒ 陽線と陰線の長さは、相場の勢いの程度を表しています。
■同時線 ⇒ 同時線というのは、始値と終値が同じ値段の場合のことをいうのですが、この現象は相場の転換点で現れることが多いです。
■長いひげ ⇒ 高値圏での長い上ひげは相場の反落を、安値圏での長い下ひげは相場の反発を、それぞれ暗示するとされています。

 

◆ローソク足の名称について
ローソク足というのは、次のように、その対象とする期間によって呼び名が変わります。

 

■1日 ⇒ 日足
■1週間 ⇒ 週足
■1か月 ⇒ 月足

 

◆ローソク足の黒・白の意味は?
ローソク足というのは、始値、終値、1日の取引レンジ(高値・安値)を表すチャートのことです。

 

一般的には、始値が終値よりも高いときは黒く塗られ、終値が始値よりも高いときは白抜きで表されます。

 

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移動平均線とは?

移動平均線は、ローソク足と並んで多くの投資家に利用されているテクニカル分析手法です。この移動平均線を使うと、相場全体の流れをつかむことができます。

 

◆移動平均線の種類は?
移動平均線の種類としては、次のようなものがありますが、日々の値動きを表すチャート(日々線)に対して、それぞれどのようなトレンドを描いているのかを見て判断することが大切になります。

 

■短期移動平均線 ⇒ 短期移動平均線は、〜25日くらいまでです。
■中期移動平均線 ⇒ 中期移動平均線は、〜100日くらいまでです。
■長期移動平均線 ⇒ 長期移動平均線は、100日以上〜くらいまでです。

 

◆移動平均線の考え方とは?
相場は刻々と変化していて、突発的な材料によって一時的に急騰・急落することが多々ありますが、そのような極端な値動きを排除して、全体の流れをつかもうというのが、この移動平均線の考え方になります。

 

例えば、21日間の移動平均値は、過去21日間の為替レートを足して21で割って算出します。

 

◆ゴールデンクロスとは?
ゴールデンクロスというのは、テクニカル分析用語で、短期傾向線が中期傾向線を下から上に突き抜けた状態のことをいいます。

 

◆デッドクロスとは?
デッドクロスというのは、テクニカル分析用語で、短期傾向線が中期傾向線を上から下に突き抜けた状態のことをいいます。

テクニカル分析による売買

テクニカル分析というのは、チャートなどを利用して、過去の値動きと現在の値動きのパターンを比較し、値動きを分析することです。

 

テクニカル分析では、売買のタイミングをつかむために様々な指標が使われますが、その指標は、大きく「順張り系」と「逆張り系」に分かれます。

 

また、テクニカル指標を使う場合には、ある指標のみを過信するというのは危険です。あくまでもひとつの目安とみるようにしたいところです。

 

なお、実際にテクニカル指標を使って売買する際には、順張り系の指標と逆張り系の指標を組み合わせて、総合的に判断することが大切です。

 

◆サポートとは?
サポートというのは、テクニカル分析用語で、相場がある価格帯以下に下がりにくいと判断した、その価格水準のことをいいます。

 

◆レジスタンスとは?
レジスタンスというのは、テクニカル分析用語で、「抵抗線」のことです。例えば、相場が上昇するときに、抵抗となるポイントのことをいいます。

 

◆ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドは、テクニカル分析のひとつで、移動平均線を中心に上下に最大変動幅を示すラインを引いて分析します。

 

◆ピラミッディングとは?
ピラミッディングというのは、外国為替取引で、利益が乗ったのでさらに買い増し(売り増し)することをいいます。

ストキャスティクスとは?

ストキャスティクスというのは、相場の買われすぎ、あるいは売られすぎを示す逆張りの指標です。

 

また、現在の値段を過去の一定期間の値動きと比較して、高いのか、あるいは安いのかを判断します。

 

◆ストキャスティクスの見方は?
ストキャスティクスは、「%K」「%D」「%SD」の3つの組み合わせで構成され次のように呼びます。

 

ファスト・ストキャスティクス
・「%K」「%D」の組み合わせのことをファスト・ストキャスティクスといいます。
・%Kが%Dを上回ったら買い、反対に%Kが%Dを下回ったら売りのシグナルと考えます。

 

スロー・ストキャスティクス
・「%D」「%SD」の組み合わせのことをスロー・ストキャスティクスといいます。
・%Dが%SDを上回ったら買い、反対に%Dが%SDを下回ったら売りのシグナルと考えます。

 

ただし、ストキャスティクスなどの逆張り指標は、上昇や下降が長く続くトレンド相場には弱いので注意が必要です。

 

◆ロングとショートとは?
ロングというのは、ある通貨の買い持ちの状態のことをいいます。ドル/円で「ドルロング」といった場合には、ドル買いのポジションを表します。

 

反対に、ショートというのは、ある通貨の売り持ちの状態のことをいいます。ドル/円で「ドルショート」といった場合には、ドル売りのポジションを表します。

ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドというのは上げすぎ、あるいは下げすぎを示す、逆張り系の指標です。

 

このボリンジャーバンドは、統計学の手法を使ったチャートで、移動平均線を中心にして上下にバンド(幅)をつけます。

 

ちなみに、この幅は、基準期間中の価格の標準偏差(σ)なのですが、開発者のボリンジャー氏は、移動平均線から±2σだけ乖離した線を描いています。

 

◆ボリンジャーバンドの見方は?
ボリンジャーバンドでは、価格が上下のバンドを超えると異常値とみなします。なので、上の線に達した時は売り、下の線に達したときは買いと判断します。

 

ただし、ボリンジャーバンドなどの逆張り指標は、上昇や下降が長く続くトレンド相場には弱いですので、注意してください。

一目均衡表とは?

一目均衡表というのは、相場の方向に沿って売買する、順張り系指標の代表的な指標のひとつです。この一目均衡表では、ローソク足のほかに、次のような補助線を描きます。

 

■基準線 ⇒ トレンドを表します。
■転換線 ⇒ 短いトレンドの転換を表します。
■先行スパン1
■先行スパン2
■遅行スパン ⇒ その日の終値を26日遅らせた線です。

 

◆一目均衡表の見方は?
一目均衡表では、転換線が基準線を下から上に抜けた時が買い、上から下に抜けた時が売りになります。

 

また、先行スパン1と先行スパン2に挟まれたゾーンを「雲」と呼びますが、価格が雲よりも上にあれば下値支持帯、価格が雲よりも下にあれば上値抵抗帯を考えます。

 

◆エンペロープとは?
エンペロープというのは、移動平均線の上下10%にラインを引いて、売買を判断する指標のことをいいます。

 

◆モメンタムとは?
モメンタムは、テクニカル分析のひとつで、過去の終値から、価格変動の変化率を計算して分析します。

 

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