ユーロとポンドの特徴〜/豪ドル・NZドル・カナダドルのキャリートレード...

ユーロの長期的なトレンドは?

外国為替市場におけるユーロの初取引は1999年1月4日ですが、そのときには、1ユーロ=1.1754〜58ドル、1ユーロ=132円55〜65銭で取引が開始されました。

 

そして、135円13銭まで上昇した後、反転してユーロ安の流れになり、2000年10月には1ユーロ=0.8228ドル、1ユーロ=88円93銭の安値をつけています。

 

また、その後2001年1月以降は、長期的なユーロ高の傾向になっています。

 

2003年5月末には、一時1ユーロが140円を上回り、その後は125円〜143円前後のボックス圏内の間を推移した後、そのレベルを上抜けして、ユーロ最高値で推移しています。

ユーロはどのような通貨ですか?

ユーロは比較的原油高に強い通貨で、地学的リスクも低いとされています。

 

また、近年は、ドルに対する不透明感が強まっていることもあって、米景気に減速懸念や地学的リスクが生じたときには、資金逃避先としてユーロが買われる傾向にあります。

 

現在、拡大ユーロ政策がとられているので、今後、さらにユーロ圏が拡大するとみることもできます。

 

◆ユーロは基軸通貨になり得る?
上記のような背景があるので、ユーロを第二の基軸通貨とする見方も少なくありません。

 

しかしながら、ユーロ圏というのは、複数の国で成り立っているので、各国の景気を反映した舵取りが必要になるなど不安材料もあります。

 

◆インターバンク市場で最も取引量が多い通貨ペアのは?
インターバンク市場で最も取引量が多い通貨ペアは、ユーロ/ドルです。このユーロ/ドルという通貨ペアは、常に数億ユーロ規模の売買が行われています。

 

◆ユーロに関する重要な経済指標にはどのようなものがありますか?
ユーロに関する重要な経済指標としては、次のようなものがあります。

 

■加盟各国のGDP
■加盟各国の貿易収支
■ECB(European Central Bank1:欧州中央銀行)の政策金利...など

 

◆米国が世界の基軸通貨とは?
基軸通貨というのは、世界各国の通貨の相対価値を決める単位として機能しているものです。

 

また、基軸通貨は、各国の準備通貨や決済通貨として広く用いられている通貨のことをいいます。ちなみに、基軸通貨は国際通貨とも言われ、現在では米ドルが基軸通貨と呼ばれています。

 

スポンサーリンク

ポンドの特徴は?

ポンドは、代表的な高金利通貨ですが、ドル以前の基軸通貨であることでも知られています。

 

また、ポンドの為替レートは値動きが大きいのが特徴的で、比較的デイトレードなどの短期売買に向いている通貨です。

 

ただし、ポンドは激しく動きますので、FX初心者よりも熟練者向きの通貨といえるでしょう。なお、ポンドはイングランド銀行(BOE)が発行しています。

 

◆ケーブルとは?
ケーブルというのは、ポンドの愛称です。ちなみに、インターバンク市場でケーブルという場合には、ポンド/ドルの取引のことを指します。

 

これは、インターバンク市場では、ポンド/円という取引は行われていないからです。

 

つまり、ポンド/円というのは、ドル/円とポンド/ドルの取引を行い、それを掛け合わせてポンド/円の取引にしているのです。なお、ポンドは、スターリング(sterling)と呼ばれることもあります。

 

◆英国のユーロ導入は?
英国はEU(欧州連合)の一員ですが、ユーロは導入していません。なので、今後英国がユーロを導入するのかどうかというのが、最大の注目点となります。

 

現状では、市場関係者には、英国のユーロ導入について懐疑的な見方の方が多いです。

 

◆英国のユーロ未導入について
英国は欧州連合(EU)の加盟国ではありますが、国内における世論からの支持が得られなかったことなどから、ユーロ未導入の状態が続いています。

 

英国のユーロ導入については、懐疑的な見方の方が多いのが現状ですが、この問題をめぐる英国の世論動向は、ポンドを動かす重要な材料となると思われます。

 

◆ポンドに影響を与える指標は?
ポンドの為替レートに影響を与える指標としては、次のようなものがあります。

 

■購買担当者景況感指数
■CIPSサーベイ
■製造業生産高
■鉱工業生産指数
■HBOS住宅価格...など

 

ポンドも他の通貨と同じで、上記のような経済指標や要人発言などが変動要因になります。

 

また、それ以外に、英国は、北海ブレント原油が生産される原油輸出国なので、比較的原油相場に連動しやすいという傾向もあります。

 

◆ポンド/円の長期的なトレンドは?
ポンド/円の為替レートは、外国為替市場でドル安が進んだプラザ合意以降も、1ポンド=300円を越える水準を維持していました。

 

しかしながら、1992年9月頃から長期的な下げ基調に入り、1992年末には1ポンド=190円を下回り、1995年には一時1ポンド=130円を割り込む局面もありました。

 

ただし、このときのポンドの下げ要因としては、ジョージ・ソロスなどのヘッジファンドが売りを仕掛けたこともあります。

 

その後反転し、ポンド高の基調となり、1998年には1ポンド=240円台まで上昇していますが、再度円高ドル安の流れやユーロスタートを背景にポンド安のトレンドとなり、2000年9月には1ポンド=150円台を割り込むポンド安となっています。

 

そして、その後の2001年1月以降は、ポンドは長期的な上昇トレンドに転じています。

豪ドルの特徴は?

豪ドル(オーストラリアドル)は、先進国の中では「高金利通貨」として、また、オーストラリアは天然資源が豊富な国なので、「資源国通貨」としても有名です。

 

ちなみに、高金利ということに関しては、銀行の外貨定期預金キャンペーンで、豪ドルが対象になっているのを見たことがある人も少なくないのではないでしょうか。

 

なお、豪ドルは、「オージー」という愛称でも呼ばれます。

 

◆オーストラリア経済は?
オーストラリア経済は、米国との結びつきが強いです。なので、豪ドルは米国の経済情勢の影響を受けやすいとされています。

 

◆豪ドルの過去のトレンドは?
豪ドルは、1999年から2000年11月頃までは下げトレンドでした。これは、米国がオーストラリアから資本を引き上げる動きや、ユーロ安の影響を受けたためです。

 

しかしながら、それ以後は、財政赤字体質からの脱却などの健全な経済を背景に、長期的な上昇トレンドに転じています。

 

◆豪ドルと商品市況との関係は?
豪ドルは、資源国通貨として、国際商品市況の上昇時に人気が集まるという特徴があります。なので、金利を狙った長期保有に適した通貨ともいえます。

 

◆豪ドルに影響を与える指標等は?
豪ドルの為替レートに影響を与える代表的な指標としては、次のようなものがあげられます。

 

■新規雇用者数
■完全失業率
■RBAキャッシュターゲット...など

NZドルの特徴は?

NZドルは、豪ドルと同様に高金利通貨なので、長期の買い取引が人気です。NZドルは、その愛称である「キウイ」とも呼ばれます。

 

◆NZドルの長期トレンドは?
NZドルは、豪ドル安などの影響もあり、2000年秋には1NZドル=43円台まで売られました。

 

しかしながら、それ以降は豪ドルの反発や、2001年秋以降の日銀による大規模な円売り介入などによって、長期の上昇トレンドを形成しています。

 

◆NZドルの買い・売り材料とは?
NZドルの買い材料としては、次のようなことがあげられます。

 

■アジア市場への輸出拡大が見込まれること
■オーストラリアと単一市場の構築を目指していること...など

 

一方、NZドルの売り材料としては、ニュージーランドが慢性的な経常・貿易赤字に悩まされていることなどがあげられます。

 

◆NZドルに影響を与える指標等は?
NZドルの為替レートに影響を与える代表的な指標としては、次のようなものがあげられます。

 

■完全失業率
■貿易収支...など

 

◆豪ドルとNZドルの連動性とは?
豪ドルとNZドル(ニュージーランドドル)のチャートを見比べてみるとわかるのですが、為替レートの動きが非常によく似ています。

 

これは、豪ドルとNZドルとの共通点が、高金利通貨と資源国通貨であるということだけでなく、ニュージーランドは、地理的にオーストラリアが近く、最大の貿易国であることも、豪ドルとの連動性が高い理由としてあげられます。

 

スポンサーリンク

スイスフランの特徴は?

スイスは永世中立国として有名なこともあり、スイスフランは、国の政治的中立により安全な通貨としての地位を確立しています。

 

ちなみに、2001年9月の米国同時多発テロ事件以降は、ドルが売られると、有事の避難先通貨としてスイスフランが買われる傾向にあります。

 

なお、スイスの金利が日本と同様に低いことから、スイスフランはキャリートレードの対象になりやすいという特徴があります。

 

◆キャリートレードとは?
キャリートレードというのは、低金利通貨を調達して売り、高金利通貨を買い金利差を得るという運用手法のことをいいます。

 

◆スイスフランの実需は?
スイスは、国内の株式市場や債券市場が非常に小さいです。なので、実需よりも運用目的の売買が中心になっているといわれています。

 

◆FXでスイスフランの取引は?
FXにおいてスイスフランは、安全な通貨として長期保有には適していると思われます。ただし、日本と同様低金利ですので、スワップポイントは少ないです。

 

とはいえ、短期トレードにおいては、売りからも入りやすい通貨といえます。

 

◆スイスフランに影響を与える指標等は?
スイスフランの為替レートに影響を与える代表的な指標としては、次のようなものがあげられます。

 

■貿易収支
■GDP
■完全失業率

カナダドルの特徴は?

カナダドルは、キャンドルという愛称で呼ばれていますが、米国経済の影響を最も大きく受ける通貨です。

 

また、カナダドルは、以前は高金利通貨と見られていましたが、豪ドルやNZドルとの金利差が拡大したので、一時、豪ドル買い・カナダドル売りの動きもありました。

 

しかしながら、カナダは長期にわたり経常・貿易黒字を続け、安定した経済状態であることから、売りは短期間で終結しています。

 

◆カナダドルの長期トレンドは?
カナダドルは、2004年以降、上昇トレンドとなっていますが、特に2005年〜2007年にかけては急上昇しています。

 

これは、米国経済が堅調だったことや、FX人気、商品市況高が背景にあるとされています。

 

◆カナダドルがFXで人気なのは?
カナダドルがFXで人気となっているのは、次のような理由からです。

 

■経常・貿易収支が黒字基調であること
■低い失業率
■資源国通貨の側面を持つこと

 

◆カナダドルに影響を与える指標等は?
カナダドルの為替レートに影響を与える代表的な指標としては、次のようなものがあげられます。

 

■完全失業率
■住宅着工件数
■新築住宅価格指数...など

 

◆カナダが資源国と言われるのは?
カナダは、原油や金などの豊富な資源に恵まれています。このため、カナダドルは資源国通貨として、比較的商品相場の影響を受けやすい傾向にあります。

 

◆カナダの治安は?
カナダは治安がよいということもあって、カナダドルも比較的安定しています。ただし、地理的に米国との結びつきが強いことから、米景気の動向に左右される一面もあります。

 

◆カナダの中央銀行は?
カナダの中央銀行は、Bank of Canada (BOC)です。政策金利名は、翌日物金利です。

 

スポンサーリンク