為替相場の日本時間の動き〜/外国為替相場を動かす要因は?

為替相場が大きく動きやすい時間帯は?

為替相場が大きく動きやすい時間は、日本時間の次の時間帯です。

 

■午前8時〜10時
■午後3時〜7時
■午後9時〜午前1時

 

この時間帯は、最も相場が動く時間帯であり、それだけ儲けるチャンスもあるのですが、逆に損をする恐れもあるということは頭に入れておきたいところです。

日本時間の明け方の値動きは?

日本時間の明け方は、シドニー市場の時間帯にあたります。

 

この時間帯では、まだ市場参加者そのものが少ないので、何か特別なことでもない限り、相場が大きく動くようなことはありません。

 

◆日本時間の早朝の値動きは?
日本時間午前8時頃から、東京のディーラーたちが市場に参加し始めることから、取引は次第に活発になっていきます。

 

とくに、ニューヨーク市場の午後遅く(日本時間の明け方)に大きなニュースがあったときなどは、ヘッジファンドがある程度の流動性が確保されるこの時間帯を待って取引を仕掛けてくるので、かなり大きな動きになることもあります。

 

◆日本時間の午前中の値動きは?
日本人の午前中は、公示レート※が発表される9時55分までが山場です。

 

この時点で、企業から決められた公示レートでの売り買いが持ち込まれるので、ドル買いが多い日はドル高円安に、ドル売りが多い日はドル安円高になりやすくなります。

 

そして、この時間が過ぎると、次第に相場は落ち着きを取り戻していきます。

 

TTSとかTTBなど、このレートは原則として、1日に1回の割合で決められるもので、このレートを用いて、輸出や輸入などの決済が行われることがあります。

 

※公示レートというのは、例えば、個人が銀行を通じて外貨の両替を行う場合に適用される為替レートのことです。

 

◆日本時間の午後の値動きは?
日本時間の午後は、東京のディーラーは昼食後ということもあり、かなり静かな相場となります。

 

午後3時前後になると、ヨーロッパ勢がマーケットに参加し始めるため、再び取引が活発になっていきます。ちなみに、その後の3〜4時間は、ロンドンの午前中にあたります。

 

◆日本時間の夜の値動きは?
日本時間の午後7〜8時前後から1〜2時間は、ロンドン市場も昼時になるので小休止となります。

 

その後、ニューヨーク市場が開く午後9時(or 10時)頃から取引が本格化していきます。そして、夜中の1〜2時頃までが最も激しく動く時間帯となります。

 

◆日本時間の深夜の値動きは?
日本時間の深夜1〜2時頃になると、ロンドンのトレーダーたちが1日に仕事を終える時間になるため、マーケットは再び落ち着きを取り戻していきます。

 

その後は、ニューヨーク時間の午後5時に向けて1日のポジション調整が行われることから、若干値動きが見られますが、基本的には取引は閑散としたものになっていきます。

 

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治ニュースと為替変動

一般的に、日本人は、政治関連のニュースにはあまり反応しませんが、アメリカ人は政治関連のニュースに異常に反応します。

 

ヨーロッパ人は日本人とアメリカ人の中間くらいといったところです。

 

例えば、東京時間に、円安材料になるような日本の政治関係のニュースが報道されたとしても、日本人は政治に対しての関心が薄いので、あまり目立った反応は見られなかったりします。

 

そして、その後、その日のニューヨーク市場に取引の中心が移ってから、大きく円安になったりすることがあります。

 

反対に、ニューヨーク市場でニュースが出た場合には、全く異なった展開になることがあります。

 

例えば、円安材料となる政治関係のニュースが出た場合、ニューヨーク市場ではすぐに反応して円安に進みますが、その流れを受けた東京市場では、日本人はほとんど反応しないというようなケースです。

 

このケースの場合は、日本人の反応を見てがっかりした米国のヘッジファンドが、失意のまま円を買い戻すために、円高に進むということもあります。

 

つまり、たとえ材料は同じでも、国民性によって、反応が異なるということが言えるのです。

東京市場の値動きは?

以前と比較して、最近の東京市場は他の市場よりも静かな値動きであると言われています。

 

ロンドン市場と取引が重なる午後3時頃からは動きが出てきますが、それ以外は基本的には閑散としていることも多いです。

 

また、たまに東京時間の早朝から相場が大きく動くこともありますが、その後のトレンドを作っていくような動きとはならないことが多いです。

 

具体的には、例えば、東京時間の早朝に突然円高ドル安が加速したとしても、その後、市場がロンドンやニューヨークに移っていくと反応が鈍くなり、結局元のレートに戻ってしまうということもよくあるからです。

 

とくにこのような動きが月曜日の朝見られる場合には、注意したいところです。

 

といいますのは、投機筋が損切りの注文を成立させるために仕掛けている場合が多く、その後のロンドン市場やニューヨーク市場では、再び投機筋が反対売買を行うことで、相場が元に戻ってしまうことがあるからです。

 

よって、為替相場が東京時間の早朝に大きく動いたとしても、それはダマシの可能性が高いといえます。

 

◆五十日(ごとおび)とは?
五十日(ごとおび)というのは、毎月の5日、10日、15日、20日、25日、月末を指す言葉です。

 

ちなみに、この日程が、5(ご)や10(とお)で割り切れることから、「ごとおび」と呼ばれています。

 

また、一般の企業では、これら「ごとおび」を支払日とすることが多く、同じように輸出企業や輸入企業でも支払いが集中し、為替取引を行うことが多いです。

 

よって、為替相場では、この「ごとおび」における相場の動向が注目されます。

トレンドが発生しているかの判断は?

東京市場と、ロンドン市場、ニューヨーク市場の動きというのは、まったく異なることが多いので注意が必要です。

 

政治でも経済でも、為替相場に影響を与えそうな材料が出たときは、その材料が為替相場にどのように影響するのかということを見極めるためにも、その瞬間の動きで判断することは避けたいところです。

 

つまり、ある材料に対する判断というのは、世界を1周してから行うようにし、世界を2周しても同じ流れとなっていたら、その流れはホンモノ、すなわちトレンドが発生している確率が高いと考えた方がいいです。

投機と実需について

外国為替市場には、次のような様々な目的のもとに、取引に参加しています。

 

投機(資本取引) ⇒ 日本から海外に投資する、あるいは海外から日本に投資するという流れの中で発生する為替取引のことです。

 

実需(貿易取引) ⇒ 日本から米国に輸出した自動車の輸出代金を円に替える、あるいは中東から原油を輸入するのに必要な代金をドルに替えるという流れのなかで発生する為替取引のことです。

 

◆投機と実需ではどちらが多いのですか?
実際に外国為替市場における取引では、圧倒的に投機の占める割合が高いです。

 

具体的には、外国為替市場の1日当たりの取引金額はおよそ2兆ドルですが、そのうち貿易に関わる部分は、1割から2割程度とされていて、それ以外はすべて投機(資本取引)に関わるものになっています。

 

よって、短期的に為替相場に影響を与えるのは、資本取引に関わる為替取引ということになります。

 

◆貿易取引(実需)の為替取引は?
貿易取引の場合は、毎年の輸出量や輸入量そのものが大きく変動することはないので、それに伴う為替取引というのは比較的安定しています。

 

例えば、自動車の輸出台数が突然半分になったり、原油の輸入量が昨年比で2倍になったりということは、あまり考えられませんので、貿易取引に関わる部分の為替取引というのは、ある程度予想できるといえます。

 

◆原油の輸入と円安
日本が海外から原油などを輸入する際には、円をドルなどの外貨に替えて原油の買い付けを行います。つまり、円売りドル買いが行われるので、これは円安要因となります。

 

◆工業製品の輸出は?
例えば、トヨタ自動車が米国市場に自動車を輸出したとすると、この貿易取引によって、トヨタ自動車はドルで代金を受け取りますが、日本国内で働いている従業員や、下請企業への支払いをするには、円が必要になります。

 

よって、トヨタ自動車は輸出によって得たドルを円に交換します。つまり、ドル売り円買いが行われるので、これは円高要因となります。

 

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外国為替相場を動かす要因は?

外国為替相場を動かす最大要因ともいえるのが、投資や投機を含む資本取引です。

 

資本取引は、人間の欲や思惑が一番反映される取引であり、さらに為替取引の大半を占めるので、為替相場を考える際には不可欠の要因となります。

 

この資本取引のなかにも様々な種類がありますが、大きく分けると直接投資と間接投資に分かれます。

 

◆実需の短期的な相場への影響は?
貿易取引(実需)については、多少の変動はありますが、それほど大きくブレることはありません。

 

日本の経常収支ですと、およそ毎年13兆円前後の経常収支の黒字がありますが、その年により1〜2兆円程度の変動があるという感じです。

 

つまり、貿易収支というのは、短期的には相場を大きく動かすだけの材料にはなり得ないということがえいます。

 

ただし、これは、経常収支の黒字部分のみを見ると、日本という国は常に円高リスクを持っているともいえます。

 

毎年、13兆円ものドルが売られ、円が買われているわけですから、短期的には相場を動かす要因とならないとはいえ、長期的に見れば、ボディーブローのように効いてくるとも考えられます。

 

ちなみに、長い目で見れば、貿易収支の黒字も為替相場に影響を与えることもあるかもしれませんが、実際に、それほど長期で為替相場を見ている市場参加者はいないと思われます。

 

多くの市場参加者は、2〜3か月先の相場がどうなるのかということを頭において取引しているからです。よって、まず注目されるのは、資本の動きがどうなるのかということだといえます。

 

◆投資とは?
投資というのは、長期的な視野にたち、元本を何らかの商品で運用することをいいます。

 

よって、運用金額は元本の範囲内で納められます。なお、投資を行う際には、ファンダメンタルズ分析や経済動向が重要になります。

 

◆投機とは?
投機というのは、短期的な価格変動を狙うもので、レバレッジを効かせて何倍もの資金を動かすこともあります。

 

なお、レバレッジというのは、自己資金を担保として、その資金の何倍もの金額を取引することをいいます。

 

◆貿易取引(実需)が注目されるのは?
貿易取引は、材料として注目されるときと、そうではないときがあります。例えば、バブル期のように、投資が活発に行われているときには、資本取引の金額が一気に膨れ上がります。

 

これにより、相対的に貿易取引の占める割合は小さくなりますので、日本の貿易黒字のことに市場関係者はあまり関心がなくなっていくのです。

 

しかしながら、金融不安やテロなどの突発的な事件や事故などが生じて、リスク回避の流れが高まっていくと、それまでの投資意欲が減退し、資本取引の金額は縮小し、今度は相対的に貿易取引の占める割合が高くなっていきます。

 

こういう状況のときに、外国為替市場では、日本の貿易取引などが材料として注目されることになります。

 

つまり、貿易取引が材料として注目されるのは、資本取引(投資と投機)が閑散なときだけであって、主役はやはり資本取引ということです。

 

投資の材料は様々ですが、資本取引が大きく拡大すれば、相対的に貿易収支に対する関心が薄れ、反対に投資するための材料がないときは、市場参加者が何か相場を動かすための材料を探すので、たまたま相対的に大きく見える貿易収支が注目されるということなのです。

為替介入の流れは?

当局による為替介入も資本取引のひとつです。

 

例えば、日本の財務省ですと、ドル買い介入をした場合は、買ったドルは銀行に預金として預けられたり、アメリカの債券を購入して、それらが外貨準備としてストックされています。

 

また、反対に円安を食い止めるためにドル売り介入を行う場合は、その外貨準備の一部を取り崩して、外国為替市場で売るための外貨を確保するという流れになります。

直接投資とは?

直接投資というのは、不動産購入や企業買収など、直接、物を売買することに関わる取引のことをいいます。

 

例えば、外資系ファンドが日本企業を買う場合には、手持ちのドルを円に替えて、日本の売主に支払いをします。

 

よって、外資系ファンドによる日本企業の買収が活発になると、外国為替市場では円買いが増えるので、円高に向かいやすくなります。

間接投資とは?

間接投資というのは、基本的には金融商品への投資のことです。例えば、外貨による預金や、海外の株や債券の売買などが該当します。

 

ちなみに、株や債券などの有価証券を売買することを証券投資といい、次のような対外証券投資と体内証券投資があります。

 

対外証券投資
・日本の投資家が海外市場の有価証券投資を行う場合を「対外証券投資」といいます。

 

対内証券投資
・外国人投資家が日本の株式や債券を売買することを「対内証券投資」といいます。

 

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