ミセスワタナベと機関投資家〜/FXの市場規模、基軸通貨と為替レート...

難しい局面のときは…

どうしてそのように相場が動いているのか、その理由がわからないような難しい局面、あるいは、値動きそのものが自分の投資スタンスに合わないような局面では、無理をしないで取引から離れ、状況を見守るくらいの余裕を持つようにしましょう。

 

ここで、無理やり取引を継続しようとすると、裏目裏目に出て損失を被ることにもなりかねませんので注意が必要です。

ミセスワタナベとは?

2007年、東京のインターバンク市場において、午前中、相場が円高方向に向かっていたものが、昼をはさんで午後になると、円安に戻っている、しかも相場を反転させるそれらしい情報もないのに…というような状況が頻繁に起こった時期がありました。

 

この原因を探っていくと、実は、主婦やサラリーマンを中心とした個人のFX投資家が、時間のあく昼休みを利用して一斉に円売り・ドル買いの注文をしていたというものでした。

 

さすがにプロのディーラーでも、個人の投資家が相場を左右するほどの影響力を持っていたとは想像もつかなかったようです。

 

この現象は、やがて海外にも伝わり、FX投資家を指す「ミセスワタナベ」という呼び名が生まれました。

 

ちなみに、具体的には、ミセスワタナベというのは、為替取引について高度な専門知識やノウハウを持たず、小口の資金を投じている個人投資家のことを指しています。

 

経験豊富なディーラーたちには素人同然の「ミセスワタナベ」の動向が、今ではマーケットを動かす大きな力として認識されているというのですから、何とも興味深いです。

 

◆インターバンク市場とは?
インターバンク市場というのは、通貨の売り買いをする外国為替市場の中で、銀行など金融機関同士が取引する場のことをいいます。

 

スポンサーリンク

機関投資家と決算について

銀行などの機関投資家は、企業なので年1回の決算があります。

 

この決算までに、企業として一定の利益を上げる必要があるため、常に機関投資家は、その決算までに一定のディーリング益を確保することが求められます。

 

つまり、機関投資家は、1年間という区切りの中で利益を上げるように最善を尽くさなければあならないのです。なので、当然、短期売買に偏りがちになります。

 

◆FXの市場規模は?
最近、個人投資家のFX市場への参加は急激に拡大しています。

 

FXの顧客からの預り残高を見ますと、2001年は323億円でしたが、その後、2004年までは前年と比べておよそ倍増し、2005年以降も前年比5割増と着実に伸び、2007年には6,133億円となっています。

 

ちなみに、2007年半ばに、アメリカでいわゆるサブプライム問題が発生し、多くのFX投資家が打撃を受けましたが、その後もFXの市場規模は拡大しています。

 

◆FXの口座数は?
FXの口座数については、使用されていない休眠口座を含めると、2001年3月時点ではわずか11,000口座だったのが、2007年3月末になると644,000口座まで急増しています。

 

ただし、1口座当たりの証拠金残高は、年を追うごとに小さくなっているようです。

 

これは、手ごろな金額で投資できるFXの魅力が広く知られることによって、投資家の裾野が広がった結果といえます。

 

それを裏付けるものとして、FX投資家の年代別のデータでは、20〜30歳代の若い投資家がおよそ60%を占めているといわれています。

 

最近では、FX投資を始める女性の割合も上昇しているようで、名実ともに「ミセスワタナベ」が増えているといえそうです。

 

◆外国為替とFX
外国為替というのは、異なる通貨を交換することです。日本でしたら円、アメリカでしたらドルというように、世界の国々にはそれぞれ独自の通貨があります。

 

その中でもユーロは例外的な通貨ですが、それでも基本的にはその国の中でしか通用しません。

 

よって、海外旅行する時や他の国と貿易を行ったりするときには、自分の国の通貨を相手の国の通貨に交換しなければなりません。

 

このように、異なる通貨に交換することを外国為替といい、また、略して外為(がいため)ともいわれます。また、交換する比率のことを外国為替相場、または為替レートといいます。

 

例えば、1ドル=100円とか、1ユーロ=130円とかいう為替レートは、「1ドルは100円と交換できる」「1ユーロは130円と交換できる」という意味です。

 

これは、「1ドルを100円で買えます」「1ユーロを130円で買えます」と言い換えることも可能です。つまり、通貨は売ったり買ったりして交換しているのです。

終値(おわりね)とは?

終値というのは、ある一定期間を考えたときの最後の価格のことです。例えば、営業日終了時の価格などです。

 

◆SFAとは?
SFAは、The Securities and Exchange Commission の略で、米国証券取引委員会のことです。このSFAは、米国の連邦監督機関で、証券業関連法の監督と行政を司ります。

 

◆通貨の値段とは?
よくテレビのニュースで、「機能110円だったドルが買われ、現在の東京外国為替市場の円相場は108円で、昨日に比べ2円の円高ドル安です」といった報道を耳にしたことがあるかもしれません。

 

これは、円の値段が高くなって、ドルの値段が安くなったということを意味しています。つまり、モノに値段があるように、通貨にも値段があるということです。

 

例えば、1個110円だったリンゴが100円になれば値段は安く、120円になれば高くなったということです。これと同様のことが通貨にもいえるのです。

基軸通貨と為替レート

一般に、外国為替相場を表示するときには、1ドル=○○円というようにドルを基準にして表示します。

 

これは、世界でドルが最も信頼されているのと同時に、世界中で流通している通貨だからです。そして、ドルが果たしているこのような役割の通貨のことを「基軸通貨」と呼びます。

 

◆TTSとは?
TTSは、Telegraphic Transfer Selling Rate の略で、銀行などの金融機関が顧客へ提示する外貨の売りの価格のことをいいます。TTSは、電信売相場です。

 

◆TTMとは?
TTMは、Telegraphic Transfer Middle Rate の略で、銀行などの金融機関が顧客への外貨決済の基準価格のことをいいます。TTMは、仲値です。

 

◆TTBとは?
TTBは、Telegraphic Transfer Buying Rate の略で、銀行などの金融機関が顧客へ提示する外貨の買いの価格のことをいいます。TTBは、電信買相場です。

円高と円安とは?

1ドルが100円から90円になれば、ドルが安くなったからドル安で、1ドル100円から110円になれば、ドルが高くなったからドル高ということになります。

 

では、なぜ1ドルが100円から90円になると円高で、110円になると円高なのでしょうか?これは、円高と円安というのがドルを基準にした呼び方だからです。

 

◆では、円を基準にするとどうなるのですか?
上記では、ドルを基準にして1ドルの値段が100円から90円に下がればドル安、110円に上がればドル高としましたが、円を基準にすると次のようになります。

 

■1ドル=90円ということは、1円=0.01111ドル(1ドル÷90=0.01111)
■1ドル=110円ということは、1円=0.00909ドル(1ドル÷110=0.00909)
■1ドル=100円ということは、1円=0.01000ドル(1ドル÷100=0.01000)

 

つまり、1ドルが100円から90円になるということは、1円が0.01000ドルから0.01111になるということです。

 

これは、円の値段が0.01ドルから0.01111に値上がりしたわけですから、円が高くなった、すなわち「円高」ということになるのです。

 

反対に、1ドルが100円から110円になるということは、1円が0.01000ドルから0.00909になるということです。

 

これは、円の値段が0.01ドルから0.00909に値下がりしたわけですから、円が安くなった、すなわち「円安」ということになります。

 

スポンサーリンク

為替レートが変動するのは?

通貨の値段である為替レートというのは、常に変動しています。では、なぜ為替レートは上がったり下がったりしているのでしょうか?

 

それは、通貨というのも、モノの値段が上がったり下がったりするのと同じだからです。

 

つまり、トマトなどの野菜やイワシなどの鮮魚の値段というのは、需要と供給、すなわち、必要とされる量(需要)と、売り出されている量(供給)の力関係によって決まります。

 

例えば、野菜が不作であったり、魚が不漁で、それらが市場に少ししか出回らなければ、需要が供給を上回りますので、値段は上がります。

 

反対に、野菜が豊作で、魚が大量なら、それらは市場に大量に出回りますので、供給が需要を上回り、値段は下がります。

 

このように、為替相場というのも、野菜や魚と同様に変動するものであると考えるとわかりやすいと思います。

 

◆インターバンクとは?
インターバンクというのは、金融機関や大手証券会社などが参加する、銀行間取引のことをいいます。

外国為替市場はどこにある?

株式や債券などの有価証券というのは、金融商品取引所(旧証券取引所)で取引されています。これと同様に、通貨の取引というのは、外国為替市場で行われています。

 

しかしながら、外国為替市場の場合には、市場とはいっても東京証券取引所のように、実際に取引される場所があるわけではありません。

 

つまり、外国為替市場は、「テレフォン・マーケット」あるいは「スクリーン・マーケット」といわれるように、具体的な取引所があるわけではないのです。

 

よくテレビなどでは、円高ドル安の外国為替のニュースの際に、円卓を囲んで何人かの人たちが伝票を投げたりしている光景が映し出されるのを、見たことがある方も少なくないのではないでしょうか。

 

実はこれは、銀行間のドルや円の売買を仲介する外国為替ブローカー(仲介業)の仕事風景であって、外国為替市場のほんの一部にすぎません。

 

実際、ドルや円の売買というのは、銀行同士がコンピューターや電話で取引を行いますので、外国為替市場はサイバースペース上にあるといえるのです。

 

◆通貨の需要と供給について
為替レートというのは、需要と供給の力関係で決まります。

 

ドルに対する需要が供給よりも多ければ、つまり、ドルを買いたい人がの方が売りたい人よりも多ければ、ドルの値段は上昇します。

 

反対に、ドルに対する供給が需要よりも多ければ、つまり、ドルを売りたい人の方が買いたい人よりも多ければ、ドルの値段は下落します。

 

◆貿易ではどうなりますか?
貿易は、通貨の需要と供給に大きな影響を与えます。日本の企業が電気製品や自動車をアメリカに輸出すると、その代金はドルで受け取ります。

 

そして、ドルを受け取った日本の企業は、そのドルを銀行で円に替えます。

 

これは、ドルは日本の通貨ではないため、そのままでは日本国内の従業員の給料や材料費など様々な支払いに使用できないからです。

 

このように、輸出企業は受け取ったドルを円に替えようとドルを売りますので、輸出が増えるとドルの供給が増えて円高ドル安の要因の1つになるのです。

 

<輸出の増加>
■輸出企業はドルを受け取る。
   ↓
■ドルを売って円を買う(ドルを円に交換する)。
   ↓
■円高ドル安(円は上昇しドルは下落)

日本への投資と円高

円高ドル安になる要因には、輸出以外では、外国から日本に対する投資があります。

 

日本の景気がよくなって、日本の株がこれから値上がりしそうだと、外国の投資家たちが予想して、日本の株式への投資を増やせば、円に対する需要が増えます。

 

これは、外国人投資は、ドルやユーロなどの自分の国の通貨を円に替えてから、日本の株式を買わなければならないということです。

 

つまり、ドルやユーロを売って円を買うことになるのです。このように、外国から日本への投資が増えことは、円高ドル安の要因になります。

 

◆日本の輸入が増えると為替レートはどうなりますか?
日本の輸入量が増えたり、輸入品の値段が上がったりして、輸入額が増えた場合には、為替レートは、円安ドル高の要因となります。

 

これは、通常、輸入代金はドルで支払われるので、輸入額が増えれば、それだけ輸入代金支払いのためのドルを用意しなければならないからです。

 

つまり、輸入企業が円をドルに替える、すなわちドルを買うということです。

 

◆海外への投資が増えると為替レートはどうなりますか?
アメリカの株式が上昇しそうだとか、金利が高いので日本で銀行預金するよりもアメリカで預金した方がよさそうだとか、投資家が判断すると、ドルの需要が増えることになります。

 

アメリカに投資をする際には、円を売ってドルに替えますので、この場合は円安ドル高要因になるのです。このように、日本から海外への投資が増えると、円安ドル高になります。

外国為替市場の取引時間は?

ひと昔前ですと、外国為替取引というのは、ほとんどが電話で行われていました。

 

しかしながら、現在では、ほとんどの取引がコンピューターの通信ネットワークのスクリーンを通じて瞬時に行われています。

 

通信端末は全世界につながっていますので、24時間いつでも取引が行われているのです。よって、端末さえもっていれば、いつでも最新情報を引き出すことが可能です。

 

スポンサーリンク