ユーロ/円とドル/円の動き〜/ポンドの取引の注意点は?

ユーロ/円に注目

ユーロ/円という通貨ペアは、数年前までは欧州と輸出入を行っている事業会社と金融関係者以外にはほとんど注目されていなかったのですよね。

 

ところが、2001年春からのドル金利低下を受けて、相対的に金利の高いユーロへの資金シフトが進行しています。

 

すでに中国では準備通貨としてドルの保有割合を減少させ、その分をユーロに切り替えていると言われていますし、中東産油国の間でも、原油の代金決済をドルからユーロに変更する動きが見られます。

 

このようなファンダメンタルズの大きな動きの中で、投資対象としてのユーロの位置づけは、年々重要なものになりつつあります。FXでも、ユーロ/円を取引する投資家は着実に増えているようです。

プラザ合意後のドル/円の動きは?

近年のドル円の動きというのは、プラザ合意が起点になっています。それ以降の為替相場は、大きくドル安に向かい、当時の日本はバブル景気でしたが、ドル円は150円を割りました。

 

その後、1995年4月には1ドル=79.75円という超円高を記録しましたが、1998年8月には147.64円まで戻し、その翌年の1999年11月には再び円高に進み101.35円をつけました。

 

そして、2002年1月には再び135.04円の高値をつけ、2004年4月には103.68円、同年12月には102円を割り込む円高になりました。

 

しかしながら、2005年に入ると、FRBが米政策金利の引き上げを継続したことから、各国との金利差となり、ドルの買戻しが加速しました。

 

同年7月には、ドル円で113円後半まで戻しましたが、中国が人民元を切り上げたことをきっかけに、1日で2円以上の下落となりました。

 

その後は、ハリケーン・カトリーナの影響もありましたが、10月に入るとドル円相場は115円を上抜けし、上昇基調となっています。

 

◆プラザ合意とは?
プラザ合意というのは、1985年9月に米国・ニューヨークのプラザ・ホテルで開催された、ドル高是正のために、各国が協調介入を行うことを決定した、G5財務省・中央銀行総裁会議の通称のことです。

 

ちなみに、G5というのは、次の5か国です。
■米国 ■イギリス ■西ドイツ(現ドイツ) ■フランス ■日本

 

なお、現在は、カナダとイタリアを加えてG7、あるいは、ロシアを含めてG8となっています。

 

◆日本の株価大暴落の原因は?
バブル崩壊以降の日本の株価というのは、13年以上もの長期間にわたり低迷を続けていました。

 

しかしながら、2003年の小泉政権になると、ようやく金融機関の不良債権処理に目処が立つようになり、海外からの資金が流入したことから底を打ち、回復局面に入りました。

 

ただ、2007年頃までは株価も順調に上昇していたものの、サブプライムローン問題の深刻化と共に暗転しました。

 

具体的には、海外からの資金が徐々に引き揚げられてジリジリと値を下げ、2008年9月のリーマン・ブラザーズの破綻を契機に下げ足が早まりました。

 

そして、10月に入ると、世界中の株式市場が歴史的な下げを演じたのです。日本の株価も一時2003年につけたバブル崩壊後の最安値を下回ってしまう場面がありました。

 

つまり、株価の面では、少なくとも直近5〜6年の景気回復はなかったことになってしまうほどの状況になってしまったということです。

 

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外貨準備高とは?

外貨準備高というのは、国が保有する外貨資産のことをいいます。この外貨準備高は、財務省のホームページでは、毎月「外貨準備等の状況」として公開されています。

 

ただし、どの国の外貨資産を保有しているのかまではわかりません。ちなみに、一般的には、日本だけでなく多くの国は、アメリカの国債が大部分だと言われています。

 

なお、外貨準備高の残高は、貿易立国として日本が世界最大ですが、近く中国に抜かれるとの見方も強いです。

 

◆世界経済の行く末を握っているのはオイルマネー?
中東の政府系投資ファンド(SWF)が、サブプライム問題による金融危機で苦しむ欧米の金融機関に多額の出資をしたことが一時話題となりました。

 

これは、原油輸出で得た外貨が、世界の株式などに投資されたわけですが、オイルマネーで先進国の財産を買い漁っているようにも見えます。

 

しかしながら、見方を変えれば、資金が還流することによって、世界経済のバランスが保たれていたと考えることもできそうです。

 

また、産油国は、石油だけに依存した経済からの脱却を目指して、様々な投資を行っています。その代表的な国として、アラブ首長国連邦のドバイなどがあります。

 

このような国々からいかにしてインフラ投資の案件を受注するかということについて、世界中の商社や建機会社、プラント会社などが争っています。

 

ということで、もはや世界経済の行く末を握っているのは、先進国だけではなくなっているといえるのです。

通貨の略称について

FXで実際に取引を始めると、通貨がアルファベット3文字で表記されていることにとまどう方もいるかもしれません。

 

次のような、主要な通貨の略称については、しっかり覚えておきたいところです。

 

■JPY ⇒ 日本・円
■USD ⇒ 米国・ドル
■GBP ⇒ 英国・ポンド
■EUR ⇒ ユーロ
■AUD ⇒ オーストラリア・ドル
■NZD ⇒ ニュージーランド・ドル
■CHF ⇒ スイス・フラン
■CAD ⇒ カナダ・ドル
■CNY ⇒ 中国・元
■KRW ⇒ 韓国・ウォン
■HKD ⇒ 香港・ドル
■SGD ⇒ シンガポール・ドル
■THB ⇒ タイ・バーツ
■PHP ⇒ フィリピン・ペソ
■INR ⇒ インド・ルピー
■MXN ⇒ メキシコ・ペソ

■BRL ⇒ ブラジル・レアル
■ZAR ⇒ 南アフリカ・ランド
■SEK ⇒ スウェーデン・クローナ
■NOK ⇒ ノルウェー・クローネ
■PLN ⇒ ポーランド・ズロチ
■HUF ⇒ ハンガリー・フォリント
■DKK ⇒ デンマーク・クローナ
■CZK ⇒ チェコ・コルナ

ユーロの特徴は?

欧州単一通貨であるユーロは、欧州統合への政治的プロセスの一環として誕生したとされています。

 

また、ユーロ圏の総人口、GDP、貿易高などが、アメリカのそれに匹敵していることから、今後ドルに次ぐ基軸通貨になるとも言われています。

 

ちなみに、2004年のイラク戦争は、イラクが原油取引をドルからユーロへと変更しようとしたことが原因であるとも言われています。

 

◆ユーロの軌跡は?
ユーロは、1999年1月1日から、非現金取引(帳簿上の取引)が開始されました。そして、2002年1月から、通貨の流通が始まっています。

 

◆ユーロの取引量は?
外為市場でのユーロの取引量は、ドルに次ぐもので、ドルのおよそ4割ほどの取引量とみられています。

 

ちなみに、FXでは、ユーロ/ドルの取引が、様々な通貨に影響を及ぼすと言われています。

 

◆ユーロの参加国は?
ユーロの参加国は、次の11カ国が第1陣です。

 

■ドイツ ■フランス ■イタリア ■オランダ ■オーストリア ■ベルギー
■ルクセンブルク ■アイルランド ■スペイン ■ポルトガル ■フィンランド

 

そして、2001年には、ギリシャが12番目のユーロ参加国となっています。ちなみに、これらの国々は、ユーロ圏と呼ばれています。

 

◆ユーロの財政赤字の上限は?
特殊な事情を除いては、ユーロ加盟国は安定経済成長により、財政赤字の上限がGDPの3%以下を求められています。

 

ちなみに、日本の財政赤字は、GDPの100%を超えています。

 

◆ユーロの値動きは?
ユーロは、1999年1月4日が外国為替市場での初取引となりましたが、その時は1ユーロ=1.1754-58ドル、132.55-65円でスタートしました。

 

その後はユーロ買いが進み、1.1886ドル、135.13円まで上昇しましたが、2000年10月26日には、0.8228ドル、88.93円まで下落しています。

 

そして、2002年1月より通貨の流通が始まってからは、再びユーロ高のトレンドとなり、2004年末には、1ユーロ=1.3000ドルを超えました。

 

しかしながら、2005年に入ると、ドルに対して軟調となり、一時的に1.2000ドルを割り込み、その後、もみ合いとなっています。

 

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自国通貨建てとはどのような表示方法ですか?

円と米ドルの交換レートというのは、「1ドル=100円」と表示されるように、円と他の通貨との交換レートもすべて「1ユーロ=130円」とか「1ポンド=140円」というように、相手国の通貨1単位に対して日本円がいくらという表示方法になっています。

 

こうした表示方法のことを「自国通貨建て」といいます。

 

◆外国通貨建てとはどのような表示方法ですか?
一方、ユーロは「1ユーロ=1.3500ドル」とか、ポンドは「1ポンド=1.25000ドル」というように、自国の通貨1単位に対して相手国の通貨がいくらという表示方法になっています。

 

こうした表示方法のことを「外国通貨建て」といいます。

 

◆外国通貨建てを採用している国は?
外国通貨建てを採用しているのは、ユーロとイギリス連邦加盟国のオーストラリアやニュージーランドです。

 

なお、カナダも、かつては「1カナダドル=0.9000ドル」という外国通貨建てだったのですが、現在は「1ドル=1.2500カナダドル」という自国通貨建てを採用しています。

ポンドの特徴は?

ポンドの最大の特徴は、ユーロや日本円と比較して、短期的な値動きが大きいことがあげられます。

 

ドル円の変動幅は年間で14円程度ですが、ポンド円は1か月で10円程度の変動幅があっても不思議ではありません。

 

値動きが激しいということは、負ける可能性も高いということです。つまり、ポンドはハイリスク・ハイリターンの通貨だということです。

 

ちなみに、FXで大きく稼いでいると言われている個人投資家は、このポンドで利益を上げているといわれています。

 

なお、基軸通貨は、英国のポンドからドルに移行しましたが、いまだに1ポンド=1ドルを下回ったことはありませんし、今後も下回ることはないと言われています。

 

◆ポンドの取引の際に注意することは?
ユーロの誕生以降、対ユーロでの取引が増加していますので、ポンド円で取引をする際には、ユーロポンドのレートにも注目する必要があります。

 

◆ポンドの値動きは?
ポンドは、1985年9月のプラザ合意後も300円を超える水準で取引されていました。しかしながら、1992年10月には、史上初の200円割れをしています。

 

これは、ジョージ・ソロスなどの国際投機筋いポンド売りを行われたのが原因でした。

 

また、1992年8月までは244円台でしたが、年末には190円を割り込み、さらにその後も下落が続き、1995年には一時的に130円割れとなる局面もありました。

 

その後、1998年には230円台を超えますが、2000年9月には円高ドル安やユーロ誕生などを背景に、再び160円を割り込むこととなりました。

 

そして、2004年から2007年のサブプライムショックまでの間は、189円〜208円の間でもみ合いとなっています。

 

なお、米国のサブプライム問題により急激な円高が進んだ結果、2009年1月には史上最安値となる118.810円をつけています。

外貨準備とはどのようなものですか?

外貨準備というのは、通貨当局が、不足の事態に備えて準備しておく外貨のことをいいます。

 

日本や中国は貿易黒字国ということもあり、特に外貨準備が高い国として知られています。具体的には、次のような場面で外貨準備は使用されます。

 

■通貨危機などによって、外貨建て債務の返済が困難になった場合
■為替介入...など

 

◆外貨準備を保有しているところは?
日本で外貨準備を保有しているところは、財務省(外国為替資金特別会計)と日本銀行です。

 

外貨準備の金額は、財務省の「外貨準備等の状況」(月末残高、ドル建て)を通じて毎月公表されます。

投機とは?

投機というのは、商品先物や通貨の買い、あるいは売りを行い、その価格差から利益を得ようとすることをいいます。

 

◆ボラタイルとは?
ボラタイルというのは、価格が大きく変動しそうな、あるいはしている状態の相場のことをいいます。

GDPとは?

GDPというのは、Gross Domestic Product の略で、国内総生産のことをいいますが、FXにおいては重要な要素の1つです。

 

一般的に、このGDPは、その国の経済力を示します。また、GDPは、国連が定めたマニュアルに従って作成されますので、多くの国々との比較が可能です。

 

◆経済成長率とは?
経済成長率というのは、GDPの伸び率のことです。FXでは、この経済成長率にも注目が集まります。

 

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