外国為替市場特有のテクニカル分析方法〜/独歩高・独歩安の是正...

負けたときよりも勝ったときに注意

FX投資というのは、1つひとつの相場の勝ち負けではなく、最終的なトータルでの収益がどうなっているのかということが問題となります。

 

といっても、もちろん連戦連敗では儲けることはできません。また、勝ったときにはやはり嬉しいものですし、反対に負けたときには悔しい気持ちになるものです。

 

FX投資では、冷静にしているつもりであっても、このような感情に支配されやすいものといえます。

 

すっぱりと気分を変えて、次の取引に集中できればよいのですが、後に尾を引くと投資戦略にも影響を与えてしまうことにもなりかねません。

 

そして、特に注意が必要なのは、負けたときよりも、むしろ勝ったときのほうです。

 

これは、相場の変動を的中させ、大きな値幅の利益を取れたときほど、その成功体験が後々の相場戦略を誤らせることにつながりやすいからです。

運が良かったくらいに考える

重要な経済指標や金融政策が発表されたときなど、相場が大きく変動するときに投資の読みが的中すれば、1回の取引で大きな利益をとれることがあります。

 

しかしながら、このようなときにも、運が良かったくらいの考えた方がよいと思われます。

 

というのは、雇用統計の数値や金利の上げ下げのタイミングを、次の機会にも的中させることができるとは限らないからです。

 

また、それを受けた相場の反応というのも、その時々の状況によって変化するからです。

 

よって、今回の成功が次の当てはまるというのは稀であり、過去の成功体験に頼りすぎると、次に大きな失敗をして自信をなくしてしまうことも少なくありませんので注意が必要です。

 

◆投資では常に冷静な態度を保ち続けることが大切
1回の取引での失敗にくよくよしてしまうのは問題です。

 

一度相場の予想が外れたからといって落ち込んでいては、次に取引する意欲はわいてきませんし、そのような状態では、次のチャンスをみすみす見過ごすことにもなりかねないからです。

 

FX投資というのは、相場を当てる競走ではありませんので、1回ごとの成功や失敗は問題とはなりません。

 

利益を積み重ね、リスクを抑えることによって、最終的に勝つことが目標となります。よって、FX投資では、より長く相場にとどまっていることが重要になります。

 

相場に長くとどまっていられれば、利益はおのずからついてくるものだと考えてもよいと思います。

 

そのためには、相場の予想や投資戦略ももちろん重要になりますが、それ以上に勝ち負けにこだわる感情に振り回されることなく、常に冷静な態度を保ち続けることが大切になります。

 

◆ダマシとは?
ダマシというのは、短期的にチャートのサインが外れて、相場の方向性を乱して誤った相場の見方に導いてしまう現象のことをいいます。

 

◆ロスカットとは?
ロスカットというのは、ある一定以上の損失が発生した場合に、保有しているポジションが自動的に強制決済される、損切りのための機能をいいます。

 

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それぞれの意味について

「ドル・ストレート」といった場合には、ドル円、ユーロドル、ポンドドルなど米ドルを含んだ通貨ペアのことをいいます。

 

一方、「クロス通貨」といった場合には、豪ドルNZドル、ポンドスイスなど米ドルを含まない通貨ペアのことをいいます。

 

さらに、「クロス円」といった場合には、クロス通貨の中で、円を含む通貨ペアのことをいいます。

 

◆Askとは?
Ask(アスク)というのは、投資家が通貨を買う際の買値のことをいいます。

 

◆Bidとは?
Bid(ビッド)というのは、投資家が通貨を売る際の売値のことをいいます。

 

◆OTCとは?
OTCというのは「Over The Counter」の略で、店頭取引(相対取引)のことをいいます。

 

◆IFOとは?
IFO(アイ・エフ・オー)というのは、If DoneとOCOを組み合わせた注文方法のことをいいます。

 

◆OCOとは?
OCO(One side done then Cancel the Other order)というのは、損失限定と利益確定のオーダーを同時に出し、どちらかが成立したら、その時点でもう一方の注文が自動的に取り消される指値注文のことをいいます。

 

◆Priceとは?
経済ニュースなどに出てくる場合には、プライスとは価格ではなく物価上昇率を指します。物価上昇率は、金融政策を決定する際の最も重要な経済指標の1つです。

実現することは可能なのでしょうか?

円が含まれていないドル・ストレートとクロス円を組み合わせて投資すれば、分散効果があるといわれることがありますが、本当でしょうか?

 

実際、その分散効果を狙ってか、取引できる通貨ペアの数を非常に多く取り揃えているFX会社もあります。

 

結論から申し上げますと、通貨ペアの組み合わせによって分散投資を実現することは不可能だと思われます。

 

これはどの通貨ペアを組み合わせたとしても、結局のところ「ドル円」か「ユーロ円」の取引をしていることと同じになってしまうからです。

 

◆なぜ「ドル円」か「ユーロ円」の取引と同じになってしまうのですか?
まず、円を含まないドル・ストレートを日本の個人投資家が取引すると、日本円の動向に影響を受けずに取引ができるのかどうかについて考えてみます。

 

例えば、ユーロドルを取引したとします。

 

日本の多くの投資家は、円資産を運用しますので、ユーロドルの取引をする場合には、円でドルを借りてユーロを売買し、最終的には借りていたドルを円に戻すという取引をしていることになります。

 

つまり、ドル円相場の為替変動の影響を受けることになります。これは、他の円を含まないクロス通貨についても同様です。

 

例えば、ポンドスイスの取引では、円でスイスフランを借りてポンドを売買し、最終的には借りていたスイスフランを円に戻すという取引をしていることになります。

 

つまり、スイス円市場の為替変動の影響を受けることになります。

 

このように、日本の個人投資家が円を含まないドル・ストレートやクロス通貨を取引しても、結局、日本円を含むドル円かクロス円の動向に影響を受けることになります。

 

次に、「クロス円」の取引をしているのであれば、結局は「ユーロ円」の取引をしていることと同じことになってしまうことについて考えてみます。

 

米ドルを含まないクロス通貨の取引高というのは56.9%ほどあるのですが、そのうち、ユーロと円のシェアは3分の1ほどを占めます。

 

つまり、クロス通貨はそれぞれの国の経済状況を反映して、それぞれ独立した変動をするというイメージがあるかもしれませんが、実際には、このユーロと円への偏りのある構造により、すべてのクロス通貨がユーロ円市場の影響を強く受けてしまうのです。

 

そして、この傾向は、特にクロス円に顕著に現れます。

 

例えば、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、カナダドル円、ニュージーランドドル円を中長期的に比較しますと、おおよそ似たり寄ったりの動向を見せるのはこのためです。

 

◆分散投資は難しい
上記のように、日本の投資家が、円を含まないドル・ストレートの取引をしても、最終的にはドル円かユーロ円の影響を強く受けている取引をしていることとなります。

 

よって、それをクロス円と組み合わせたとしても、「ドル円とユーロ円」あるいは「ユーロ円とユーロ円」を組み合わせているのと同様になってしまい、通貨ペアの組み合わせで分散投資を実現することは困難であるということになるのです。

テクニカル分析とは?

テクニカル分析というのは、価格推移の特徴から相場の現状を把握して、将来の相場動向予測に役立てる分析手法のことをいいます。

 

テクニカル分析は、この価格推移の特徴さえ把握できれば、将来の相場予測ができます。

 

なので、それまで外国為替市場にまったく関わりのなかった人でも外国為替取引のプロのように分析することが可能です。

 

◆テクニカル・アナリストとは?
テクニカル・アナリストというのは、テクニカル分析を駆使して市場を分析する人のことをいいます。

 

このテクニカル・アナリストの中には、株式市場、外国為替市場、商品先物市場と複数の市場についてコメントしている人もいるようです。

 

なお、外為ディーラーや株式ファンドマネージャー、債券ファンドマネージャーといった対象となる金融商品を実際業務として扱っている人の場合には、それぞれの専門マーケットの話しかしないようです。

 

ちなみに、外国為替市場のプロから見ると、複数の市場についてコメントしているテクニカル・アナリストの外為市場に関する分析は浅いと感じるようです。

 

これは、外国為替市場特有のテクニカル分析に触れていないからのようです。

 

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CPIとは?

CPIというのは、「Consumer Price Index」の略で、「消費者物価指数」の意味です。

 

具体的には、消費者が実際に購入する各商品やサービスの価格を総合して、その変動を測る経済指標のことをいいます。

 

◆PPIとは?
PPIというのは「Product Price Index」の略で、「生産者物価指数」のことをいいます。

 

また、PPIは物価水準を表す経済指標であり、毎月発表されます。なお、生産者の出荷時点における価格を対象にしています。

外国為替市場特有のテクニカル分析方法とは?

例えば、2008年のベアスターンズ・ショック時のドル円、ユーロ円、ユーロドル市場の価格推移を見ながら考えてみます。

 

まずドル円市場を見ますと、2月末までは1ドル=108〜109円で推移していたのが、3月に入ると1ドル=95円台に突入しています。

 

しかしながら、ドル円相場だけですと、この時「円高」が起こっているのか、「ドル安」が起こっているのか判断ができません。

 

次に、同時期のユーロドル市場を見ますと、2月末までは1.4800ドル〜1.500ドルで推移していたのが、3月に入ると1ユーロ=1.6000ドル台に突入しています。

 

しかしながら、これもユーロドル市場だけですと、この時点で「ユーロ高」が起こっているのか「ドル安」が起こっているのかは判断できません。

 

そして最後にユーロ円市場を見ますと、2月末までは1ユーロ=160円くらいだったものが、1時期1ユーロ=153円〜154円ほどになり、再び1ユーロ=160円のレベルに戻っています。

 

つまり、ユーロ円市場はもみ合いになっていることから、「ユーロ高」も「円高」も起こっていないことがわかり、これにより、この時ドル円市場とユーロドル市場で起こっていたのは「ドル安(ドル独歩安)」であったことがわかります。

 

こうしたことは、主要3通貨(米ドル・ユーロ・日本円)を取り巻く3つの市場を見ることによって初めて判断できるのです。

サブプライム問題直前は円独歩安?

2007年5月〜7月の世界中を巻き込んだサブプライム問題が勃発する直前の主要3市場(ドル円、ユーロドル、ユーロ円)の価格推移を見ながら考えてみます。

 

まずドル円相場を見ますと、5月から7月上旬にかけて1ドル=120円から124円へと推移しているのがわかります。

 

しかしながら、ドル円相場だけですと、この時点で「円安」なのか「ドル高」なのか判断できません。

 

そこで次に、同時期のユーロ円相場を見ますと、5月から7月にかけて1ユーロ=162円から168円へと推移しているのがわかります。

 

しかしながら、ここでもユーロ円相場だけですと、この時点で「ユーロ高」なのか「円安」なのか判断できません。

 

最後にユーロドル相場を見ますと、5月から6月にかけて1ユーロ=1.3600ドル〜1.3300ドルへと推移し、その後7月上旬にかけて再び1ユーロ=1.3600ドルのレベルに戻っているのがわかります。

 

つまり、ユーロドル相場はもみ合っていますので、「ユーロ高」も「ドル高」も起こっていないことがわかります。

 

このように、この時ドル円相場とユーロ円相場で起こっていたのが、実は「円安」であったということは、主要3通貨(米ドル、ユーロ、日本円)を取り巻く3つの市場(ドル円、ユーロドル、ユーロ円)を見ることにより初めて判断できるのです。

 

ちなみに、この場合は「円独歩安」といえます。

 

◆独歩高・独歩安はどのように是正されるのですか?
主要3通貨(米ドル、ユーロ、日本円)のうち、いずれかの通貨だけが高くなりすぎたり、安くなりすぎたりすると、常にではありませんが、それを是正する方向か、あるいは他の通貨に同様の現象が見られる傾向があります。

 

つまり、「ドル独歩安」のあとは「ドル高」「円安」「ユーロ安」のいずれか、「円独歩安」のあとは「円高」「ドル安」「ユーロ安」のいずれかということです。

 

具体的には、例えば、2008年第1四半期は「ドル独歩安」でしたから、これを是正する方向に動くと予測すると、その後は「ドル高」が起きるはずだと考えます。

 

実際に、2008年の4月〜6月のドル円、ユーロ円、ユーロドル相場の価格推移を見ますと、ドル円市場では、この時「円安」「ドル高」のどちらが起きているのかは判断できません。

 

次に同時期のユーロ円市場を見ましても、「ユーロ高」「円安」のどちらが起きているのかは判断できません。

 

しかしながら、ユーロドル市場を見ますと、もみ合いになっていますので、「ユーロ高」も「ドル高」も起きていないことがわかります。

 

つまり、この時のドル円相場とユーロ円相場で起きていたのは、「円安」であったと判断できるのです。

 

上記では、「ドル独歩高」が起きた後、その行き過ぎを是正するために「円独歩安」が起きたと考えることができます。

 

◆独歩高・独歩安とは?
ある通貨だけが高くなることを「独歩高」、ある通貨だけが安くなることを「独歩安」といいます。

円独歩安を是正する動き

常にではありませんが、主要3通貨(米ドル、ユーロ、日本円)のうち、いずれかの通貨だけが高くなりすぎたり、安くなりすぎたりすると、それを是正する方向か、あるいは他の通貨に同様の現象が見られる傾向があります。

 

つまり、「ドル独歩安」のあとは「ドル高」「円安」「ユーロ安」のいずれか、「円独歩安」のあとは「円高」「ドル安」「ユーロ安」のいずれかということです。

 

2007年5〜7月のサブプライム問題直前期は、「円独歩安」でしたから、それを是正する方向に動くと考えますと、その後は「円高」「ドル安」「ユーロ安」のいずれかが起きるはずだと考えられました。

 

実際、2007年8月のサブプライム問題勃発以降の8月〜9月のドル円、ユーロ円、ユーロドル相場の価格推移を見ますと、ドル円相場では、この時「円高」「ドル安」のどちらが起きているのかは判断できません。

 

次に、同時期のユーロ円相場を見ましても、「ユーロ安」「円高」のどちらが起きているのかは判断できません。

 

しかしながら、ユーロドル相場を見ますと、もみ合いとなっていますので、「ユーロ高」も「ドル高」も起きていないことがわかります。

 

つまり、この時に起きていたのは、「円高」であったと判断することができるのです。

 

なお、この時は、「円独歩安」が起きた後、その行き過ぎを是正するために「円独歩高」が起きたと考えることができます。

 

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