外貨投資と改正金融先物取引法〜/スプレッドとスリッページ、アスクとビッド...

FXは怖いもの?

FXは、レバレッジ効果を高めるなど、運用方法によってはハイリスクになる金融商品であることから、よく「FXは怖い」などと言われることがあります。

 

しかしながら、かつては、それ以外にもFX業者が信用できないなど、FX業界そのものへの不信感を指摘する声も少なくありませんでした。

 

そして、実際、過去にはそのような声を裏付けるような事件が起こっていたのも事実です。

 

FX取引というのは、1998年から広まったのですが、当時は銀行や証券会社のように免許や登録といった制度はなく、業者は何の資格もなく参入することができる状況で、それがずっと続いていました。

 

これにより、業者の中には、顧客の売買注文を為替市場につながない「ノミ行為」のようなことを行ったり、強引な勧誘や顧客の清算に応じないなど、様々な事件が起こったのです。

 

このような被害の実態が明らかになることによって、FXのイメージは悪いものになっていったようです。

現在では安心できる外貨投資

2005年7月に改正金融先物取引法が施行されたことから、現在では、FXは安心できる外貨投資となっています。

 

とはいえ、為替変動などのリスクがなくなったわけではありませんので、リスク低減のためには、それらを理解したうえでの正しい投資方法が必要になります。

 

◆2005年の改正金融先物取引法施行とは?
1998年から広まったFX取引ですが、当初は業者が無資格で業界に参入できるなどの要因から、顧客とのトラブルも相次いでいました。

 

そこで、2005年に改正金融先物取引法が施行され、FXもこの法律の対象となりました。

 

この法律では、まずFX取引が国の規制の対象となり、FX業者は金融庁の登録を得なければ得なければ営業できなくなりました。

 

また、FX業者の広告では、手数料率やリスクを明確に表示することが義務付けられました。

 

さらに、事業を行う際には、銀行や証券会社と同様、リスクに耐えられるよう一定の自己資本を積まなければならないという条件も課せられたため、ある程度の資本をもった会社でないと参入できないようになりました。

 

◆改正金融先物取引法の効果は?
この法律の効果は歴然で、例えば、国民生活センターに寄せられたFXに関する苦情でみますと、2005年には年3,000だったものが、翌年の2006年には350件程度まで減少したということです。

 

◆どのような法律ですか?
2007年9月より、新たに金融商品取引法が施行されました。

 

これにより、FX取引を始めるときには、契約内容を記載した書面の交付が義務化されたほか、顧客の意思を確認しないで勧誘する行為が禁止され、再勧誘や「必ず儲かります」といった内容の情報提供も禁止されるなど、さらに厳しくなっています。

 

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1998年〜2007年9月までの流れは?

次のような流れになっています。

 

<1998年〜>
■業者は無資格で業界に参入できる。
■顧客とのトラブルが相次ぐ

 

<2005年7月>
■改正金融先物取引法が施行
・顧客が望まない強引な勧誘などが禁止された。
・広告では手数料やリスクについての明記が必要になった。
・適切な自己資本比率の維持が必要になった。
・業者は金融庁への登録が必要になった。

 

<2007年9月>
■金融商品取引法が施行
・取引を始めるときには、契約内容を記載した書面の交付が義務化された。
・顧客の意思を確認しないで勧誘する行為が禁止された。
・再勧誘や「必ず儲かります」といった内容の情報提供が禁止された。

 

◆FX取引が安心できる外貨投資に
2005年に改正金融先物取引法が施行され、2007年9月には新たに金融商品取引法が施行されたことから、FXは従前とは異なり、安心できる外貨投資となりました。

 

しかしながら、だからといって為替変動などのリスクがなくなったわけではありません。

 

本当にリスクを低減するためには、それらを理解したうえでの正しい投資方法が必要であるということを忘れないようにしたいところです。

手数料が安いFX業者を選ぶ

現在、金融庁に登録されているFX業者は、100社以上あるといわれており、各社様々なサービスで競い合っています。

 

ここで、投資家がFX業者を選択する際には、やはり手数料には注目したいところです。

 

というのは、手数料が安ければ、頻繁な取引が可能になり、最終的に収益を大きくすることができるからです。

 

FXでは、1通貨単位あたりの取引手数料が数銭という業者も多く、この点においては、外貨預金など他の外貨投資よりも断然に有利です。

 

こうした背景として考えられるのは、FX業者がコストを意識した体制を構築していることと、もう1つには、テクノロジーの発達があります。

 

特に、インターネットを利用することによって、顧客の注文を市場に伝える基幹部分で余分なコストが発生せず、最低限度の費用で取引システムを運営することができるようになったことは大きいです。

 

ちなみに、これはFXだけでなく、インターネットによる株式取引なども同様です。

 

◆対面取引とは?
FXでは、インターネット取引の一方で、対面取引を行っている業者もあります。

 

対面取引というのは、電話取引とも呼ばれていますが、FX業者の担当社員が、顧客と直接、会話を交わして注文の発注を受ける方式のことをいいます。

 

これは、FX業者のもとに顧客が出向いていくこともありますが、その多くは電話によって注文のやり取りを行います。

 

◆あやしい業者のチェックポイントは?
あやしいFX業者にひっかからないためには、次のような点についてチェックするとよいと思われます。

 

■国への登録番号が明示されているか。
■広告に「必ず儲かる」などと書かれていないか。
■迷惑な勧誘の電話が頻繁にかかってこないか。...など

コスト面について

インターネットによる取引では、基本的に投資の判断は投資家本人が1人で行いますが、対面取引では、担当者が注文の取り次ぎだけでなく、取引に関するアドバイスをすることもあります。

 

なので、取引に不慣れな投資家にとっては、対面取引のほうが便利なケースもあると思われます。

 

しかしながら、インターネット取引では、注文が自動的に処理されますが、対面取引では、注文処理などに人手を介しますので、その分コストがかさむことになります。

 

実際、対面取引の手数料というのは、インターネット取引よりも高く設定されています。

 

◆取引手法について
インターネット取引なら24時間、簡単に世界の為替相場に対応することができますが、対面取引では、夜中に出された注文については取り次がない業者もあります。

 

取引自体は、指値注文やストップロス注文を事前に入れておくことによって、夜中でも売買することはできますが、市場の急激な変化には対応しにくいので、少なくともデイトレードには不向きといえます。

 

ちなみに、対面取引を行うたいていのFX業者は、インターネット取引も併用できるようになっていますので、対面取引のみ扱っている業者は少数といえます。

 

よって、対面取引は、あくまでも補助的なものと考え、低コストで24時間フルに取引するにはインターネット取引が不可欠であるといえるでしょう。

 

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為替レートの提示方法について

インターネット取引の多くのFX業者では、取引注文を行うときには、ある通貨ペアの価格は、次のように2通り提示されます。

 

⇒ 「USD/JPY・売り100.613−100.618」

 

これを2WAYプライスと呼びます。この表示の見方ですが、売値100.613は、今、USドル/円を売る場合のレートは100円61銭3厘であり、買値100.618は、今、USドル/円を買う場合のレートは100円61円8厘であるということを表しています。

 

つまり、同じ時点の価格でも、買う場合と売る場合のレートが異なっているわけです。

 

また、買いレート(アスク)と売りレート(ビッド)では、買いレートが売りレートよりも高くなります。

 

なお、このような提示方法は、FX業者に限ったものではなく、銀行同士のインターバンク市場でも同様に表示されています。テレビのニュースなどで流される為替レートも同じです。

 

◆スプレッドがあってこその「手数料ゼロ円」
株価の場合は、1つのレートで示され、買う場合も売る場合も、同じ株価で取引されますので、この2WAYプライスというのは、為替に特有の表示方法といえます。

 

そして、この売りレートと買いレートの差のことを「スプレッド」といいます。

 

このスプレッドは、取引を仲介する機関やFX業者だけでなく、取引の仲介をする銀行や為替ブローカーなどへの手数料となっています。

 

つまり、FX業者に対して、取引ごとに500円とか1,000円とかの手数料を支払うほかにも、スプレッドが別途の手数料になっているということです。

 

ちなみに、FX業者は、このスプレッドがあるからこそ、業者によっては「手数料ゼロ円」といったサービスを提供することができるのです。

 

◆もし1つのレートしか提示されなかったら?
もし、2WAYプライスではなく、1つのレートしか提示されていない場合は、スプレッド、すなわち手数料がいくらになっているんかわかりません。

 

もしかしたら、FX業者が顧客に不利なレートを押し付けている可能性も考えらます。

 

よって、現在では、ほとんどのFX業者が2WAYプライスで提示していますが、もし一方のレートしか提示していない業者があった場合には、敬遠しておいたほうが無難です。

スリッページとはどのようなものですか?

スリッページとは、表示されるレートと成行注文の執行レートに差が出るときの、この差のことをいいます。市場レートというのは、絶えず変動しています。

 

なので、今、見ているレートが注文発注のクリックをしたときにも変わっていないとはいえません。

 

つまり、100.00円だと思って成行買い注文をは注したのに、100.03円でついてしまったというようなケースが十分ありえるということです。

 

100.00円で買いたいと考えていたわけですから、3銭分は損をしてしまったとも考えられるわけです。

 

スリッページは、顧客の損失となり、FX業者にとっては得になることがあります※ので、スリッページの大きさはFX業者を判断する材料にもなります。

 

※その逆のケースももちろんあります。

指値注文とはどのような注文方法ですか?

指値注文というのは、価格を指定した注文方法のことをいいます。指値注文の場合、指定した価格よりも不利な価格では、注文は執行(約定)されません。

 

例えば、今、米ドル/円が100.00円のときに、99円で指値買い注文を出したとすると、レートが下がって99円以下になったときには注文が執行されますが、99.10円など99円よりも高い価格では執行されないことになります。

 

また、100.10円の指値注文を出すと、現在のレートよりも10銭高いだけですが、即座に執行されることになります。

 

売りの場合はその反対で、現在のレートが100.00円のときに100.10円の指値売り注文は執行されず、レートが100.11以上に上昇して、はじめて執行されます。

 

◆成行注文とはどのような注文方法ですか?
成行注文というのは、注文発注の際には価格を指定しないで、注文するときの市場レートで執行する注文方法のことをいいます。

 

例えば、現在の市場のレートが1ドル=100.00円であれば、100.00円で注文が成立するということです。

アスクとビッドとは?

FX取引において、業者が提示する価格※のうち、アスク(オファー)というのは、FX業者が顧客に対して「当社はこの価格でお客様に売ります」という価格のことをいいます。

 

つまり、これは顧客にとっては、買うときの価格を意味します。逆にビッドとは、FX業者が顧客から買い取る価格のことをいいますので、これは顧客にとっては売る価格を意味します。

 

※気配(けはい)ともいいます。

 

◆仲値・TTS・TTBとは?
仲値(TTM:ティーティーエム)というのは、外貨預金の預け入れ・解約などで、銀行が顧客に提示する為替レートの基準値のことをいいます。

 

この仲値は、大きく為替が変動しない限りはその日1日の適用レートとされます。

 

実際に顧客が外貨預金に預ける(外貨を買う)際には、仲値より通常1円上乗せした(1円円安の)TTSという価格で応じ、顧客が外貨預金を解約する(外貨を売る)場合は、通常仲値より1円引いた(1円円高の)TTBという価格で応じることになります。

 

このように、TTSとTTBには通常2円の開きがあることになりますが、これが外貨預金の銀行手数料になります。

 

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