基軸通貨と固定相場制〜/経済成長率と公開市場操作、対米証券投資...

基軸通貨とはどのようなものですか?

米ドルが基軸通貨、ユーロが第二の基軸通貨といわれるように、世界の通貨別取引高では、米ドルとユーロが圧倒的なシェアを占めています。

 

なお、この基軸通貨という用語はしばしば目にしますが、実際のところは、米ドルを基軸通貨と定める法があるわけではなく、その定義も明確ではありません。

 

◆国際通貨とは?
国際通貨というのは、上記の3つの機能を持った通貨で、国を越える取引などにも利用できるものをいいます。

 

また、国際通貨であるためには、そのほかにも次のような条件が必要になります。

 

■通貨価値が安定していること
■その国で十分にその通貨が流通していること

通貨の機能とは?

もともと通貨には、次の3つの機能があります。

 

■支払手段
■計算単位
■価値貯蔵手段

 

物々交換のみであった時代からすると、通貨ができたことによって、財やサービスなどの交換は飛躍的に便利になったわけですが、これは通貨が、通貨の支払手段と、それぞれの財やサービスの価値を測る共通の尺度となる計算単位の機能を持っているから可能となるのです。

 

◆OTC取引とは?
OTC取引というのは、オーバー・ザ・カウンターの略で、相対取引のことをいいます。

 

外国為替取引の大半は、世界の銀行同士のOTC取引ですが、シカゴ通貨先物取引所(IMM)のように取引所で行われる取引もあります。

 

また、FXにおいても、東京金融取引所(TFX)で行われるFX取引「くりっく365」は取引所取引です。なお、そのほかのFXは、OTCと称されます。

 

◆固定相場制とは?
戦後から1971年まで、国際通貨の中で唯一米ドルだけが金との交換が認められており、金により米ドルの価値が保証されていました。

 

当時1オンス=35ドルと定められ、米ドル以外の通貨はドルとの交換比率を固定されていたのですが、これを「固定相場制」といいます。

 

そして、1973年に変動相場制へと先進国を中心に移行し、現在に至ります。

 

ちなみに、現在でも変動相場制を採用している国は、世界的に見ると少数派であり、大半の国が管理変動相場制、固定相場制、カレンシー・ボード制などを採用しています。

 

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米ドルが基軸通貨である理由は?

現在の米ドルは、かつてのような唯一金との交換が認められていた特異性を持っていませんが、米ドルは国際通貨の中でも、他の通貨とは比較にならないほど中心的な存在となっています。

 

ただし、中心的な存在ではあるものの、IMF(国際通貨基金)やWorldBank(世界銀行)、BIS(国際決済銀行)といった世界の公的機関も、米ドルを管理しているFRB(連邦準備銀行)も、米ドルを基軸通貨(キー・カレンシー)と定めているわけではありません。

 

◆固定相場制とは?
固定相場制というのは、為替相場の変動を一定の狭い範囲に抑える制度をいいます。各中央銀行が介入するなどの方法によって、人為的に変動を抑えます。

クリスマス商戦とは?

クリスマス商戦というのは、11月後半からクリスマスにかけての小売業同士の競争、すなわち商戦です。

 

特に米国では、1年のうちで個人消費が最も活発になる時期であり、また、その動向は、消費動向や翌年の景気にも少なからず影響を及ぼすため、市場関係者に注目されています。

 

なお、一般に、ブラックフライデーやサイバーマンデーなど、小売業のかきいれ時となりますが、商況が芳しくないと、翌年の前期の景気にマイナスの影響を与えることもあります。

 

◆サイバーマンデーとは?
サイバーマンデーというのは、米国の社会現象の1つですが、サンクスギビングデーと呼ばれる感謝祭(11月の第4木曜日)の休暇が明けた月曜日に、多くの人々が職場などの高速なインターネット環境を利用してオンラインショッピングを行うため、このように呼ばれています。

 

かつては、米国ではブラックフライデーという現象がみられたのですが、最近は、人ごみや行列を嫌って、ガソリン代も節約するために、買物を月曜日に延ばす人が増加しています。

 

その裏には、小売店で見つからなかったものをネットで補いたいという意図もあるようです。

 

◆サプライズとは?
サプライズというのは、市場の「驚き」によって急激に売買が活発化することをいいます。

 

毎月いくつもの経済指標が発表されますが、その結果を事前に予測した数値が発表されます。

 

サプライズは、この事前予想の数値と、実際に発表された結果との間に大きな乖離がある場合に生じます。

 

なお、ある通貨が大量に買われるサプライズの場合には、「ポジティブ・サプライズ」、大量に売られるサプライズの場合には、「ネガティブ・サプライズ」と呼ばれます。

経済成長率とはどのような指標ですか?

経済成長率というのは、一国の経済規模が1年間で成長した割合のことをいいます。これは、前年または前四半期と比較したGDPの伸び率で表します。

 

具体的には、前年のGDPが500兆円で、今年のGDPよりも5兆円増えて505兆円になったのであれば、経済成長率は1%増となります。

 

反対に、5兆円減って495兆円になれば、1%減となります。

 

◆経済成長率の名目と実質
経済成長率には、次のようなものがあります。

 

■名目経済成長率 ⇒ 名目GDPをもとに算出されたものです。
■実質経済成長率 ⇒ 実質GDPをもとに算出されたものです。

 

経済の動向を見極めるためには、物価変動の影響を廃除した実質経済成長率が有効です。

 

ただし、名目経済成長率も、企業や消費者の心理に影響を与えることから、無視はできません。

 

なお、景気の短期的な動向を捉えるには、前年比よりも前四半期の成長率の方が有効です。

公開市場操作とはどのようなものですか?

公開市場操作というのは、中央銀行が金融政策方針に則って、市中に流通するマネーサプライ(通貨供給量)を調節するために行う操作のことをいいます。

 

なお、公開市場操作は、中央銀行自らが金融機関と直接的に行う取引なので、中央銀行側の景気判断がみえやすいという一面もあります。

 

◆不景気のときの公開市場操は?
不景気で市中に流通する通貨を増加させたい場合には、金融機関から手持ちの有価証券や手形、国債などを購入します。

 

これにより、市中に通貨が流入するようになります。これを買いオペレーション(買いオペ)といいます。

 

◆好景気のときの公開市場操は?
好景気で市中の通貨を減少させたい場合は、金融機関に手持ちの有価証券や手形、国債などを売却します。

 

これにより、市中の通貨を日本銀行が吸収することになります。これを売りオペレーション(売りオペ)といいます。

 

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G7(主要7か国財務相・中央銀行総裁会議)とは?

G7というのは、先進7か国の財務相と中央銀行の総裁が、世界の金融政策を話し合う国際会議のことです。参加国は、次の7か国です。

 

■アメリカ ■日本 ■カナダ
■ドイツ ■イギリス ■フランス
■イタリア

 

これにロシアを加える場合には、G8と呼ばれます。ちなみに、G7のGは「Group」の略です。

 

◆G7ではどのような議論がなされるのですか?
G7では、国際金融システムの安定に向けて、各国の金融機関の監視や為替相場の安定などについて議論されます。

 

また、G7は、市場で大きなイベントと捉えられていますので、会議の性格上、為替問題が取り上げられることも多いです。

 

なお、会合後に出される声明文や参加者のG7を巡る発言は、為替等の相場動向に大きく影響を及ぼすことも多いです。

 

◆公定歩合とはどのようなものですか?
公定歩合というのは、各国中央銀行が、一般の銀行に資金を貸し出す際の金利のことをいいます。

 

ただし、日本銀行は、公定歩合という言葉は使わずに、基準割引率および基準貸付利率と呼んでいます※。

 

1990年代までは、日本銀行は金融政策として公定歩合の調節を行っていたのですが、金融の自由化が進み、コール市場と呼ばれる短期金融市場の拡大に伴って、日本銀行が金融政策における操作目標は、公定歩合から無担保コール翌日物金利へと移行していきました。

 

※公定歩合という言葉自体は、法律で規定されたものではありません。

失業率とはどのような指標ですか?

失業率というのは、公的には「完全失業率」といい、雇用情勢を示す有力な指標の1つとなっています。

 

具体的には、ある時点で、労働力人口において完全失業者が占める割合のことをいいます。日本では、総務省統計局が毎月実施する「労働力調査」を経て発表しています。

 

◆完全失業者とは?
完全失業者とは、労働力調査において、仕事に就ける状態で求職活動を行っているにもかかわらず、就業できなかった者を指します。

 

◆新規失業保険申請件数とは?
新規失業保険申請件数というのは、新規に失業保険を申請した人数です。この新規失業保険申請件数は、米国労働省が、毎週木曜日に発表しています。

 

雇用統計が月に一度の発表であるのに対して、新規失業保険申請件数は毎週発表されますので、雇用統計の先行指標として利用されています。

 

特に、雇用統計が発表される前日の数値は、注目度が高いです。

 

◆新規失業保険申請件数の判断は?
新規失業保険申請件数が40万人を下回るかが雇用改善の1つの目安といわれています。

 

◆スタグフレーションとはどのようなものですか?
スタグフレーションというのは、インフレ下の景気後退局面を指しますが、この用語は、スタグネーション(停滞)とインフレーションを合体させた造語です。

 

具体的には、モノやサービスの需要が供給を上回ったり、供給サイドにおける事情による値上げなどで物価が上昇します。

 

物価上昇率が年2〜3%であればそれほど問題はありませんが、これ以上に上昇すると、消費の過熱に供給が追いつきませんので、通貨価値が下落する傾向、すなわちインフレ傾向に陥りやすくなります。

 

特に、原油等の値上がりによって、諸物価が高騰すると、消費の低迷、ひいては景気の悪化をもたらします。

 

このように、景気後退下でありながら物価高となっている状況をスタグフレーションといいます。

 

◆速報値とは?
速報値というのは、経済指標の数値をできるだけ早く公表するために、当面出揃っているデータと推計値をもとに算出された値のことをいいます。

 

この速報値は、GDPや景気動向指数で用いられることが多いです。

 

なお、速報値が発表された後、その指標の算出に必要なデータが揃った上で改めて算出され発表される値は改定値、確定した段階では確報値と呼ばれます。

対米証券投資とはどのような指標ですか?

対米証券投資というのは、米財務相が毎月15日頃に発表する、米国以外の諸国が米国の証券に投資した金額のことをいいます。

 

この対米証券投資の数値が高いほど、米国に多くの資金が流入し、米国に対する投資家の投資意欲も高いとみることができます。

 

◆米国の証券とは?
上記の米国の証券というのは、主として次のようなものを指します。

 

■TB(Treasury Bond:米財務省長期債券) ⇒ 米国債の一種です。
■米国の株式
■米国の社債

 

◆対米証券投資の注目度は?
対米証券投資については、以前はそれほど高くなかったのですが、最近は注目度が高まっています。これは、米国の巨額な貿易赤字の問題があるからです。

 

米国は日本や中国などから大量の輸入を行っていて、その金額は同国の輸出額を大きく上回っています。この貿易赤字をカバーしているのが対米証券投資であるともいわれています。

 

◆対米証券投資の判断方法は?
上記のような背景があることから、対米証券投資が買い越し(プラス)の場合は、基本的にはドルが買われやすくなり、一方、売り越し(マイナス)の場合には、ドルが売られやすくなる傾向にあります。

双子の赤字とはどのような意味ですか?

双子の赤字というのは、米国政府の「財政赤字」と「貿易赤字」を指した呼び方です。

 

◆財政赤字とは?
財政赤字とは、財政収支による赤字です。財政収支とは、国の収入(歳入)から支出(歳出)を差し引いたものですから、財政赤字は、国に入ってくる税金よりも支出が上回っている状況を指します。

 

そして、赤字は当面、国債等で補填し、将来の税金で穴埋めするという方法がとられます。

 

◆双子の赤字の原因は?
双子の赤字は、1980年代のレーガノミックスにおける減税や、国防費の増大などが引き金になっています。

 

また、赤字財政が高金利を招き、ドル高が進んだ結果、貿易赤字も拡大するという悪循環が生じました。

 

なお、クリントン政権の時代に、一旦は建て直したのですが、ITバブルの崩壊や、9.11テロを契機として、ブッシュ大統領が減税政策をとったことから、再び財政赤字が膨らむことになりました。

 

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