ユーロ、ポンドの買い材料と売り材料は〜/米ドル/円とユーロ/円の特徴...

ユーロ圏は地政学的リスクが低い?

9・11テロ以降、米国と中東諸国との関係はギクシャクとしています。

 

ですが、その一方で、ユーロ圏には米国と共同歩調をとる英国が参加しなかったことなどから、ユーロ圏の地政学的リスクは比較的弱いとされています。

 

なお、ユーロ導入国のドイツが景気のけん引役となりユーロ圏の景気が底堅く推移していることも、ユーロ相場が底堅く推移している原因の1つとされています。

ユーロ圏にはどのような国が含まれるのですか?

ヨーロッパの通貨といえば、従前はイギリスのポンド、フランスのフラン、ドイツのマルクなどが代表的なものでしたが、ユーロ(EUR)という圏内共通通貨が出現したことで、こうした通貨のほとんどが統合されることになりました。

 

また、ユーロが使用されている地域のことをユーロ圏といいますが、これは、具体的には次のような国々です。

 

■ドイツ ■フランス ■イタリア ■スペイン
■ポルトガル ■アイルランド ■オーストリア ■フィンランド
■ベルギー ■オランダ ■ルクセンブルグ ■ギリシャ 
■スロベニア ■マルタ ■キプロス

 

◆ユーロが買われる場面とは?
近年、米ドルに対する不透明感が強まっていることもあって、米景気に失速懸念や地政学的リスクが発生したときには、資金逃避先としてユーロが買われるようになってきています。

 

言い換えれば、米ドルの価値が下がるかもしれないと懸念されるときには、ユーロが買われる状況になったということです。

 

こうした背景としては、ユーロが原油高に強い通貨であるということや、比較的地政学的リスクが低いことがあげられます。

 

◆ユーロ圏の金融政策の決定は?
ユーロ圏の金融政策は、ECB(欧州中央銀行)の会合で決定されます。

 

ちなみに、政策金利は、ユーロ取引開始後に、一時期2%まで低下した時期もありましたが、2005年12月に利上げが再開されたことで、2008年7月には4.25%になりました。

 

◆ユーロの買いのポイントは?
ユーロはヨーロッパの基軸通貨的な存在であり、米ドルに次ぐ影響力を持った通貨です。

 

ユーロでは、ユーロ圏の経済情勢と金利動向に注目する必要がありますが、他の通貨に地政学的リスクが存在する時期は、買いのチャンスといえます。

 

◆ユーロに不安材料はありますか?
前述したようなユーロの特色をみますと、ユーロにはよいことばかりのように思えますが、実際にユーロが米ドルに取って代わることができるのかという話しになりますと、かなり懐疑的にならざるを得ません。

 

これは、ユーロ圏が複数の国で成り立っているからにほかなりません。

 

つまり、各国それぞれに異なる経済事情がありながら、ユーロという1つの通貨で統制されているからです。

 

具体的には、例えば、金利政策についても、通常でしたら、景気が悪くなれば金利を引き下げて対応するはずですが、ユーロ圏にインフレ懸念が強まっている国があれば、むやみに金利を引き下げることは困難になります。

 

反対に、インフレ懸念が強まっている国があったとしても、それ以外の国の景気を冷やす恐れがある場合には、金利の引上げにもかなり慎重にならざるを得ないということになります。

 

よって、EU各国の調整が課題になるのです。

 

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ユーロが米ドルに取って代われる可能性は?

現在ユーロは、米ドルに次ぐ世界第2位の通貨といえます。

 

ですから、世界の多くの国々が、原油決済用通貨としてドルに代わってユーロを使用したり、外貨準備の高い国々がドルの準備金の多くをユーロに切り替えたりする動きが強まっていけば、ユーロの地位が格段に上昇することになると思われます。

 

このような状況になれば、将来的に、ユーロが米ドルをしのぐ通貨になることも可能性としてはあるのかもしれません。

 

◆ユーロの特徴は?
ユーロには、次のような特徴があります。

 

■米ドルへの懸念が生じた際には、資金逃避先となることが多いです。
■比較的基調が変わりやすいので、長期にポジションを保有する場合には、レバレッジを低くすることが望ましいです。
■英国以外のほとんどの欧州各国が使用しています。

 

◆ユーロの上昇要因としてはどのようなものがありますか?
ユーロの上昇要因としては、次のようなものが考えられます。

 

■中国や中東諸国等の外貨準備のドルからユーロへの転換
■米ドル圏でのテロ懸念
■ユーロ圏全体の景気の拡大
■原油相場の高騰
■政策金利の引き上げ観測...など

 

◆ユーロの下落要因としてはどのようなものがありますか?
ユーロの下落要因としては、次のようなものが考えられます。

 

■政策金利の切り下げ懸念
■テロ懸念 ⇒ ただし、全般的にユーロ圏のテロ懸念はそれほど高くありません。
■景気悪化 ⇒ ユーロ圏の経済指標に注意が必要です。...など

 

◆ユーロ(EUR)の特徴は?
ユーロには、次のような特徴があります。

 

■比較的基調が変わりやすいので、長期にポジションを保有する場合には、レバレッジを低くすることが望ましいです。
■米ドルへの懸念が生じた際には、資金逃避先となることが多いです。
■英国以外のほとんどの欧州各国が使用しています。

 

なお、ユーロはヨーロッパの基軸通貨的な存在であり、米ドルに次ぐ影響力を持った通貨です。

 

ユーロでは、ユーロ圏の経済情勢と金利動向に注目する必要がありますが、他の通貨に地政学的リスクが存在する時期は、買いのチャンスといえます。

英国ポンドの特徴は?

英国ポンド(GBP)は、高金利通貨の1つであり、スワップポイントの高い通貨ですが、市場規模が小さいため、値動きの激しい通貨としても有名です。

 

英国ポンドは、かつて世界の基軸通貨だったことから、かつてほどの力はなくなったとはいえ、英国は現在でも世界の金融センターとして、重要な地位にあります。

 

また、最近は、原油高を背景として注目されている「イスラム金融」を積極的に導入し、金融市場の活性化を図っています。

 

なお、ポンドの金利の高さは魅力的ではありますが、価格が乱高下しやすいことやテロなどの地学的リスクには注意が必要です。

 

◆英国のユーロ導入はどうなっているのですか?
英国は、現在、EU加盟国であるのですが、独自通貨として英国ポンドを維持している状態です。

 

これは、主としてユーロ導入に対する世論の支持が得られなかったからとされていますが、その結果として、英国は独自の金融政策を実施できる環境になっていることも事実であり、これがまた英国にユーロ導入を踏みとどまらせる要因にもなっているようです。

 

今後、金利政策とともに、ユーロ導入時期がくるのかどうかは重要なポイントとなります。

 

◆英国の経済状況と政策金利
英国経済は、1990年代後半からほぼ堅調に推移し、平均して2%台の成長を続けていました。

 

しかしながら、2006年半ば頃から失業率が5%台で高止まりを続けるなど、徐々に減速の兆しもみられるようになっています。

 

また、政策金利に関しては、2008年7月には5.0%となっており、景気減速懸念から一時期利下げを行いましたが、基本的にイングランド銀行(BOE)は、インフレ重視の路線をとっていることから、高金利になりやすいといえます。

ポンド/円のリスクとは?

英国ポンドというのは、市場規模が小さいこともあり、値動きが激しい通貨としても有名です。

 

例えば、2007年から2008年初旬にかけてのポンド/円の値動きが最も上昇した時は、およそ247円でしたが、2008年の3月下旬には、一時期198円前後まで下落と、その差およそ50円にもなりました。

 

ちなみに、この間、ドル/円の値幅はおよそ23円、ユーロ/円はおよそ10円ですから、非常に値動きが大きいということがわかると思います。

 

また、1日の値動きが1円以上という日も比較的多いということも頭に入れておく必要があります。

 

さらに、英ポンドは、一般の人にはユーロや豪ドルよりも情報が入りにくいという事情もありますので、そういった意味では、売買リスクが高い通貨といえるのかもしれません。

 

◆ポンド/円取引の注意点は?
ポンド/円の取引に際して、スワップポイントの高さにひかれる方もいらっしゃるかもしれませんが、ポンド/円の証拠金は、他の通貨の倍近く必要となりますので、その辺もよく吟味した上で売買するようにしたいところです。

 

◆英国ポンドの上昇要因はどのようなものですか?
英国ポンドの上昇要因としては、次のようなものがあります。

 

■原油価格の上昇 ⇒ 産油国であるからです。
■各種経済指標の好転
■政策金利の引き上げ...など

 

◆英国ポンドの下落要因はどのようなものですか?
英国ポンドの下落要因としては、次のようなものがあります。

 

■中東情勢の悪化
■テロ懸念
■GDP等の主要経済指標の悪化...など

 

◆英国ポンドの特徴は?
英国ポンドには、次のような特徴があります。

 

■値動きが激しい
■インフレ重視路線の政策 ⇒ 高金利になりやすい土壌があるためです。
■政策金利が高い

 

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米ドル/円はどのような通貨ペアですか?

米ドル/円は、日本円をベースに取引している以上は、まずはじめに意識したい通貨ペアです。

 

なので、米ドル/円が自分にとリ相性が悪くて儲けにくいといった場合でも、必ずチェックする必要があります。

 

また、米ドル/円は、日本国内では言うまでもありませんが、最もメジャーな基本中の基本の通貨ペアですから、為替相場全体の雰囲気を掴むためにも有効です。

 

◆米ドル/円がメインの人は有利?
FX初心者の方の多くがこの通貨ペアから始めるようですが、米ドル/円がメインの通貨ペアですと、情報が入ってきやすいという点で有利です。

 

なお、日本にとってもアメリカの経済指標などの情報は重要視されていますので、それに関するニュースはいち早くメディアでも取り上げられやすいです。

 

よって、日米両国の金融政策に目を向けているだけでも、値動きの特徴は捉えられやすいと思われます。

 

◆米ドル/円の特徴は?
米ドル/円の特徴としては、次のようなものがあげられます。

 

■世界でも2番目に取引量の多い通貨ペアです。
■日本の政治経済動向が与える影響も大きいです。
■世界の基軸通貨です。
■アメリカの経済指数、要人発言などの情報が入ってきやすいといえます。そのため乱高下の傾向もあります。
■アメリカの金利政策がダイレクトに反映されます。

ユーロ/円はどのような通貨ペアですか?

ユーロ/円は、FXトレーダーの中で米ドル/円の次にポピュラーな通貨ペアです。

 

その最大の理由は、ユーロが米ドルに次ぐ主要通貨であるからですが、円に対して比較的読みやすい通貨であることも関係しています。

 

トレンドがはっきりしているかどうかというのは、その時期にもよりますが、中長期のトレンドが明確になると、その後のレートはかなり読みやすくなります。

 

ちなみに、米ドルと日本円がともに下落している場合には、ユーロは上昇する傾向が高いです。

 

よって、FXを始めてまだ間もなく、米ドル/円が膠着状態にあって戦略が立てにくいというような場合は、ユーロ/円の動向もチェックしてみることをお勧めします。

 

◆短期スタンスでユーロ/円はどうですか?
トレンドが比較的明確に出やすいということは、当然短期スタンスでも有利に働きます。これは、大きなトレンドの中で、その時々の小さなトレンドも読みやすくなるからです。

 

◆ユーロ/円の特徴は?
ユーロ/円の特徴としては、次のようなものがあげられます。

 

■ドイツ、フランスなどEU主要国の経済動向の影響を受けやすい。
■値動きがわかりやすく、チャートもきれいで非常にトレンドを掴みやすい。
■ドルと円が売られると、ユーロが買われる局面がある。
■米ドル、日本円と比較すると、ユーロの地位が高まっている。

 

◆米ドル/円・ユーロ/円・ユーロ/ドルの値動き
米ドル/円・ユーロ/円・ユーロ/ドルの3つの主要通貨ペアが、すべて似た動きになることはまずありませんので、米ドル/円・ユーロ/円・ユーロ/ドルの3つの通貨ペアをおさえておけば、どの投資タイミングでも儲けやすくなるといえます。

 

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