フロー指標とストック指標〜/経済指標の速報値と確定値...

フェイバーとは?

フェイバーというのは、保持しているポジションを現在のマーケット・レートで評価した場合に、利益となる状態のことをいいます。

 

ちなみに、このフェイバーというのは、あくまでも評価損益の状況を示すものです。

 

◆Open、Closeとは?
Openというのは、市場の始値、寄付きのことをいい、Closeというのは、市場の終値、引け値のことをいいます。

為替レートとは?

為替レートというのは、2つの通貨の交換比率のことをいいます。具体的には、為替レートが1ドル=100円の場合には、100円を支払うと1ドルを入手することができます。

 

◆ECBとは?
ECB(European Central Bank)というのは、欧州中央銀行のことです。1999年のユーロ発足に伴い、1998年新たにユーロ圏の中央銀行として設立されました。

 

◆フロー指標とストック指標とは?
経済指標というのは、次の2つに分かれます。

 

■フロー指標
・フロー(流れる)という言葉通り、ある一定の期間に生産されたモノやサービスの量のことで、フロー系経済指標としては、GDP、農業産出額、機械受注額、エネルギー消費量などがあります。

 

■ストック指標
・ストックとは、ある時間内に貯蔵された量のことで、ストック系経済指標としては、国債残高、民間企業資本ストックなどがあります。

 

なお、米国やユーロ圏のように、経済規模が大きくなった地域では、成長率が低いのは当然といえます。

 

逆に、例えばアフリカ大陸の小国のGDPが異常に高くても、それほど注目されませんが、これは、もともと経済規模が小さいからです。

 

経済指標は、こうしたことに注目して読んでいかないと、ただ数字に翻弄されてしまうことになりかねません。

 

フロー指標とストック指標の双方を眺めて、バランスを保ちながら投資の判断基準にすることがコツになります。

 

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ファンダメンタル分析とは?

ファンダメンタルというのは、経済成長率やインフレ率、貿易収支などで表される経済的要因のことをいいます。

 

また、ファンダメンタル分析とは、このような経済的要因の分析を通じて為替レートの方向性を探る方法のことをいいます。

 

◆アゲインストとは?
アゲインストというのは、保持しているポジションを現在のマーケット・レートで評価した場合に、損失となる状態のことをいいます。

 

◆事前予想が重要
経済指標というのは、数値、指数、%など、様々な形で発表されますが、どのような形式であっても、事前予想を見ておくことが重要です。

 

つまり、ある経済指標が発表された時に、比較対象として「事前予想はどうだったのか?」と考えることが大切になります。

 

これは、たとえ良い数値が出たとしても、事前予想と同程度であれば、好材料が出尽くしたという判断から、通貨の下落要因にもなるからです。

 

また、悪材料が出たとしても、事前予想と同程度であれば、悪材料が出尽くした→下げ止まったのだから今度は上昇するという判断から、反対に通貨が買われることもよくあることです。

 

なので、まずは「前月比」「前年同期比」という比較対象を知っておくとよいと思います。

 

◆「前月比」と「前年同期比」について
経済指標では、多くは「前月比」が用いられますが、季節性などがある経済指標では、「前年同期比」が使われたりします。

 

なお、季節性というのは、時期による通貨の価格変動要因のことで、季節性を計算に入れた「季節調整値」というものを使うと、前月の数値との比較も可能になります。

経済指標はどのように発表されるのですか?

次のようなものが発表されます。

 

■原数値
・これは、調整や加工が施されていないデータのことです。
・例えば、リンゴの価格が1個100円だとすると、100円が原数値ということになります。時計が10万円であれば、10万円が原数値です。

 

■指数
・これは、他のデータとの比較を前提に、ある基準に対する比率で表されたデータのことです。
・例えば、昨年のリンゴが100円で今年が200円になり、時計が10万円から20万円になった場合、上昇した価格はそれぞれ100円、10万円と差はありますが、比率を算出した指数では、両方とも200(2倍)となります。

 

■季節調整値
・これは、データから季節変動率を取り除いた数値です。
・ガソリンや灯油、ビールやチョコレートなど、経済活動には、慣例や天候などによって価格変動に季節的な規則性がありますが、それらを調整した数値のことです。

 

◆どのような意味で使われるのですか?
それぞれ次のような意味です。

 

■先行指数 ⇒ 先行して動くもので、「景気」の先行きの予兆を示します。
■一致指数 ⇒ 一致して動くもので、「景気」の現状を示します。
■遅行指数 ⇒ 遅れて動くもので、少し前の「景気」の状態を示します。

 

◆情報はインパクトが重要
情報を取り扱う上で重要なのは、相場に対するインパクトです。

 

前月比や季節調整値と比較して、相場が驚くような材料であれば価格は上下しますが、予想通りであれば、まったく反応しないこともありますので注意が必要です。

GDPとはどのようなものですか?

GDP(gross domestic product:国内総生産)は、国内で生産されたモノやサービスの価値のことをいい、その発表は相場に大きな影響を与えます。

 

また、相場への影響が大きいのは、GDPの数値がその国の「景気動向」を直接的にイメージさせるからです。

 

◆GDP発表後のシナリオは?
基本的なシナリオとしては、次のようなシンプルなものです。

 

■GDP成長率が高い ⇒ 景気が良い ⇒ 通貨上昇
■GDP成長率が低い ⇒ 景気が悪い ⇒ 通貨下落

 

◆GDPから金利動向を予想する
GDPからは副次的に「金利動向」の予想も立てることができます。

 

具体的には、GDPが悪く、その国の今後の経済の悪化が予想される場合は、金利の下落シナリオが作られ、その国の通貨の下落を予想できたりします。

 

◆基本シナリオについて
基本的には、次のようなシナリオになります。

 

■GDP上昇
⇒ 金融政策の引き締め ⇒ 金利の上昇 ⇒ 通貨高 ⇒ 株式市場に外貨流入 ⇒ 通貨高

 

■GDP下落
⇒ 金融政策の緩和 ⇒ 金利の下落 ⇒ 通貨安 ⇒ 株式市場から外貨流出 ⇒ 通貨安

 

◆GDPのチェックポイントは?
GDPの発表の際には、次のような点に注意します。

 

■速報値に注目します。
■年4回発表されますが、調査期間ともにタイムラグがあるので、そこまで速報性は高くありません。
■速報値と確定値に差が出たときには要注意です。
■長期的に相場に影響を与えることはありませんので、短期的な材料と考えます。

 

◆日本のGDPが良い場合の対処法は?
もし日本のGDPが良ければ、円買いドル売りが短期的に先行すると予測して、まずはその流れに乗ります。

 

そして、短期的なテクニカル分析を使って、下落が始まると思われるポイントで売ります。なお、さらに、そこえ新たに売り建てると、利益獲得チャンスが広がります。

 

◆GDPはいつ発表されるのですか?
GDPの調査の対象となるのは直前の3か月前であることから、GDPは4半期ごとに発表されます。また、米国などの発表は、「速報値」「改定値」「確定値」に分かれます。

 

このうち経済学的には、「確定値」が最も重要なのですが、相場的には「速報値」が最もインパクトを与えます。

 

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「速報値」と「確定値」について

「速報値」と「確定値」は、通常それほど誤差はありませんが、過度に上方・下方修正された際には、再度相場にインパクトを与えると考えられますので、注意が必要になります。

 

ただし、実際問題としては、GDP成長率と為替相場を中長期的な視点で眺めますと、完全に関連性があるとは言い切れません。

 

なので、中長期的というよりも、速報値が発表された時の短期的なインパクトを重要視する方がよいと思います。

 

◆景況感指数とはどのような指標ですか?
景況感指数というのは、設備投資計画や景気に対する感覚をヒアリングした指標のことをいいます。

 

◆景況感指数のシナリオは?
主に次のような動きになります。

 

■景況感が好調のケース ⇒ 株式市場に外貨流入 ⇒ 通貨高
■景況感が悪化のケース ⇒ 株式市場に外貨流出 ⇒ 通貨安

 

◆景況感指数のチェックポイントは?
景況感指数には、次の点に注意しておくとよいと思われます。

 

■一番マーケットが注目するのは「業況判断DI」であり、これは速報性に長けていることから、短期的な起爆剤になります。
■50%以上で景気上昇、50%ちょうどで景気変わらず、50%以下で景気悪化と判断できます。

 

◆米国の景況感指数で注目されるのは?
景況感指数というのは、景気の先行きに対して、人々がどのように思っているのかということを指数化したものです。米国の指標として注目される景況感系指数としては、次の2つがあります。

 

■コンファレンス・ボード消費者信頼感指数 ⇒ 信頼性の高い政府調査の公的な指標です。
■ミシガン大学消費者景況感指数 ⇒ ミシガン大学が実施する為替市場に対して影響力の強い指標です。

 

なお、日本では、「日銀短観」がこれに該当します。

貿易収支とはどのような指標ですか?

貿易収支というのは、輸出額から輸入額を差し引いたものをいい、貿易における利益がどの程度なのかを測る数値として注目される指標です。なお、貿易収支には、次の3項目があります。

 

■貿易・サービス収支 ⇒ 例えば、自動車やパソコンなどの輸出入や旅行などをはじめとして、通信、建設、保険、金融関係などが含まれます。
■所得収支
■経常移転収支

 

◆貿易収支を見る上でのポイントは?
貿易収支を見る際には、次のようなシナリオを考えるようにします。

 

■貿易黒字拡大のケース 
・その国の経済が好調 ⇒ 株式市場に外資流入 ⇒ 通貨高

 

■貿易赤字拡大のケース
・その国の経済が不調 ⇒ 株式市場に外資流出 ⇒ 通貨安

 

◆米国の貿易赤字について
米国の貿易赤字がしばしば取り上げられますが、これについては今に始まったことではありませんので、単に赤字になったというだけでは相場への影響はほとんどありません。

 

よって、事前予想との比較によって、相場へのインパクトを測るようにしたいところです。

 

◆貿易収支はどのように捉えたらよいのですか?
貿易収支というのは、わかりやすく言うと、「その国が貿易でどれだけ儲けているのか」という指標です。

 

貿易収支が黒字であれば、単純にその国は景気がいいと判断され、通貨が買われますが、輸出額が黒字の場合には、市場は次のように捉えます。

 

⇒ 日本の企業が国内で製品を作り、米国に輸出してドルを得る。
     ↓
⇒ 日本企業は従業員の給料や製品を生成するためのコストなどを、日本円で支払う必要がある。
     ↓
⇒ ドルを円に換金する必要があり、総体的に円高ドル安になるのではないか?

雇用統計とはどのような指標ですか?

雇用統計というのは、各国の雇用状況を数値化した経済統計のことをいうのですが、為替市場では、特に米国の雇用統計が注目されています。

 

米国のGDPは、世界のおよそ30%を占めており、そのうちのおよそ70%が個人消費となっています(2008年時点)。つまり、米国の雇用の悪化は、次のような流れを作り出すのです。

 

⇒ 米国の個人消費の悪化 ⇒ 景気減速 ⇒ 世界経済の減速 ⇒ 投資家のリスク許容度の悪化

 

◆雇用統計の注目ポイントは?
雇用統計は、失業率や製造業就業者数など10数項目に分かれているのですが、その中でも「非農業部門雇用者数」は、短期的に意識されます。

 

また、長期的には、失業率が注目されます。

 

<非農業部門雇用者数と失業率について>
■非農業部門雇用者数・・・農業以外で働く人の数
■失業率・・・労働人口に占める失業者の割合

 

◆雇用統計と通貨との関係は?
次のようになっています。

 

■雇用状況が好調 ⇒ 景気の好調さを印象付ける → 通貨高
■雇用状況が悪化 ⇒ 景気の悪さを印象付ける → 通貨安

 

◆非農業部門雇用者数とはどのような指標ですか?
雇用統計の項目中の「非農業部門雇用者数」というのは、その名の通り、農業以外の部門に属する事業者の給与支払い帳簿を元に雇用者数を統計したもので、前月比が基本になります。

 

よって、投資戦略としては、事前予想と見比べながら、短期的な上昇・下落を予想し、数十分から数日のスパンで取引を終了させるのが妥当と思われます。

失業率にはタイムラグがある

非農業部門雇用者数よりも失業率の方がわかりやすいと思う人もいるかもしれませんが、実は、景気が悪化してもすぐに解雇される人というのは少ないので、解雇→失業という流れにはタイムラグがあり、短期的な材料にはならないのです。

 

よって、失業率は、どちらかといえば、その国の金融政策に影響を及ぼしますので、失業率が増えると、金利を含む経済政策の変更があるのではないか?と考えてみる方が得策といえます。

 

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