要人発言と投資戦略〜/差益狙いなのかスワップ派なのか...

要人発言には意図がある

要人発言というのは、何らかの意図を持って行われる場合もあります。

 

例えば、ドル安基調の時に、米国の要人が「強いドルを支持する」とか「最近のドル安は行き過ぎである」などと発言したり、為替介入(ドル買い介入)の可能性を示唆するような発言を行うことがあるからです。

 

こうしたことは、米国だけでなく、自国通貨が極端に買われたり、売られたりした場合には、各国の要人がこのような発言をするのは決して珍しいことではありません。

 

日本でも同様に、円高傾向が続けば、「急激な円高には対処する準備がある」とか「急激に為替レートが変化するのは良いことではない」などといって、要人たちが発言しています。

要人発言と実際の方策

要人発言の内容については様々ですが、この発言によって実際に具体的な方策が打ち出されるわけではありません。

 

むしろ、発言した時点では、その発言は自国通貨の為替レートの行き過ぎに対する牽制を意図する場合が多いからです。

 

しかしながら、当然、為替レートの行き過ぎが続くのであれば、具体的な方策を打ち出す可能性もあります。

 

つまり、市場関係者は、そうしたことも見越した上で、要人発言の裏にある真の意図を汲み取り、売買の判断材料とするのです。

 

なお、各国の要人発言は、各国首脳はもとより、FRB議長や日銀総裁など、地位が高い人物の発言ほど、相場への影響が強くなりやすいといえます。

 

◆要人発言にはどのようなものがありますか?
次のようなイベント前後の要人発言については、特に注意したいところです。

 

■FOMC(米連邦公開市場委員会) ⇒ ベージュブック発表時にも注意が必要です。
■米雇用統計発表
■米消費者物価指数
■日銀短観発表
■日銀金融政策会合 ⇒ 特に「量的緩和解除」に関する発言には注意が必要です。
■景気動向指数発表
■各国の政策金利発表
■G7・APECなどの国際会議 ⇒ 特に米ドル、ユーロ、豪ドル、NZドルに注意が必要です。

 

◆中央銀行総裁の発言のポイントは?
中央銀行総裁(議長)の発言のポイントは、次のようなものです。

 

■景気が改善しているかどうか、またその進み具合はどうか
■物価に関する発言 ⇒ インフレ懸念があるかどうか
■雇用状況 ⇒ 賃金水準や求人数など
■原油相場の影響

 

なお、中国人民元に関する米国要人や中国要人の発言にも注意が必要です。具体的には、人民元改革が示唆されれば人民元高・円高が生じやすいです。

 

◆量的緩和とはどのようなものですか?
量的緩和というのは、金融緩和政策のことで、日本銀行当座預金残高の目標額により金融市場調節を行います。

 

なお、日銀の当座預金の金額が多くなるほど、金融緩和が行われることになります。

 

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投資戦略の必要性とは?

FXは、ただ漫然と取引しているだけでは運任せの単なるバクチになってしまいます。

 

もちろんFXはバクチではなく、さまざまな要素を加味しながら利益を狙う投資ですから、投資戦略、あるいは投資スタンスの重要性を認識することが大切です。

 

例えば、FXをスワップポイントをコツコツ貯めて地道に稼ぐ投資として捉えるのか、あるいはあくまでも為替差益を狙うものと認識しているのかによっても、取るべき投資行動は変わってくるからです。

 

よって、FXでは、自分の投資スタンスがどのようなものであるのかということを、あらかじめはっきりさせておき、それを貫く姿勢が必要になります。

 

もちろん状況の急変に応じた戦略の練り直しも重要ですが、基本戦略があやふやですと、何度も戦略の変更をせざるを得なくなり、それではトータルで勝つのは難しくなりますので注意が必要です。

 

◆投資期間を設定する
投資期間の設定も、重要戦略の1つです。具体的には、余裕資金でのんびりと長期運用するのであれば、高いリターンを望まない代わりに、比較的リスクを低く抑えることができます。

 

一方、デイトレやスキャルピングのような超短期スパンで勝負をかけるのであれば、相対的にハイリスク・ハイリターンにならざるを得ませんので、そのためには、超短期売買のコツを重点的に会得しておく必要があります。

 

◆超短期売買スタンスの投資家が陥りやすいミスとは?
超短期売買がもともとの戦略であったはずなのに、含み損をかかえて損切りができず、泣く泣く長期スタンスに変更する、というケースもよくありがちです。

 

このような場合は、超短期で戦績が上がらない時点で損切りし、戦略を見つめ直す必要があったものと思われます。

 

◆差益狙いなのかスワップ派なのかをはっきりさせる
FX投資家の中でも、実は自分が差益狙いなのかスワップ派なのかを明確に自覚している人というのは、意外に少ないようです。

 

なので、自分が差益狙いだと考えていても、つい高金利通貨のスワップポイントに目がいってしまい、投資行動の軸がぶれてしますというケースが多く見られるのです。

 

自分が為替差益狙いのスタンスであると決めたのであれば、いくら高金利通貨のスワップが魅力的に思えてもそこに目を向けるべきではありません。

 

投資スタンスの軸がぶれ、売買に悪い影響を与えかねないからです。よって、FX初心者の方は、その辺のところを明確にさせておく必要があります。

スワップ狙いは初心者向け?

スワップ派に関しては、のんびりコツコツ稼げるので初心者にお勧め、といった論調もありますが、実際にはスワップ狙いというのはそれほど簡単なものではありません。

 

これは、どんなにスワップポイントを貯め込んだとしても、レートが急変すれば、それがすべて吹き飛ぶくらいの含み損を抱える可能性があるからです。

 

よって、それを防ぐには、事前に緻密な損切りラインを設定し、どのようなことがあってもそれを断行する意志が必要になります。たとえスワップ狙いであったとしても、放置は絶対厳禁です。

 

◆スワップ狙いの投資家が陥りやすいミスとは?
長期のスワップ狙いであるのに、超短期の視野でしかレートを見ず、レバレッジをあまりに高く設定するのはナンセンスです。

 

このようなミスは、FXを始める以前に、その投資家自身のFX投資戦略がはっきりしていないことから生じます。

 

例えば、よくありがちな間違いとしては、スワップポイント狙いで高金利通貨の買いポジションを取ったのに、意に反してレートが反対に動いたために、急遽、為替差益狙いに変更するような行動です。

 

しかしながら、このような消極的な戦略転換とういのは、往々にして裏目に出ることが多いのも事実です。

 

よって、スワップポイント狙いが自分の戦略だと初めに決めたのであれば、レートが読みと大きく逆に動いた時点で早めに損切りしてポジションをいったんなくし、戦略を練り直すのが良いと思われます。

自分のタイムスパンを明確に

FXでは、自分がどのタイムスパンで利益を狙おうとしているのか、つまり、投資期間を明確にしておくことが重要です。

 

また、タイムスパンを自分の都合で決定できるというのは、個人投資家にしかないメリットでもあるのです。

 

というのは、為替ディーラーの場合には、ある定められた期間内に一定の利益を出すことが義務付けられているからです。

 

もちろんディーラーのもとに集まってくる情報の質や鮮度というのは、一般投資家がかなうようなものではありませんが、投資期間に縛られないというのは、プロも羨む個人投資家にしかない特権なのです。

 

◆投資期間の明確化を武器とするには?
一般投資家の場合には、相場トレンドが曖昧で儲けづらい状況の時は、仮に休んだとしても誰に文句をいわれるわけではありません。

 

その反対に、ここぞというタイミングでは、一気に勝負をかけることができます。この強みを最大限に活かす投資戦略のひとつとして、投資期間の明確化が強力な武器となり得るのです。

 

◆どのように投資スタンスを決めればよいのですか?
どの投資期間で勝負をすればよいのかということは、それほど難しい問題ではありません。要するに、各投資家が、自分にとって最適と思えるスタンスを選べばよいからです。

 

FXにおける投資期間は、デイトレのような超短期から、中期、長期に至るまで幅広く設定されています。

 

そして、自分がどの期間を設定すればよいのかについては、投資家それぞれの次のような属性によって必然的に決まってくると思われます。

 

■年齢 ■職業
■資産 ■とれるリスク...など

 

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長期スタンスの戦略はどのように立てたらよいですか?

FXで長期スタンスといった場合には、長くても数年となりますので、過去数十年のスパンにおける為替相場から考えることになります。

 

よって、長期の戦略としては、取引対象の国と通貨について徹底的に調べ、よほどのことがない限りは、買いか売りかを簡単に変えないようにするべきといえます。

 

◆今後の具体的な長期戦略は?
1071年に変動相場制が取り入れられる以前は、1ドル=360円の固定相場でした。

 

これを30数年という超長期スパンで見ますと、成長過程にあった日本の通貨の価値は、驚くべき速さで上昇し続けていたことになります。

 

対米ドルでいえば、1990年8月を最後に、1ドル=150円以上になったことは一度もありません。

 

最近では、2008年3月に1ドル=100円を13年ぶりに割り込み、その年の10月に再度100円をつけると、あっという間に90円を割り込みました。

 

このようなことから考えられることは、経済的に成熟した日本の円が、アメリカのような同じ成熟国通貨に対して、極端な値動きをすることは考えにくいということです。

 

つまり、今後FXトレードを数年スパンで行っていくつもりの人は、かつての日本のように高度成長期にある新興諸国通貨と長く付き合っていく方が、大きく儲けるという意味では可能性があるということです。

中期スタンスの戦略はどのように立てたらよいですか?

どの程度の期間の投資を中期スタンスというのかについては明確ではありませんが、一般的には、数週間から1年程度のことを指す場合が多いです。

 

そして、投資家ごとに投資に割ける時間や環境はさまざまですから、一概にはいえませんが、この中期スタンスという投資期間が最も戦略立てたFX投資に向いていると思われます。

 

というのは、FXで儲けるためには、何よりもまず為替相場のトレンドを認識することが重要であり、そのトレンドに乗って売買することが勝利への近道だからです。

 

具体的な売買方法ですが、買いでも売りでもトレンドに乗り、適切なタイミングで決済することが重要ですが、それに必要となるのが、チャート活用によるテクニカル分析になります。

 

つまり、中期スタンスで臨むには、チャートの有効活用が欠かせないわけですが、これは言い換えれば、チャートによるテクニカル分析さえしっかり押さえれば、最も安定して収益を上げやすいということがいえます。

 

◆短期スタンスの戦略どのように立てたらよいですか?
短期スタンスの定義にも明確なものはないのですが、一般的には、デイトレから数日間で決済する取引ということになると思われます。

 

そして、トレンドの把握とそれに基づく売買という戦略については、中期のスタンスと同様です。ただし、そのトレンドのタイムスパンの取り方がより短くなります。

 

具体的には、例えば、同じ通貨ペアのチャートを見る場合でも、中期スタンスであれば過去数日から数か月の動きを重視しますが、短期の場合は、より直近の緻密なトレンドを把握する必要があります。

 

とはいえ、短期のみで勝負をかけるにしても、中期のトレンドを把握しておくことは必須です。

 

◆短期スタンスでも中期のトレンドが必要な理由は?
一口に為替相場トレンドと言っても、そこには「小さなトレンド」と「大きなトレンド」が存在しています。そして、小さなトレンドは、1日の中にも存在するのです。

 

例えば、レート上昇の波というのは数時間にわたり続くことが多いですが、スパンをもう少し長くとってみればその上昇も、より大きな下落の波での一時的な反発に過ぎないということもよくあります。

小さなトレンド→大きなトレンド

1日の中でも頻繁に発生する「小さなトレンド」というのは、ある程度集まるとより「大きなトレンド」に発展します。

 

わかりやすく言うと、この「小さなトレンド」にターゲットを狙って儲けを取りにいくのがデイトレ・超短期のスタンスということになります。

 

そして、この「大きなトレンド」に目を向けて売買するのが中長期のスタンスということになります。

 

よって、短期スタンスの場合でも、例えば5分足チャートだけを見て反応するのではなく、日足チャートなどでより大きなトレンドを常に把握しておくことが大切です。

 

◆短期スタンスの重要ポイントは?
短期スタンスでより重要視されるポイントとしては、次のようなことです。

 

■トレンドを見つけたら一気に勝負を仕掛け、早めに撤退する。
■損切りを徹底させる。
■コスト意識を高める。...など

 

なお、ここにおいても、チャート活用によるテクニカル分析は必須であり、短期だからといって、売買を直感や気分に頼ることはしてはいけません。

 

◆投資期間は総合的に判断する
FXトレードにおいては、まずは投資期間を明確にすることが基本になります。よって、次のようなことから、総合的に投資期間を判断します。

 

■FX取引における考え方
■振り分けられる資金
■FXにかけられる時間
■とれるリスク...など

長期スタンスとは?

長期スタンスの明確な定期はありませんが、長ければ数年単位で保有し続けることもあります。

 

また、高金利通貨国からスワップポイントを受け取り続ける方法が有効になりますが、レート急変には注意が必要になります。

 

◆中期スタンスとは?
数週間〜数か月の中期スタンスで考えるのであれば、明確なトレンドに乗りやすく、戦略も練りやすいです。

 

また、チャート活用やテクニカル分析が収益増に繋がりやすいですから、自分の得意通貨を作って集中的に利益を狙うのも一つの戦略です。

 

◆短期スタンスとは?
短期スタンスの場合は、数分ごとに売買を繰り返すスキャルピング、日をまたがずに決済するデイトレ、2〜3日から1週間程度のスイングごとに、小さなトレンドへの乗り方も変わってきます。

 

また、早めの撤退、損切りの順守、コスト意識の徹底を心がけるのは必須であり、短期で抱えた含み損を中長期に持ち越すのは論外です。

 

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