追加証拠金と仕掛け〜/日銀短観の数値と円高〜/米国経済指標と為替相場の変動...

証拠金とはどのようなものですか?

証拠金というのは、金融商品取引業者で取引を行う者が、業者に預入れる担保金のことをいいます。

 

なお、取引に必要となる証拠金については、業者や取引する銘柄、通貨ペアによってもことなります。

 

◆証拠金の返還義務について
この証拠金というのは、サービス等の対価ではないですから、証拠金を預かった金融商品取引業者は、顧客が預け入れた証拠金の返還を求めた場合には、評価損や手数料を差し引いて、直ちに返還する義務があります。

追加証拠金とはどのようなものですか?

追加証拠金というのは、相場の急変などで損失が膨らみ、預け入れた証拠金が最低必要額を下回る可能性が高まった場合に、顧客がポジションを維持するために追加で差し入れる証拠金のことをいいます。

 

この追加証拠金は、追証(おいしょう)とも呼ばれます。

 

◆追証を放置するとどうなりますか?
追証を差し入れないまま放置し、さらに損失が膨らんで、証拠金の最低必要額を割り込んでしまった場合には、そのポジションは、業者側でロスカット(強制決済)されることになります。

 

◆オーバーナイトポジションとはどのようなポジションですか?
オーバーナイトポジションというのは、翌日以降に持ち越されたポジションのことをいいます。また、ポジションを翌日以降に持ち越す場合の取引をオーバーナイト取引といいます。

 

なお、オーバーナイトポジションに対して、その日のうちに決済するポジションのことをデイライトポジションといいます。

 

◆仕掛けとはどのようなものですか?
仕掛けというのは、為替や株の相場で、新たに取引を行うことをいいます。わかりやすくいうと、売りや買いを「仕掛ける」という意味です。

 

また、仕掛けたポジションを手仕舞うことは、「仕切り」といいます。なおシステムトレードにおいては、売買モデルを構築する際には、仕掛けと仕切りのルールを定める必要があります。

 

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プライベート・エクイティ・ファンド(PEF)とは?

プライベート・エクイティ・ファンド(PEF)というのは、公開・上場していない企業の株式等に投資し、その企業の成長や再生の支援を行うことを通じて、株式価値を高め、その後の新規上場や第三者への売却を通じて利益を得ることを目的とする投資ファンドのことをいいます。

 

ちなみに、公開・上場していない企業の株式等のことをプライベート・エクイティ(PE)といいます。

 

◆バレルとは?
バレルというのは、石油の取引単位にも用いられていますが、ヤード・ポンド法による体積の単位で、およそ159リットルに該当します。

 

ちなみに、バレルとは、もともとはビールなどを入れる樽の意味を持つ英語なのですが、これは、かつて、米国で石油を樽に詰めて運んでいたときの名残で、現在も石油の単位として使用されています。

 

◆FOMCとは?
FOMC(Federal Reserve Open Market Committee)というのは、米連邦公開市場委員会のことです。このFOMCは、米国の政策金利であるFFレートの決定機関として有名です。

日銀短観とはどのようなものですか?

日銀短観というのは、正式には「企業短期経済観測調査」といいますが、これは、日本銀行が、国内企業の活動や景気の実態を把握するために四半期※ごとに行う統計調査のことをいいます。

 

この日銀短観は、日本円に関する重要な材料となりますので、注目度も高いものとなっています。なお、海外では、TANKANと呼ばれています。

 

※1年を4等分した期間=3か月のことです。

 

◆日銀短観の調査内容とはどのようなものですか?
日銀短観の調査内容は、次のように企業活動全般にわたります。

 

■業況等の現況 ■先行きに関する判断
■事業計画に関する実績・予測...など

 

◆日銀短観の数値と円高との関係
日銀短観が良い数値であれば、基本的には円買い(円高)のサインとなります。

 

◆日銀短観で注目されるものは?
日銀短観で注目されるのは、企業の景況感を表す業況判断指数になりますが、この業況判断指数にもDI(Diffusion Index)が用いられます。

 

具体的な調査方法ですが、この調査は、企業に景況判断を「良い」「さほど良くない」「悪い」の3段階で尋ね、「良い」の回答比率から「悪い」の比率を差し引いたもので、3か月先の見通しも合わせて調査されます。

 

例えば、100社に業況判断を尋ねる調査を行った結果が、次のようなものだったとします。

 

■良い → 50社
■さほど良くない → 20社
■悪い → 30社

 

すると、それぞれが全体に占める割合は、良い(50%)、さほど良くない(20%)、悪い(30%)となります。

 

そこで、良い(50%)から悪い(30%)を差し引いた答えである「プラス20」が業況判断指数となります。

 

ちなみに、大企業製造業の業況判断指数は、2005年は、プラス10を大幅に超えて20程度となり、少なくとも大企業では景気回復が本格化していることを裏付けました。

 

しかしながら、2007年後半からサブプライム問題などが影響して、再び下げることとなっています。

株高になると円高?円安?

日経平均株価をはじめ、日本株の堅調は、基本的には円高要因になります。ただし、必ずしもそうとはいえない場合もありますので注意が必要です。

 

というのは、2005年後半に日経平均株価が好調を続けた時期は、円は対ドルや対ユーロなど主要通貨で続落したからです。

 

これは、海外投資家などが、株式を購入する際に、新たに円を調達するのではなく、超低金利で借り入れた円資金で取引している投資家が多かったからではないかといわれています。

 

つまり、日本はゼロ金利に近い状態でしたから、自国通貨をわざわざ円に転換するよりも、借りた方が安くつくと考えたということです。

 

このため、外国資金が円に転換されないまま株が買われ、株高であるのに、円安が進んだのです。

 

そのことによって、さらに国内の輸出関連株が上昇し、ますます株高と円安の傾向が強くなっていったのです。

 

よって、超低金利のときの日本円については、「株高=円高」とは必ずしもいえないということになります。

 

◆日本円関する重要指標は?
日銀短観や日経平均株価は、日本の経済指標の中でも特に重要なものですが、次のような経済指標も、日本円はもとより、他の通貨の相場を動かす要因となりますので、毎回、欠かさずチェックしたいところです。

 

■鉱工業生産 ■小売売上高 ■機械受注 ■失業率
■消費者物価指数...など

 

◆輸出関連株とはどのような株のことをいうのですか?
輸出関連株というのは、輸出による収益が占める割合の高い企業の株式のことをいいます。こうした輸出関連株には、自動車や家電、精密機械などのメーカーに多いです。

 

これとは反対に、電力会社や商社は、輸入に依存する収益の割合が高く、このような企業の株のことは「輸入関連株」といいます。

 

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米雇用統計の注目度は?

米雇用統計は、毎月第1金曜日に発表される経済指標ですが、円/ドルやユーロ/ドルなどのクロスドルを売買している投資家にとっては、絶対に注視しなければならない指標といえます。

 

この米雇用統計で、特に話題になるのは、非農業部門就業者数の増減なのですが、基本的には、非農業部門就業者数が事前予想よりも改善している場合には、ドルが買われる傾向にあります。

 

ただし、就業者数が減少していれば必ず相場が下落するというものでもありません。

 

というのは、その減少の度合いが事前予想よりもはるかに小さい場合には、あまり相場には影響しないからです。

 

◆米雇用統計発表日の相場の動きは?
おおむね米雇用統計発表日は、雇用統計(非農業部門就業者数)が事前予想よりも上回ると米ドルが上昇して引け、下回ると下落して引ける傾向にあるようです。

 

◆ADP雇用報告とはどのような指標ですか?
ADP雇用報告というのは、2006年より民間の会社が発表している労働指標で、こちらも注目度の高い指標の1つです。

 

◆新規失業保険申請件数とはどのような指標ですか?
新規失業保険申請件数というのは、毎週木曜日に出される数値で、これは文字通り新しく失業保険を申請した人の人数です。

 

基本的には、申請件数が増加すれば、失業者が増えたことになりますからドル安材料になり、反対に減少した場合にはドル高材料になります。

 

ただし、実際の雇用統計の結果とは異なる場合もありますので、過信は禁物です。

住宅着工件数とはどのような指標ですか?

住宅着工件数というのは、景気動向に敏感であり、家電などにも波及効果があるので、景気変動や個人消費動向を予測する上においても重要になります。

 

◆対米証券投資とはどのような指標ですか?
対米証券投資というのは、海外から米国証券へ投資された金額です。

 

この数値が高水準に維持されているということは、米国に資金が流れ込み、経常収支の赤字を埋めると考えられますので、ドルが買われる傾向にあります。

 

◆消費者信頼感指数とはどのような指標ですか?
消費者信頼感指数というのは、消費者に対してアンケート調査を行い、消費者のマインドを指数化したものをいいます。

 

基本的には、この数値が上昇したときにはドルが買われる傾向にあります。

 

また、小売売上高や個人支出などと同じ傾向が現れた場合には、変動幅に与える影響も大きくなる場合があります。

 

◆ISM指数とはどのような指標ですか?
ISM指数というのは、米供給管理公社(Institute Supply Management)が出している指標です。

 

ISM指数は、景気転換の先行指標となりますので、市場の注目度は非常に高いといえます。

 

◆小売売上高とはどのような指標ですか?
小売売上高というのは、個人消費の動向を見極めるのに有効な指標といえます。なお、自動車部門は上下動が大きいことから、それ以外の動向が重要視されています。

 

◆鉱工業生産とはどのような指標ですか?
鉱工業生産というのは、鉱工業部門の生産動向を指数化したものをいいます。景気実態を把握する際の先行指標として注目されます。

 

◆耐久財受注とはどのような指標ですか?
耐久財受注というのは、製造業の出荷・在庫・新規受注・受注残高を表す指標をいいます。

 

変動率の大きい航空機を除いた非国防資本財受注は、特に設備投資の先行指標として注目されます。

米国経済指標と為替相場の変動

米国経済指標は、市場の注目度が高いので、発表直後から反応が出やすいです。なお、日本時間の午後10時30分頃に発表される指標が多いです。

 

◆FRB議長の発言の注目度は?
FRB(米連邦準備理事会)の議長は、FOMC(米連邦公開市場委員会)が開催された後などに様々な発言を行うのですが、これが為替相場に影響を与える1つのイベントとなっています。

 

ちなみに、相場情報などでは、「FRB議長発言待ち」などといわれるくらいです。

 

◆FRB議長の発言で注目される内容は?
かつて、FOMCにおける利上げに関する発言では、「慎重なペースで超低金利政策を解除できる」の「慎重なペースで」という文言がいつ外れるのかということに注目が集まったことがありました。

 

FRB議長の発言というのは、これだけでなく、インフレ懸念を示す文言がないかとか、景気後退を示す文言がないかなど、様々に分析されます。

 

そして、「この文言が入ったから」とか「この文言が外されたから」というほんの1フレーズの変化でも相場が動くこともあるのです。

 

◆FRBとは?
FRB(The Federal Reserve Board)というのは、米連邦準備理事会のことであり、米国の中央銀行制度の最高意思決定機関をいいます。

 

◆相場への影響は?
米ドルと対極をなすユーロの中央銀行であるECB(欧州中央銀行)総裁の発言も、為替相場に影響を与えます。

 

米国はサブプライム問題により急激に利下げを行いましたが、ユーロ圏は、小幅ながら利上げ傾向を維持しています。

 

ただし、ユーロというのは、複数の国で流通していることもあって、常に微妙な舵取りを強いられており、ECB総裁の発言も二転三転することが比較的多いということは、知っておくとよいと思われます。

 

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