順張り型・逆張り型のテクニカル指標〜/一目均衡表の数値の意味...

テクニカル分析とはどのようなものですか?

テクニカル分析というのは、過去の価格や時間など、さまざまなデータに基づいてつくられた「テクニカル指標」を用いて、将来の相場動向を予測するものです。

 

テクニカル指標には、MACDやRSIなど色々とありますが、わかりやすくいうと、テクニカル指標は相場のナビゲーターのようなものだということができます。

 

そして、このテクニカル指標のタイプとしては、大別すると「順張り」が得意なタイプと、「逆張り」が得意なタイプに分かれます。

テクニカル指標のメリット・デメリット

テクニカル指標というのは、どれも絶対というものはありません。

 

テクニカル指標にはどれも得意な場面と不得意な場面とがあり、1つひとつでは不完全なので、いくつかを組み合わせて使用することで精度を高めます。

 

とはいえ、すべての指標を理解して、どの指標がどの場面で精度が高いのかとか、どの指標とどの指標が相性がいいのかなどを調べるには、膨大な時間がかかります。

 

よって、はじめのうちは、一般的によく知られているテクニカル指標で、相性のよいものを組み合わせて試してみるとよいと思われます。

 

◆順張り型のテクニカル指標とは?
順張り型のテクニカル指標は、いまのこの相場の流れについていくよう指示するタイプのものです。また、代表的なものとしては、次のようなものがあります。

 

■移動平均線 ■一目均衡表
■MACD...など

 

◆逆張り型のテクニカル指標とは?
逆張り型のテクニカル指標は、いまは上がり過ぎ(下がり過ぎ)であるから、その反対の売買行動を取るように指示するタイプのものです。

 

また、代表的なものとしては、次のようなものがあります。

 

■RSI ■ボリンジャーバンド ■ストキャスティクス
■移動平均乖離率...など

 

◆順張り型・逆張り型にはそれぞれどのような特徴がありますか?
それぞれのテクニカル指標の特徴は、次のようなものです。

 

<順張り型>
■上昇・下降トレンドの予兆を示唆する。
■初期の段階で、上昇・下降トレンドに乗ることができる。

 

<逆張り型>
■相場が反転する予兆を示唆する。
■ボックス相場で特に威力を発揮する。

 

◆順張りとは?
順張りというのは、上昇しているときに「買い」、下落しているときに「売る」という相場の流れに逆らわない売買行動のことをいいます。

 

例えば、1ドル=100円が105円の円安ドル高になるのを見て、この流れはまだ続くだろうと105円で円を売ってドルを買うのが順張りです。

 

◆逆張りとは?
逆張りというのは、上昇したら「売り」、下落したら「買い」というように、相場の流れに逆らった売買行動のことをいいます。

 

例えば、1ドル=105円が100円の円高ドル安になるのを見たときに、もうそろそろ円高の流れは終わり、これからは円安になるだろうと判断して、100円でドルを買うのが逆張りです。

 

スポンサーリンク

ボリンジャーバンドとはどのようなテクニカルですか?

ボリンジャーバンドというのは、ジョン・ボリンジャー氏が開発した、移動平均線を中心として、上下にバンド状に線を描くチャートです。

 

具体的には、中央の線は25日移動平均線で、移動平均線からの幅に標準偏差(σ=シグマ)※を用います。

 

また、移動平均線の1本上の線を1σ線、その上の線を2σ線、反対に移動平均線の1本下の線を−1σ線、その下の線を−2σ線と呼びます。

 

そして、この±1σの線から外に飛び出す確率はおよそ32%、±2σの線から外に飛び出す確率はおよそ4.5%とされています。

 

つまり、おおよそボリンジャーバンドの枠内(±2σ)に入るということです。

 

※標準偏差(σ=シグマ)というのは、平均値からの散らばり具合を示す指標のことです。

 

◆ボリンジャーバンドの使用方法は?
上記のように、±2σ線から飛び出す確率は、わずか5%しかないわけですから、もし飛び出した場合には「異常値」となりますから、通常は、バンドの一番下の線まで下落したら買いサイン、一番上の線まで上昇したら売りサインと判断します。

 

◆なぜ逆張りで用いないのですか?
ボリンジャーバンドを逆張りで使用する場合、例えば、上記のチャートで−2σに張付いたところを買いサインで買っていた場合には大変なことになっています。

 

そもそも標準偏差というのは、過去の一定期間をとり、その期間内はこの間に入っていたという意味であり、今後もそうなるという保証はまったくないのです。

 

ボリンジャーバンドは、過去25日のデータによって、この範囲に入るのが正規分布と考えているものであり、あくまでも短い期間をもとに未来を予測するものなので、必ずしも信頼性の高いものではないのです。

 

また、為替相場というのは、一方向へ動くとその方向へ継続して動く性質がありますから、ボリンジャーバンドは逆張りよりも、むしろ順張りで用いる方が精度が上がるといえます。

 

よって、ボリンジャーバンドの外側の線に張付きだしたら、トレンドが発生したのではないかと疑うようにするとよいと思われます。

 

◆標準偏差とは?
標準偏差というのは、データが平均値を中心にどのくらい散らばっているかを示すものです。

 

具体的には、過去数日間の値の変化を利用して、将来の変動範囲を予測するために使用される統計学のグラフです。

 

なお、通常は、中心地から±2σの標準偏差内に収まると考えられています。

 

◆ボリンジャーバンドとは?
ボリンジャーバンドというのは、中心線から外に向かって±1σ(1標準偏差)、±2σ(2標準偏差)の線がある、統計学を応用したチャートのことをいいます。

 

また、値が−1σから+1σの間に入る確率は68.3%、−2σから+2σの間に入る確率は95.5%と、±2σの外側に現在値がある場合の発生確率は4.5%しかなく、その異常値はいずれ正常な状態に戻るだろうと判断されます。

MACDとはどのようなテクニカルですか?

MACDというのは、日本語では「移動平均収束拡散法」といいますが、順張り系で、トレンドを追いかけるのが得意な指標といえます。

 

また、MACDは、移動平均を改良したものであり、MACDとMACDの移動平均線であるシグナルの2つの線から買いサインと売りサインを判断します。

 

◆MACDの仕組みは?
MACDは、「指数平滑移動平均(EMA)」をもとに算出されるのですが、わかりやすくいうと、短期の移動平均線と長期の移動平均線の乖離度合いを滑らかな曲線で表示し、その曲線の移動平均線との交差具合によって判断する仕組みになっています。

 

◆MACDの売買サインの読み方は?
MACDの売買サインについては、MACDが0ラインより上で、向きが上から下に向いてシグナルラインを下抜けたときは「売り」、逆に0ラインより下で、向きが下から上に向いてシグナルラインを上抜けたときは「買い」とみなします。

 

◆MACDは角度と深さも大切
MACDは、傾きが緩やかですとダマシにあいやすいです。なので、そういうときのサインは弱いと判断して、思い切った売り買いはしないで様子見とするのがよい思われます。

 

反対に、45度くらいの角度が急なクロスが出たときは強いサインとみなします。

 

また、MACDのチャートの右端にはメモリがあるのですが、この値が大きいほど値を上げた(下げた)後ということなので、発動で下がり(上がり)だすと勢いよく下がる(上がる)ことが多くあります。

 

つまり、上下の深いところでのサインほど大きな反落や反発が期待できるということです。よって、MACDでは、角度や深さも重要になります。

RSIとはどのような指標ですか?

RSIは、オシレーター系、すなわち逆張り系の指標であり、上昇と下降の2つを対比させた指標といえます。

 

また、RSIが50%以上の水準であれば、計算期間内の「値上がり幅」が「値下がり幅」よりも大きかったことを示唆し、50%以下の水準であれば、「値下がり幅」が「値上がり幅」よりも大きかったことを意味します。

 

さらに、急激な変化は修正されるという経験則より、20%以下で売られすぎ、80%超で買われすぎと判断されます。

 

◆オシレーター系はダマシが多い
一定の範囲内で動くもみ合い相場(レンジ相場)の時には、オシレーター系の指標が威力を発揮します。

 

しかしながら、ものすごい勢いで上昇したり、下落するトレンド相場では、誤ったサイン、つまりダマシにあってしまいますので注意が必要です。

 

例えば、ものすごい勢いの下落トレンドの時には、その途中でRSIが下限付近に張り付いたまま(強い買いサインを出し続けたまま)で、その後も下落し続けます。

 

反対に、ものすごい勢いの上昇トレンドの時には、その途中でRSIが上限付近に張り付いたまま(強い売りサインを出し続けたまま)で、その後も上昇し続けます。

 

よって、RSIはもともとは逆張り系の指標なのですが、トレンドが出た場合には、順張りの指標として活用するとよいと思われます。

 

つまり、80%を超えたら「買われすぎ」と判断するのではなく、高値圏にあるので、新規ポジションを持つ際には注意しよう程度に考えるとよいということです。

 

◆オシレーター系とはどのような指標ですか?
オシレーターというのは「振り子」の意味があります。オシレーター系の指標の動きは、振り子のようにある一定の範囲※を行ったり来たりすることからこのように呼ばれています。

 

また、基本的には「買われすぎ」「売られすぎ」を判断する指標なので、通常は逆張り系の指標として使われます。ちなみに、代表的なものとして、RSIやストキャスティクスなどがあります。

 

※指標によっては0〜100、あるいは−100〜+100があります。

 

スポンサーリンク

ダイバージェンスとはどのようなものですか?

ダイバージェンスというのは、RSIなどのオシレーター系指標で、指標の予測する相場の方向性と、実際の相場の動きが逆になる現象のことをいいます。

 

日本語では「逆行現象」といいます。具体的には、RSIは上昇(下降)しているのに、ローソク足は下降(上昇)している場合などがダイバージェンスに該当します。

 

ちなみに、このような場合は、どちらかというと、RSIなどのオシレーター系指標が示す方向にローソク足(価格)もつられて動く傾向が強いです。

 

◆オシレーターには注意が必要?
オシレーターというのは、わかりやすくいうと「買われすぎ」「売られすぎ」の状態を数値化したもので、その指標が上のゾーンに入れば「売りサイン」、下のゾーンに入れば「買いサイン」と判断します。

 

ただし、オシレーターは単独で使用するとダマシが多いですから、他の指標と併用して使用するのが一般的です。

 

特に、為替相場というのは、トレンドが発生するとどんどんその方向へ進む傾向がありますから、単独のサインを鵜呑みにすると痛い目にあいますので注意が必要です。

一目均衡表とは?

一目均衡表というのは、故細田悟一氏(ペンネーム:一目山人)が、東京新聞の前身である都新聞社の商況部部長時代に開発したテクニカル指標です。

 

細田氏は、私設の研究所を開設し、学生延べ2,000人、7年の歳月をかけてこの指標を開発し、昭和10年に都新聞紙上に「新東転換線」として発表しています。

 

具体的な内容としては、特定の時間枠の中での相場の動きとその中心価格を考慮して、将来の株価を予測しようというものです。

 

◆一目均衡表の名称の由来は?
一目山人は、相場を考える際には、売り手と買い手のどちらが勝っていて、どちらが負けているのかを知るだけで十分であると考えました。

 

そのうえで、相場は売り手と買い手の均衡が崩れた方向へ動くという意味と、相場の帰趨は一目瞭然という意味を加えて「一目均衡表」と名づけられたといわれています。

 

◆一目均衡表はトレンド・フォロー型のテクニカル指標
一目均衡表は、トレンド・フォロー型の投資スタイルに合ったテクニカル指標です。また、どこで相場に入り、どこで損切りすべきかということを判断するには大変便利な指標といえます。

 

なので、最近は、プロトレーダーから個人投資家まで、非常に多くの投資家がこの一目均衡表を見るようになっています。

 

これは、大口投資家の多くがその指標に従って売買しているということですから、皆が見ている指標としての役割を担っているともいえます。

 

◆一目均衡表の数値の意味は?
基準線や転換線などを計算するために「9」「26」「52」という数値を使用していますが、この理由については、「延べ2千人の学生を導引して研究した結果、一番相場と相性が良いから」ということのようです。

 

ただし、投資家にとっては、便利なツールを便利に利用して投資パフォーマンスを少しでも上げることが重要なので、ツールの中身まではそれほど突き詰めて考えなくてもよいように思います。

 

◆危険の回避とはどのような意味ですか?
一目均衡表を利用する際に重要なことは、相場を取りに行くことよりも、危険の回避にあります。

 

つまり、自分が危険な空間に入っていないということは、少なくともいま自分が保有しているポジションと相場のトレンドが合っているといえますから、あとは、そのトレンドが小さく終わるのか大きくなるかの違いで、これは一目均衡表を見ながら確認していけばよいのです。

 

ですから、もし自分のポジションが危険な空間に入ったのであれば、そのあとの動きがどうなったとしても、いったん逃げておくのがよいと思われます。

 

スポンサーリンク