日本、ポンド、ユーロ、スイス、オーストラリア、ニュージーランド、中国の特徴...

日本円にはどのような特徴がありますか?

円は日本人にとっては最もなじみの深い通貨ですが、世界的に見れば、マイナーカレンシー(非主要通貨)であるということは、覚えておきたいところです。

 

世界から見ると日本というのは、海外から原材料を輸入し、それを加工して売る、という加工貿易国の印象が非常に強い国です。

 

実際に、中国をはじめとしたアジア各国とのやりとりが多いことから、アジアで経済不安やテロ・内紛などが起こると、そういった悪影響に反応する通貨という側面を持っています。

 

また、近年は全世界的に低金利になっていますが、日本の金利は、2008年以降の金融危機以前からゼロ金利政策という、世界的に見たら異常な過去を持っています。

 

そのような意味では、円キャリートレード※が常に活発に行われており、恒常的に売られる傾向の強い通貨であるといえます。

 

※円を借りて、金利の高い国の通貨で運用することをいいます。

日本の産業界における注目材料は?

産業界では、今後は外需を中心とした需要喚起として、ハイブリッドカーやエコカーなどの開発に注目が高まりそうです。

 

また、工業用ロボットや繊細など、独自の技術輸出にも注目していきたいところです。

 

◆日本の特徴について
次のような特徴があります。

 

■主要産業 ⇒ 製造業、加工貿易、工業、技術、自動車、造船、鉄鋼、素材
■主要輸出品目 ⇒ 自動車、同部品、自動データ処理機器、同部品、コークス、ベアリング、集積回路
■主要輸入品目 ⇒ 鉄鉱石、アルミニウム、鶏肉、大豆、コーヒー豆、オレンジジュース、パルプ、タバコ葉、ニッケル、カソード
■主要貿易相手国 ⇒ アメリカ、EU諸国、中国、韓国、香港、台湾

 

◆日本の今後の注目点は?
次のような点が注目されます。

 

■世界的にも優位性を持っている電気自動車など、エコ関連技術
■密接な関係を持つ中国の動向
■円高是正の民主党政権の政治スタンス...など

 

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ポンドはどのような特徴を持った通貨ですか?

英国「ポンド」というのは、第二次世界大戦前までは、基軸通貨としてその存在感を示していました。しかしながら、戦後は国力の低下により米ドルにその座を奪われてしまっています。

 

現在では、米ドルとユーロに挟まれて、印象の薄い通貨になっています。

 

なお、円とポンドを直接交換する市場というのは、実際にはありませんので、円を持っている人がポンドを欲しい場合は、まず円をユーロやドルに換えてから、ポンドに交換するというプロセスをとることになります。

 

◆ポンドとユーロの関係は?
英国はユーロを導入するのかという議論については以前から取りざたされています。

 

ユーロを導入するということは、金融政策的に自分たちの主権をなくさざるを得ませんので、英国は気質上、そのようなことは嫌うのではないでしょうか。

 

◆ポンドの信用性は?
かつては、英国の長い歴史が通貨に信用を与えている面もあり、安定しているという印象があったのですが、近年は、信用収縮による住宅ローン市場の機能不全や投資マインドの低下が著しく、なかなか手を出しづらい通貨となっています。

 

しかしながら、ポンドはボラティリティ(価格変動率)が非常に高いので、短期間で大きな利益を上げることができる通貨であるともいえます。

英国の産業について

英国は、原油などエネルギー生産が盛んな国であり、その輸出高はGDPの1割を占めています。

 

よって、原油価格の上下により国益が増減しますので、ポンドの価格変動にも影響を及ぼしています。

 

◆英国の特徴について
次のような特徴があります。

 

■主要産業 ⇒ 航空機、電気機器、エレクトロニクス、化学、金属、石油、ガス、金融
■主要輸出品目 ⇒ 電気製品、自動車、石油・石油製品、薬品
■主要輸入品目 ⇒ 電気製品、自動車、機械類、石油製品
■主要貿易相手国 ⇒ ドイツ、アメリカ、フランス、オランダ

 

◆英国の今後の注目点は?
次のような点が注目されます。

 

■GDPの1割を占めるエネルギー生産の動向
■国有化した多数の金融機関の展望
■下落が著しい不動産関連の動向

どのような特徴を持った通貨ですか?

スイスは永世中立国という印象が強い国であり、また、スイスの憲法では以前まで、通貨価値の40%をゴールドで裏付けることが規定されていたことから、金との連動性が非常に強く、それがスイスフランに堅実なイメージを植え付けています。

 

こうした背景もあって、戦争やテロなどの有事の際には、米ドルに代わって「安定した通貨である」という印象のスイスフランが買われます。

 

つまり、スイスフランは、「逃避通貨」ということになります。

 

◆スイスの経済について
スイス経済は、ユーロ圏経済に依存しており、輸出はおよそ60%、輸入はおよそ80%が対EU諸国です。なので、スイス経済に直接的な問題がなくても、次のようなシナリオが考えられます。

 

⇒ 米国の悪化 → ユーロ圏の悪化 → スイス経済への悪影響

 

◆スイスフランと円との関係は?
スイスフランと円との取引では、双方とも金利差が少ない上に実需による取引が主流なので、値動きは小さいといえます。

 

◆スイスフランと銀行との関係について
スイスの二大銀行であるUBSとクレディ・スイスの動きは、通貨の値動きに関連しますので、チェックしておくとよいと思われます。

 

◆スイスの産業について
スイスの産業構造については、観光と精密機器などの輸出産業をチェックしておきたいところです。

 

また、輸出産業をメインにしている国家の場合、あまりに自国通貨が高くなるとマイナスの影響を及ぼしてきますので、あまりにスイスフランが高くなったときには、自律修正の動きがでてくるのではないか?と考えておくとよいと思います。

 

◆スイスの特徴について
次のような特徴があります。

 

■主要産業 ⇒ 機械、精密機器、金融、観光
■主要輸出品目 ⇒ 機械、精密機器、化学製品、金属
■主要輸入品目 ⇒ 機械、精密機器、化学製品、自動車
■主要貿易相手国 ⇒ ドイツ、イタリア、フランス、アメリカ

 

◆スイスについて今後注目する点は?
次のような点が注目されます。

 

■過度なフラン高を危惧するフラン高自律修正の動き
■関係の深いユーロ諸国の経済動向
■既存の観光産業や伸びしろのある精密機械関連事業

 

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オーストラリアはどのような特徴がありますか?

オーストラリアは、先進国の中では、非常に金利の高い国として有名です。

 

金利が高いということは、経済的に不安定なのではと心配になるかもしれませんが、財政赤字や国家的な腐敗も少なく、比較的安心して投資できる国といえます。

 

◆オーストラリアドル(豪ドル)の特徴は?
オーストラリアは、金や銅などの鉱山物が多いだけでなく、農業もGDPのかなりの割合を占めていますので、豪ドルは、商品相場全般と連動する通貨となっています。

 

ちなみに、農業的には、干ばつや豪雨が続くと影響を受けることになります。

 

◆オーストラリアドルは短期売買向け?
オーストラリアドルのボラティリティは、比較的大きいです。これは、米ドルやユーロ、円などに比べて市場規模そのものが小さいからです。

 

ボラティリティが大きく高金利であるオーストラリアドルは、短期売買の投資家に人気があるようです。

 

◆オーストラリアの特徴について
次のような特徴があります。

 

■主要産業 ⇒ 不動産、流通、金融、保険業、建設、通信
■主要輸出品目 ⇒ 石炭、鉄鉱石、金
■主要輸入品目 ⇒ 原油、自動車、精製油
■主要貿易相手国 ⇒ 日本、中国、韓国、アメリカ

 

◆オーストラリアについて今後注目する点は?
次のような点が注目されます。

 

■主要産業である建設や通信などの株価
■GDPの多くを農業が占めていることから、干ばつや豪雨に要注意
■銅など工業関連の鉱山物の産出量

どのような特徴を持った通貨ですか?

ニュージーランドドルは、高金利通貨で有名ですが、この通貨を見るポイントとして、農業国として天候に影響を受けるということがあります。

 

ニュージーランドは、貴金属やエネルギーではなく、酪農品や林産物など、天気を相手にした農林産業が非常に盛んだからです。

 

ちなみに、2008年は、原油価格とともに穀物価格も上昇したことから、主要国の中では好調な経済を維持することができています。

 

◆金利と通貨の関係は?
ニュージーランドは輸出国なので、日本やスイスと同様、あまり自国通貨が高くなってしまいますと、海外で売れなくなってしまい、経済の悪化にもつながりかねません。

 

よって、ニュージーランドドルが過度に上昇した際には、同国要人の「金利の引下げコメント」などには注意する必要があります。

 

また、インフレ率の上下も相場に影響を与えています。ちなみに、ニュージーランドは、過去数年にわたって高インフレに悩んでいて、2008年に3.4%、2009年には3.2%と、物価上昇率の上限である3%を割ることができないでいます。

 

◆ニュージーランドの産業について
産業面では、今後、バイオテクノロジー関連や映画ビジネスなどに注目が集まります。

 

ニュージーランドの経済的な底上げには、このような独自の産業価値を高めていく必要があると思われます。

 

◆ニュージーランドの特徴について
次のような特徴があります。

 

■主要産業 ⇒ 農林・畜産業、バイオテクノロジー技術、映画制作
■主要輸出品目 ⇒ 農林産物、酪農品、果実類、機械類
■主要輸入品目 ⇒ 自動車、機械類、石油・同製品、電気機器、繊維品
■主要貿易相手国 ⇒ オーストラリア、日本、アメリカ、中国

 

◆ニュージーランドについて今後注目する点は?
次のような点が注目されます。

 

■今後、伸びしろのあるバイオテクノロジーや映画事業の進捗に注目が集まります。
■農業国であることから、世界の穀物価格の変化には注意したいところです。
■市場が注目するのは、オーストラリアとの金利差です。

中国の経済にはどのような特徴がありますか?

中国の経済成長率は、5年連続で2桁のプラス成長となっており、2008年に起きた世界的な金融危機後、政府による引き締め政策が実施され、同年第3四半期には1桁台に落ち込みましたが、それでも経済成長率は著しく強い国といえます。

 

こうした背景もあり、金融危機後は、一部で次世代の主要通貨は人民元だとの声も聞かれます。

 

しかしながら、一方では、国際化を前提としたモラル意識の欠如や、金融、エネルギー、環境保全に対する問題点もあり、市場参加者の不安材料となっています。

 

なので、今後は、「国際社会への参加」や「市場の開放」といったキーワードが、中国人民元の動向を占う上で重要となってくると思われます。

 

◆中国経済の主体は?
中国経済の主体となっているのは、現在はモノ作り産業ですが、今後は日本の高度経済成長のときと同様に、モノ作りからサービス産業への移行も考えられます。

 

そうなると、物理的な貿易業務が低下し、成長が緩やかになることも考えられます。

 

◆中国の特徴について
次のような特徴があります。

 

■主要産業 ⇒ 繊維、食品、化学原料、機械、非金属鉱物
■主要輸出品目 ⇒ 機械製品、電気製品、ハイテク製品、繊維製品
■主要輸入品目 ⇒ 機械製品、電気製品、ハイテク製品、集積回路、マイクロ組立部品
■主要貿易相手国 ⇒ UE諸国、米国、香港、日本、ASEAN諸国、韓国

 

◆中国について今後注目する点は?
次のような点が注目されます。

 

■モノ作り主体産業からサービス主体産業への移行
■世界が注目する高GDP成長率の維持
■社会主義国中国と、国際化した経済のモラルの問題

 

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