移動平均線とローソク足の関係〜/相場はどこで流れが変化するのか...

ローソク足とはどのようなものですか?

ローソク足というのは、日本で生まれたもので、日々線(ひびせん)ともいいますが、相場の動きを表すチャートの基本です。

 

このローソク足は、4本値(始値・高値・安値・終値)の足型を使い、ローソクの形に表した罫線です。

 

また、始値よりも終値の方が高いものを「陽線」といい、白抜きまたは赤で表し、始値よりも終値の方が安いものを「陰線」といって黒塗りで表します。

 

さらに、安値と高値は上下に突き出した「ヒゲ」と呼ばれる線で表します。具体的には、ローソク足というのは、次のように作成します。

 

■陽線
・始値よりも終値が高い場合には、白抜きのボックス(長方形)を描きます。
・ボックスの下辺を始値の高さに、上辺を終値の高さにそれぞれ合わせます。

 

■陰線
・始値よりも終値が安い場合には、黒塗りのボックスで描きます。
・ボックスの上辺を始値の高さに、下辺を終値の高さにそれぞれ合わせます。

 

■ヒゲ
・高値あるいは安値がボックス(始値と終値の範囲)をはみ出した場合には、ボックスの上辺あるいは下辺から、高値あるいは安値の水準まで直線を引き出します。
・ボックス上辺から高値までの線を「上ヒゲ」、ボックス下辺から安値までの線を「下ヒゲ」といいます。

ローソク足でどのようにトレンドをみるのですか?

ローソク足では、陽線か陰線かの違い、ボックスの長さ、上下のヒゲの長さから、その時々の相場の強弱間やトレンドを判断することができます。

 

つまり、ローソク足は、相場参加者の意思を表す指標といえます。

 

また、移動平均線や一目均衡表など、多くのテクニカル指標はローソク足と併用されていることから考えても、それだけローソク足というのはよくできている指標であり、言い換えれば、他のテクニカル指標はローソク足を補完し、より有効にするツールであるといえます。

 

◆ローソク足の見方で重要なポイントは?
ローソク足を見るときに重要なことは、相場参加者がその時々の価格水準でどのように反応してきているのかを考えることです。

 

具体的には、以前はそのポイントで買ったが、今回は売っているなど、時間の経過とともに相場参加者の態度が変化していることに注目するのです。

 

なお、ローソク足では、ボックスの長さや、上ヒゲ・下ヒゲの長さから、相場参加者の意思を読み取ることができます。

 

◆大陽線・大陰線には意味がある?
為替チャートの場合には、長いヒゲというのはあまり意味を持たないのですが、長い胴体、すなわち大陽線、大陰線は意味を持ちます。

 

これは、長いということは、それだけ多くの人が「買いに動いた」「売りに動いた」ということなので、大きなエネルギーがあると考えられるからです。

 

ただし、長さを見ただけではダメで、出る位置も重要になります。

 

つまり、高い位置で大陰線が出たときには、皆が警戒しているという意味ですから絶好の「売り」チャンスであり、低い位置で大陽線が出たときには、皆が買いたいというエネルギーが大きいと判断できますから絶好の「買い」チャンスといえます。

 

スポンサーリンク

相場はどこで流れが変化するのかを考えることが重要

相場というのは投資家の意思の集合体なので、連続する動きの中で今後の流れを判断する必要があります。

 

このとき重要なのは、相場が上昇している局面では、その上昇がどこまで続くのかというよりも、どの水準を割り込めば売りになるのかを確認することです。

 

例えば、円安・ドル高が急激に進んで、1ドル=100円から110円まで一気に上昇したとします。

 

このように強力な上昇トレンドが発生したとしても、その都度、どの水準を割り込むとこの上昇が終わる可能性があるのかということを把握していれば、その水準を割り込まない限りは、ドルの買いポジションを持ち続けていればよいということになります。

 

つまり、利益の追求が可能になるということです。こうした点が、テクニカル分析により売買するポイントとなります。

 

どこまで上昇するのか、あるいは下落するのかがわからない相場に対応するためには、どこまで行くのかを考えるよりも、どこを割り込んだり、どこを超えるとその流れがかわるのかを考えることのほうが大切です。

 

よく相場を予想しても意味がないといわれるのはこのためです。

 

◆パリティとは?
パリティ(parity)というのは、等価、平衡価格の意味ですが、為替取引では、直先スプレッドが金利差と一致している均衡状態のことをいいます。

 

なお、ユーロ誕生後に、ユーロ急落過程、あるいはその後の回復過程で、1ユーロ=1ドルというレベルが意識された時に、「パリティを割れる(回復する)」という言葉が盛んに使用されました。

どのような定義ですか?

ローソク足で短期的な相場の変化をみるときには、ワイルダーの定義による高値と安値の確認方法が有効です。

 

これは、例えば、相場が上昇局面にあるのであれば、上値を予測するのではなくて、下値を押さえる必要があるからです。

 

反対に、相場が下落しているときには、下値を予測するのではなく、上値を押さえる必要があります。具体的には、次のように、前々日と前日のローソク足があるところで、当日の相場を考えていきます。

 

<上昇トレンドの場合>
■前日安値が前々日終値よりも高い場合には、当日の終値が前々日終値を下回らない限り上昇トレンドが続く可能性が高い。
■前日安値が前々日終値よりも安い場合には、当日の終値が前日安値を下回らない限り上昇トレンドが続く可能性が高い。

 

<下落トレンドの場合>
■前日高値が前々日終値よりも高い場合には、当日の終値が前日高値を上回らない限り下落トレンドが続く可能性が高い。
■前日高値が前々日終値よりも安い場合には、当日の終値が前々日終値を上回らない限り下落トレンドが続く可能性が高い。

 

◆戻りとは?
戻りというのは、ラリー(rally)ともいい、相場が下落トレンドにある時に、価格が一時的、調整的に上がる局面のことをいいます。

 

◆ローソク足は読む能力が問われる指標
前述のワイルダーの定義では、当面の上昇あるいは下落トレンドが継続するための条件を示してくれます。

 

なので、もう少し大きな相場の流れをとらえるのであれば、別の考え方が必要になりますが、少なくとも短期的には、上昇が続く条件と下落が続く条件という2つのポイントを押さえておけば、相場の変化をいち早く捉えることが可能になります。

 

このように、ローソク足というのは、時間の経過とともに変化するマーケットの参加者の意思を確認する指標だといえますから、他の指標を考える前に、ローソク足が示していることをよく読み取ることが重要です。

為替相場には終値はない

外国為替は相対取引ですから、株式のように取引所の終値がありません。なので、ローソク足を作成する時には、毎日一定時刻のインターバンク・レートなどを終値とみなすことになります。

 

ちなみに、こうした理由から、前述した前々日終値が確定値であり、前日の安値・高値は暫定値であるという定義は必ずしも当てはまりませんが、短期的な相場の変化を判断する上では重要な考え方ですので、覚えておくとよいと思います。

 

◆移動平均線とローソク足の関係は?
移動平均線は、ローソク足の次に押さえておきたいテクニカル指標です。

 

さまざまなマネー雑誌やネット証券のチャートにも、ローソク足とともに移動平均線が描かれているかと思いますが、これは、多くの投資家がこのチャートを見ていてそれに基づいて行動していることを意味しているといえます。

 

つまり、他の多くの投資家がどのようなことを考えているのかを判断するためにも、この移動平均線の考え方を理解しておくことは必須です。

 

具体的には、移動平均線というのは、当日からさかのぼったある一定期間の終値の平均値を、当日にプロットすることでグラフ化したもので、ローソク足で表される終値との関係によって売り・買いのタイミングを決めるために使用されます。

 

スポンサーリンク

移動平均線の作成方法は?

移動平均線は、次のように作成します。

 

(1)平均をとる期間、具体的には、日・週・月の単位、および何単位を基準とするのかを設定します。また、代表的な期間としては、以下のようなものがあります。

 

⇒ 日足…25日、75日、100日、200日
⇒ 週足…13週、26週、52週
⇒ 月足…12か月、24か月、60ヵ月

 

※なお、相場の周期の半周期が基本です。

 

(2)当日、あるいは週、月から、(1)で設定した期間だけさかのぼり、その日数、あるいは週数、月数の終値の平均値を求めます。ちなみに、単純移動平均なら足して割ります。

 

(3)(2)で求めた平均値を、当日、あるいは週、月の値としてグラフにプロットします。

 

◆移動平均線の種類は?
移動平均線の計算方法には、単純移動平均、加重移動平均、修正平均、指数平滑平均などさまざまな種類があります。

 

ただし、過去のシミュレーションを行うと、どの計算方法によっても、パフォーマンスにはそれほどの差がでないといわれています。

 

なので、どの移動平均線を使用するのかというのは、投資家の好みによるのですが、皆が見ているという意味では、単純移動平均線を使うのがよいと思われます。

 

◆移動平均と算術平均の違いは?
一般に統計学のデータ処理では、平均値はそのサンプルとなるデータ群の真ん中に置こうとする「算術平均」を使いますが、相場の世界で使用する移動平均は、平均値を直近のデータ、つまりその日の終値のところに置くのが特徴です。

 

例えば、12か月算術平均線というのは、12か月移動平均線を6.5か月分過去にずらした曲線になります。

 

これは、ある年の1月から12月までのデータの平均値を6月と7月の間に置いて、それらを結んだものが12か月算術平均線になるからです。

 

よって、2つの平均線は同じ形をしていますが、12か月算術平均線の方が6.5か月だけ12か月算術平均線よりも右にずれることになります。

算術平均線・移動平均線・ローソク足の関係は?

算術平均線と移動平均線を比べると、算術平均線の方はおおむねローソク足の中心付近を通過しているのに対して、移動平均線はローソク足に先行するようなカーブを描きます。

 

実際には、算術平均のデータを未来にずらして置いていますので、トレンドの反映が遅くなっているのですが、見かけ上はトレンドを先取りしているように見えるのが特徴です。

 

また、ローソク足と移動平均線を見比べますと、時として主要なテクニカル・ポイント、すなわちトレンドの変化を示唆するような相場のポイントで両者が絡んできます。

 

このように、現在の価格が移動平均線の上にあるのか下にあるのかを見ることによって、今後の相場の変化がつかみやすくなります。

 

◆移動平均線と為替相場の関係は?
為替相場にはトレンドが出やすいので、一度移動平均線の上に出た相場はしばらく上昇を続ける傾向があります。

 

反対に、一度移動平均線の下に潜った相場はしばらく下落を続ける傾向があります。

 

これは、多くの投資家が「移動平均線の上なら買い、移動平均線の下なら売り」という暗黙の了解により動いているからです。

 

つまり、相場と移動平均線の関係が、売買の意思決定を左右する要素の1つになってしまっているので、相場が移動平均線を上回れば自然と買い圧力が強まり、逆に移動平均線を下回れば売り圧力が強まるのです。

 

ただし、これはある意味、投資家が体で覚えている行動ともいえますので、理屈では説明できない部分でもあります。

日柄により異なるとは?

移動平均線には使用する日柄※が色々とあるため、ローソク足や他の移動平均線との絡み方もそれぞれと異なることになります。

 

また、移動平均線の方向性から中長期の相場のトレンドを判断したり、移動平均線に対する価格の乖離から目先の行き過ぎ感の判断をすることもあります。

 

さらに、短期の移動平均線を相場の動きと見立てて、中長期の移動平均線とのクロス・オーバーで売買を決定するなど、移動平均線というのは実に多彩な使われ方をします。

 

※データをとる期間のことです。

短期移動平均線と長期移動平均線の有効性

上記の画像は、短期移動平均線と長期移動平均線を描いたチャートですが、このチャートが示すように、日柄が短い移動平均線ほど値動きに敏感となり、期間を長期にすると反応は鈍くなります。

 

つまり、短期の移動平均線ほど売買のタイミングが早くなり、結果的にダマシと呼ばれるノイズを拾いやすくなります。

 

一方、期間を長くすると、大きなトレンドをとらえやすくなりますが、トレンドを認識するまでに時間を要することになります。

 

ちなみに、一般的には、市場が一定のトレンドを形成していれば中長期線が有効であり、トレンドがはっきりしない保ち合いの状態やトレンドが転換する過程では、価格変化に敏感な短期線が有効であるといわれています。

 

スポンサーリンク